#73 ローレライ総本山・ダアト
【ダアト】
そこは、ローレライの総本山。
教団に所属している兵士はもちろん、 入信しているものやその家族も含めると、かなりの人数だ。
城下街ももちろん、沢山の人であふれていた。
一行は、街中を…とりあえず、警戒しながら歩いていた。
「…まずは、アニスと合流しましょう。教団の様子を探ってくれてますから。」
ジェイドがそう言うが……。
「それにしても、結構な人の数……だね…。 骨がおれそうだ…」
辺りを見渡しながらそう言う。
「そうだな… 合流って言っても、これだけ人がいたら…」
って言ってると…!!
「ばぁああっ!!!」
ガイの目前に!!アニス?が突然!!現れたぁぁぁ!! 苦笑
勿論!
「うぎゃああああああああ!!!」
ガイは大慌て♪
そして、ティアの側にまで行っちゃって二重にびっくり!
そのまま、店に突っ込んで行っちゃった…
「わあああ!!ごめんなさい!ごめんなさい!!」
アルは慌てて、ガイを引っ張りあげると…
荒されてご立腹の店主に頭を下げていた…
「もう!アニスっ!いきなりひどいよっ!」
そう言って、アニスに言うと…
「ああああ!!!アル!良かった!元気になったの〜〜!!」
“がば〜〜”っと!抱きついた。
「わった!!っとと…」
また、店先にダイブしそうだったが…
何とか、堪えれた…
危ないなぁ………でも!
「危ないよ… でも、ごめんね?心配かけちゃってさ。……もう大丈夫!オレっ元気だから!」
そう言って笑いかけた。
「………うん!ホントだね!?」
アニスは、アルの表情を見て、強がってたり、空元気だったり…っと一瞬心配したけど…
そんな感じはしない…
そう感じて、笑顔になる。
「アニス!イオンとナタリアは大丈夫なのか??」
ルークが駆け寄ってそう聞く。
「うわ!アッシュ?? 髪切ったの?」
アニスが少し前のアッシュと違うヘアースタイルの為少し驚きながら聞いていた。
うん…
勘違いしてるね?
「あ…お・・・オレは…」
ルークは、思わず、言葉に詰まる。
その行動だけで、よくわかる。
アッシュならばこんな行動はしないからだ。
「な〜〜んだ…ルークか…って!!」
アニスは途端に驚きの表情に!!
「えええええ!!何でお坊ちゃまがこんなトコにいるの???」
ころころ忙しいな…
「えっと… 何でって… それは…」
ルークは、やはり、言葉に詰まっていた…
「オレたち、イオンとナタリアを助ける為に来たんだ。戦力は多い方が良いでしょ?」
アニスにアルはそう言う。
「えええ〜〜〜 アルは兎も角…これも戦力ですか〜〜?」
これ…って酷いな…
「その辺にしておいてくれよ。」
「とりあえず、多い方には越した事はない。アルの言う通りです。」
ガイとジェイドがそう言うと、渋々アニスは納得…
そして、
イオンとナタリアの軟禁場所について説明をしてくれた。
どうやら…
2人はオラクル本部に軟禁されているらしい…
「少々…厄介ですね… 本部はモースの部下が目を光らせてますし、その上 恐らく今はもっと厳重に警備されてますから…」
ジェイドは策を練りつつ…
現状を分析する…
すると。
「私に任せてください。」
ティアが、そう言う。
「何か策があるのですか?」
そう聞くと、
静かに頷いた。
「…ティアの作戦なら安心だね…」
アルは…自然とそう呟いていた。
「え…?」
いきなりの事だったから、思わず声が出る。
「オレは信頼してるよ。…お願い。」
そう言う…
イオンを助ける為に…
ついては、悲しみを増やさない為に…
約束のために…
「ッ…// え…ええ。任せて…」
ティアは一瞬赤くなったが…
アルの言葉の真意を直ぐに理解して、頷いた。
「なぁ〜に〜? 2人とも出来ちゃったりしてるの〜〜??」
アニスは、そんな2人を見てニヤニヤ…
「!!?? 何言ってるの!」
ティアは慌ててそう言う!!
「そ…そーだよ!今はそれどころじゃないだろっ??ほ…ほらっ はやく行かないと!!」
アルも…たじたじ…
「はっはっは〜〜 それについてはおいときましょうとりあえず。」
とりあえず…?
後で色々するの…??
「は…はははは……」
ルークは、そんな馬鹿なやり取りをしていた甲斐もあってか…
少し…リラックスできたようだ。
少し笑顔になっていた。
「おいおい…」
ガイは少しあきれ気味だったけど・・・