「(・・・オムライス完成!)
フライパンから皿へ、オムライスを移し替える。
『ユーちゃーん! 仕事終わったよぉ・・』
彼女のお疲れな声が聞こえた。
「今いきますよー!」
オムライスにケチャップを垂らし、彼女のいるリビングへ。
これから僕は、オムライスを食べている彼女にこう言うんだ。
僕を見捨てないで結婚までしてくれてありがとうって。
それと、華蓮さんがしわくちゃの年寄りになっても僕は今と変わらず君を愛せる自信があるよなんて。
ややくさい台詞も言えれば言おうかなと。
―――君は少し欠けているところがあるけれど、だからって君をそう簡単に僕は嫌いにはならないよ。
この想い、届くといいのですが。
リビングで華蓮さんの寝顔を見て少しドキリとしたのはココだけの話。
【end】