小説『俺は高校球児だ!!』
作者:羽島千佳(食よりゲーム)

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友美は佑香の首元を掴みながらこういった。
「もうこれ以上片野と旭にまとわり付かないって約束してくれるんだったら、許してやってもいいわ。」
佑香に、それは出来なかった。
佑香は小さいころから引っ込み思案で、友達がいなかった。ずっと一人だった。
だから、仲よさそうにしている二人の所に入りたくて、二人に話しかけたのだ。
まとわり付かないってもう一緒にお弁当食べられないってこと??
そういう事??
そんなのいやだよ。
もっと一緒に時間を過ごしたいよ。
二人と―。

バンッ!!
佑香が言葉を発しそうになった瞬間、音楽室のドアがいきなり開いた。
「佑香!?」「笹山!?」
「ふ、二人・・・・!?」
友美も唖然としている。
「大丈夫か!?」
風雅は佑香のことを見て、それから友美のほうを見た。
「桝・・・・。お前ら・・俺の大事な友達を・・・。」
「片野っ!は、話を聞いて・・!」
「うるさいっ!」
ガァン!
気が付くと風雅は友美を殴っていた。
それを見た後ろのギャルたちは、次々に風雅に襲いかかったが、
やはり風雅に殴られバタバタと倒れていった。
「風雅・・・・」
こうなると思っていた晋平も驚いている。
「晋平ッ。佑香を頼む。」
そういって、風雅はギャルたちを連れてどこかへいった。
「ちょっ!風雅!待てよ―。」

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