小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                第2章 新たなるギルド
                   
                   ラクッタ山



ウェンディの大仕事から2日後・・・

「じゃあ、この依頼にするか?」

俺は依頼ボードの1枚の紙を手にした。内容は・・・

『村の近くにあるラクッタ山から光が放たれて、村が破壊されてしまうのです。
 光の正体を調べる為、山へ行った村の者が帰ってきません。
 何かあると思います。光の謎を調べて何とかして下さい。報酬 60万(ジュエル)

「光?」

「依頼書にはそう書いてある・・・60万(ジュエル)って結構高いし、どうする?」

俺はウェンディ達に聞く。

「お兄ちゃんがそれでいいなら、いいよ。」

「私も!」

「・・・・・・。」

「シャルル?」

「何かいやな予感はするけど・・・。」

「そうか?」

シャルルの予感は当たるが・・・。

「・・・危険になったら、すぐにやめる、それだけは約束して。」

「・・・わかった。」

何とかシャルルもOKみたいだな。

「ああーっ!!コージ君に先越されたーーーーーーーーー!!!!」

そう言ったのはルーシィさんであった。

「折角朝早く来たのに〜・・・。」

「・・・どうしようか・・・?」

これは俺が悪い様だが・・・

「何言ってるの、あんたが先にそれを手にしたから別に問題は無いわ。」

「でも、ルーシィさん、ガッカリしています・・・。」

ウェンディがそう言う。



































馬車の中にて・・・

「すまんな、私達も一緒で。」

エルザさんがそう言う。あの後、エルザさん達もやって来て、結局一緒に行く事となった。
ラクッタ山までは歩くと時間がかかるので、馬車で行く事となった。

「また、今度だな・・・。」

「う、うん・・・。」

ウェンディと少し残念そうにそう言う。

「・・・・・・。」

「どうした、シャルル?」

「今さら何だけど・・・やっぱり嫌な予感がするわ・・・。」

「どういった?」

「そこまでは・・・。」

「どうかしたのか?」

エルザさんが俺達に尋ねた。

「何だか嫌な予感がするだけよ・・・。」

「シャルルの感は良く当たるけど・・・。」

「まぁ、気を抜かずにやれば大丈夫だ。」

エルザさんがそう言う。

「しかしラクッタ山、確か評議院から北東の近くにある山に村はあると聞いたが、
 何故評議院を頼らんのかが気にかかるな・・・。」

「んなもの、知るかよ。そいつ等が面倒なだけじゃねーのか?」

「それはどうかと思いますが・・・。」

俺達はそんな話をする。

「いやー、馬車って良いよなー。」

トロイアをかけて、馬車の乗り心地を言うナツさん。































ラクッタ山の近くの村にて・・・

「ここがその依頼の村か・・・。」

「待っておりました。」

そこへ1人の老人が俺達の所へやって来た。

「わしはこの村の村長のクックじゃ。取りあえず、わしの家で話をしましょ。」

村長さんは杖をつき、自分の家まで案内してくれました。

「・・・エルザさん。」

「わかっている。」

「どうしたの、コージ?」

「エルザ?」

俺とエルザさんの様子に聞くミントとルーシィさん。

「この村に、若い男性があんまりいない。」

俺の言葉にみんなが村を見る。
見ると子供や老人がいて、女性の人がいるが、大人の男性があまり居なかった。

「確かにおかしいなぁ・・・?」

全員その山に行っちまったのか?」

「そこは村長に聞いてみるか。」

エルザさんがそう言い、俺達は村長さんの所へ行き、家に向かう。




























村長の家にて・・・

「依頼書にも書いてあった様に、謎の光を調べて来てください。
 あの光が出るたびに村が破壊されてしまい困っているのです。
 それに光を調べに行った村の者もお願いします。」

村長さんはそう言い、礼をする。

「しかしよ、ギルドに頼むのは良いが、
 近くには評議院があるのに、何で頼まねぇんだ?」

「評議院の者は何かと忙しい様子でした。
 新生になったとはいえ、まだ議院が直っていなくて、忙しいのじゃ。」

「成程。」

この言葉にエルザさんは少し納得する。

「それに少し前には何か凶悪な犯罪者を捕まえてどうとかと聞きました。」

「「「「「「「「「・・・・・・。」」」」」」」」」

それはきっと、ジェラールとホットアイさんの事だろうな・・・。

「では、よろしくお願いします。」

「はい。」

「では行こう。」

「お気をつけて。」

こうして俺達はラクッタ山へ出発した。




































ラクッタ山にて・・・

「ただの山だと思うけどな・・・。」

「それにしては人がいなくなるとか、ありえないわ。」

「うむ。」

俺達は頂上まで行ってるが、人とかもいないし、別に変った特徴のある山でもない。

「・・・ん!?人が倒れているぞ!!」

俺が近くの川を見ていると、そこに横たわっている男性がいた。

「本当です!」

「怪我もしているよ!!」

「行こう!」

俺達は男性の人の所まで行った。

「おい!大丈夫か!!」

ナツさんが声をかける。

「う・・・うう・・・。」

「息はあるみたいだ!」

「私に任せてください!」

ウェンディが男性の人の傷に治癒魔法をかける。

「う・・・だ、誰だ・・・?」

「私達はラクッタ山の近くの村から依頼を受けて、
 この山にある不気味な光を調べているんだ。」

「そ、そうか・・・村のみんなが・・・。」

「あんたはその村の人だったんか。」

「ああ・・・。」

男性は頷く。

「一体何があったんだ?」

エルザさんが言う。

「この山の頂上へ行こうとしたら、怪しい奴らが現れたんだ・・・
 私と同じ、調べに行こうとした村の男もそいつらに殺されちまって、
 私は1人で何とか逃げ続けたんだが、怪我で気を失って・・・。」

