小説『コメディ・ラブ』
作者:sakurasaku()

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子どもたちが嬉しそうにスコップを持ち土を掘っている

それにしても昨日は、あいつが来てくれて助かったな。

夜の12時までかかってようやく終わった。

意外といい奴なんだな。
  
ふと懸命に畑を耕す姿を思い出した。なんだか思い出してはいけない物を思い出したような気がして頭の中から追い出した。

「深くまで掘るんだよ」

子ども達に声をかけた次の瞬間、。

「あっ」

「先生、晃だ!!」

子ども達が歓声を上げる

やっぱり来たんだ。

意外といい奴め。

何故だかわからないけれど、嬉しくなり顔を上げた。



すると、校長教頭はじめとしてカメラマンを多数ひきつれてやってくる晃の姿が見えた。

「今日は晃さんが地元のこどもたちと交流するということで、密着取材です。」

どっかで見たことがあるリポーターが実況している。


私はあいた口がふさがらなかった。

カメラのフラッシュがまぶしくて、我にかえった。

「……あいつ、来たからにはこきつかってやるからな」

一番最初にあいつに会った時に感じだ気持ちが蘇る


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