AM7:00
「〜〜〜っ」
崩れた化粧が今日の彼女のチャームポイント。
次の瞬間、彼女がベッドから冷たいフローリングに落ちた、着ているのは寝巻きじゃなく、小さなシワがついてしまった紺のスーツ。
どうやら昨日は夜勤だったんだなっと断定。
…でも、女としてどーなの? せめて化粧ぐらい落とせよって思う。割と本気で。
「(……でもまぁ、こんなギャップがあるから好きになれたんだよな)」
頭の中で今までの事を思い出して噴出す始末。
そっと、その思い出たちを横において切り替える。
朝ですよ、起きてくださいよー。
フローリングを布団代わりにしてまだ眠っている――――雪乃。
体を揺さぶったって起きない。おきろおおおおおお!
再度、声をかけようとしたけど辞めた。
今の俺が、前と同様に振舞えることは決して許されない事だから。