「そうか・・・。」

「しかし、その怪しい奴らはどんな奴らだ?」

「それは・・・」

「俺達の事だよ・・・。」

「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」

俺達は声をした方を向くと、何人か武器を持った奴らが現れた。

「貴様らか、この山にやって来た村の人達を殺したのは!」

「そうだぜ。そしてお前もここでくたばるんだよ!! 
 妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導師!!!!!!!!!」

「殺っちまえ!!!!!!!!!」

「「「「「「「「おおおおっ!!!!」」」」」」」」

奴らは俺達に襲いかかって来た。

「ウェンディ、お前はその人の治癒を続けてろ!俺とナツさん達が敵を倒す!」

「う、うん!」

「みんないくぞ!」

「「おうよ!!」」

「はい!」

「いくわよ!開け、金牛宮の扉!タウロス!!」

「Moーーーー!!!!」

あれは星霊・・・なんでホルスタイン・・・?

「換装!」

エルザさんは翼を身に付けた白い鎧だった。

「火竜の咆哮!!」

「アイスメイク槍騎兵(ランス)!!」

「いっけぇ!」

「Moーーーー!!!!」

「はぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

「光竜の咆哮!!」

ズドーーーーーーーーーーーーン!!!

「「「「「「「「うわああああああああっ!!!!!!!!」」」」」」」」

俺達一斉攻撃に倒された。というか弱い・・・。

「お、おのれ・・・!」

ガシ!

リーダーらしき人物の頭をつかむエルザさん。

「さて、貴様等はここで何をしているかを話して貰うぞ。」

「誰が話すものか・・・。」

ゴン!!

「(うわ・・・痛そう・・・。)」

「わ、我々は評議員に囚われた者達を救うべく、ある研究をしているのだ。 
 その研究を知らされない為に来た者達を殺したのだ・・・。」

うわ、正直に話したよ・・・。

「囚われた者達・・・?」

「そうだ。そしてそいつ等を倒したギルドも倒す予定だ。」

「そういえば、あんた達は闇ギルドか?」

俺は男の手にあるギルドマークを見てそう言う。

「そうだ。我ら、六魔将軍(オラシオンセイス)の直属ギルド『恐怖の知識(フィアーノウレッジ)』だ!」

「六魔将軍(オラシオンセイスの直属ギルド!?」

「まだ残っていたのか・・・!」

「ちょっと待て下さい。囚われた者達ってまさか・・・」

六魔将軍(オラシオンセイス)の者達とその直属ギルド達だ!
 そしてそれを倒した貴様ら妖精の尻尾(フェアリーテイル)青い天馬(ブルーペガサス)
 蛇姫の鱗(ラミアスケイル)の奴らを殺すのだ!!」

あれ・・・?

「おい、もう1つギルドは無かったけ・・・?」

「ああ?その3つだけどろ?」

ドテ!

「む、無名だったとはいえ、知っては欲しかった・・・。」

「うん・・・。」

少しショックだぞ・・・。

「つうか、俺達を殺すっていい度胸じゃんねーかコラァ・・・!」

怒るナツさん。

「ふん!貴様らなど、我らリーダー、チヴァス様のあの研究して
 もうじき完成する魔法によって終わるのだ!!」

「研究・・・。」

「山の頂上から光が放たれるというアレか!」

「一体何の研究を・・・!」

「それは・・・んぁっ!?」

「んっ?」

突如、そいつは驚いていた。後ろを向くと、山の頂上から光が放たれていた。

「何かいやな予感がするわ・・・!」

シャルルが言う。そしてその予感は当たる。その光は俺達に襲いかかる気がした。
しかも、魔法陣らしきものも見えていた。

「皆さん、避けましょう!!」

俺が食えば大丈夫が安全は保証されるかどうかがわからない。
俺は治癒で治った男性とウェンディを持ち、(エーラ)を出して、空へ。
ハッピーはナツさん、シャルルはルーシィさん、
ミントはグレイさんを持ち上げて飛んでいた。
エルザさんは黒色で蝙蝠の羽をつけている鎧で空を飛んだ。

「そ、そんな・・・!ぎゃああああああああああああっ!!!!!!!!!!!」

光は奴ら直撃し、奴らは消えていた。

「これって一体・・・!?」

「何がどうなっているんだ・・・!?」

「あいつ等が・・・。」

「消えた・・・!?」

「一体、先程の光は・・・!?」

「俺、見た事があるぞ・・・。」

「私も・・・。」

「オイラも・・・。」

「え?」

ルーシィさん、グレイさん、ハッピーがそう言う。

「これは・・・エーテリオンに似ている。」

「エーテリオン!?」

別名「超絶時空破壊魔法」。評議会が持つ切り札だ。あの研究をしているのか!!?

「とんでもねぇ魔法の研究だ・・・!!」

「まずいぞ・・・!山や村どころか、国の1つも消える話になるぞ!!?」

「急がないと!!」

「うむ!取りあえず、ルーシィとウェンディはその男を村へ戻し、
 村長に危険になるから村から離れておけと言っておいてくれ!!」

「はい!」

「わかった!!」

「コージとシャルルはルーシィ達を運べ!
 コージは戻って来て、私達と共に行くぞ!!」

「わかりました!!」

「じゃあオイラ達は先に行ってるよ!!」

「気をつけてね!!」

「いくぞ!ナツ、グレイ、ハッピー、ミント!!」

「「おうよ!!」」

「あいさー!」

「わかったー!」

エルザさん達も急いで頂上へ行く。

「俺達も村へ!!」

「わかったわ!!」

俺達も急いで村へ戻って行った。

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