小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第15箱 「わぁ〜い!お出かけお出かけ♪♪」


















【人吉家】

今日は日曜日。

昨日はめだかちゃんの家に行って遊んで大分疲れ・・・もとい楽しかったため、

今日は家でのんびり過ごそうと考えていた自分がいました!

病院ももちろん休みだからね。

でも…………………

起きたら…… そこは…不思議な場所でした…… (千と〇〇の神〇し??違うか… 苦笑)

「ええっと…… なんで僕……車に乗ってるのかな?」

目を覚ますとそこは車の中…

布団から上半身を起こすと、



めだか、くじら、???兄がいた…



 「やっと起きたか!劉一!!」

「けっ!起きるのがおせーよ!」

「妹2人と…… ああぁ 幸せだぁ………」




それぞれご挨拶……

いやっ 1人は違う世界に行ってしまいそうだね……

「あっ そっか!なるほど!!これは夢なんだね? やー よく出来た夢だね! そうだよ 昨日あんなにインパクトあったんだから、こんな夢見たってしかたないや!」

そう言って布団をかぶる!

「さっ 今日は日曜日だし! ふあぁ〜〜〜…… もう……ちょっと寝よ……う…… ……zzz」

あっという間に布団にもぐりこみ…… 睡眠に……



「「起きろおおぉぉ!!」」



入れなかった…… 苦笑

「ふぇ!?」

ベッドからたたき出される……!

「夢などではないぞ!劉一!今日は一緒にお出かけだ!その為に 人吉家に向かったのだが、瞳先生がまだ寝ているといっていたのでな、こうして布団ごと車に乗せたのだ!」

肩を掴まれて頭を振らせながら経緯を教えてくれた……

「そうだぜ?それによぉ、こんな可愛い美少女に囲まれて起きれただけでいいもんだろ?男として。」

そこに入ってくるのはくじらさん…

「え…これ………夢?じゃn「「じゃない!!」」」

キーンキーン……

耳の痛みで確信した……

「えええ!! 布団ごとって……いつからそんなに強引になったの?? あ……最初からか……」

頭をかきながらそう言う……

「わかってんなら言うんじゃねえよ!」

くじらさん…大分丸くなってるような……

あんな事言ってたのに……

「あ… あれ?そういえば善吉君は??」

家から強引に…

そう言うと…

「僕はここだよ!」

声が聞えた先に……善吉がいた。

美味しそうにジュースとお菓子を食べてて……

「おっでかっけ♪おっでかっけ♪」

かなりご機嫌でした♪

「ははは………」

なんでこの状況でそんな笑顔なのさ……

まぁ そこが善吉君……かな?

「さあ!さっさと起きろ!!」

めだかちゃんがグイッと引っ張りあげる。

「目覚めのキスでもしねーとおきられねーのか?」

くじらも笑いながら言う……

何か怖い……

獲物を狙う肉食獣みたいだ……



「「なっ!何ィ!! 目覚めのキス!!!!」」((その手があったか!合法的に自然に・・・キスが出来る!!))



その言葉に反応したのはめだか&くじら兄!

「……えっ?………えっ??」

混乱中です…

突然のことなので……

んで、まず???兄さんが……真っ先に行動をしていた……

「さあ!!僕も寝るから!!それで起こしてくれたまえ!!愛しの妹達よ!!」

そう言って布団に潜り込もうとした兄を……

「ふんッ!!」



バシンッ!



めだか 右ストレート!



「グフッ!!」



ベッドに吹き飛ぶ!!



「オラァ!!」



ドカンッ!



くじら エルボー・ドロップ!



「ぐえええ!」



串刺しに!!

って!!

「いたぁぁ〜〜〜い!!!!」

僕の上で………

「あっ…… 悪い。劉一。」

「ふむ、うっかりしてたな。 劉一すまなかった………」

とりあえず僕には謝罪を…… でも……

兄には何もなし!

「いたたぁ……… 僕よりなんか かわいそうだね…… お兄さん……」

同情の目で見ていた…

「きゅ〜っ…」

目を回して気絶してるお兄さん…

でも、

「…うん。でも……お兄さんが悪いと思うな。やっぱり。」

過剰な愛だからね・・・

こんなドンパチがあったというのに、

「おいし〜〜♪♪」

善吉君はまだ幸せそうに お菓子を頬張っていた……

それで……


「では目覚めのキスだ!」

今度はめだかちゃん……

「ふぇ!!」

ビックリ!!

似た者兄妹か……

「おいおい!提案したのは私だぜ?姉に譲るのが普通だろ!」

「いえ!これは譲れません!くじ姉!!」



勃発!

≪くじら VS めだか≫

両雄のにらみ合い…… 苦笑   …雄?? 



このままじゃ………

「ふあーーー!!目が覚ーーーめたっ!! さっ!起きたよ〜〜〜〜!!」

わざとらしく大きな声で言いながら体をベッドから起こした!

まぁ・・・

2人とも露骨にいやな顔をしていたのは言うまでも無いだろう・・・

(怖かったよぉ……)











さてさて…

色々ありましたが、

目的地を改めて聞くと【動物園】だそうでした。

あ!それと、吹き飛ばしたお兄さんの名前知らなかったので、

2人に聞いてみると、 黒神(くろかみ) 真黒(まぐろ)さん だそうです。

はぁ・・・ めだかちゃんにくじらさん・・・ そしてまぐろさん・・・・・

魚のお名前だね・・・?

まぁ つっこまないつっこまない・・・


それはそうと・・・

動物園には無事着きました。

「さあ!愛でるぞ!動物たちを!!」

めだかちゃんは一目散に飛び出し、

「僕も!!」

善吉もそれに続いた。

「けっ・・・ ガキかよあいつらは・・・」

とか何とか言いながらも、くじらも後に続く・・・

「あははは・・・ 皆楽しそうだね!」

そう言い、後に続こうとしたら・・・

「あ!ちょっと待って!」

まぐろさんが呼び止めた。

「ん??何ですか?」

「君に一言お礼が言いたくてね。」

???

お礼?

僕に?

「ええっと… 何をでしょうか?」

正直・・・子の人には何もしてないし・・・ぶっ飛ばされた場面(シーン)が殆どだからね・・・

・・・それもまたすごいと思うけど、この人の生命力というか図太さというか・・・いい加減あきらめないのかぁ・・・

「・・・ 何か失礼な事考えてないかい?君・・・」

引きつった笑いを浮べながらまぐろさんが答えた・・・

この兄妹は皆読心術をマスターしているのかな!?って思っちゃいました。

「いえいえ!なんでもないですよ!それよりお礼って何がです?」

慌てて否定し、聞き返す。

「妹たちの事さ、めだかちゃんはね、病院に行く前は本当に笑顔が無かったんだ、色々あってね。 病院で君にあってなかったらこんな可愛らしい笑顔の妹に会えなかったって思うほどだよ? それとくじらちゃんも、君と会ってから少しだけど・・・ 部屋から出てくれるようになったし、食事も僕たちと話をするのもしてくれるようになったんだ・・・ 僕の愛しい大切な2人の妹を救ってくれてありがとね!」

「いっ いえ!そんな大したことしてませんよ僕!!」

真剣な顔だし・・・優しそうな顔だ・・・

これで変態じゃなかったら本当にいい兄だと思うんだけど・・・ねぇ・・・・

「・・・・・・」

また顔が引きつっている・・・

「ああっと くじらさんはともかく、めだかちゃんにきっかけをあげたのは僕じゃなくて善吉君ですよ!!」

またばれてると思い、急ぎ目で話題を変えた。

「え?」

「善吉君が言った一言で彼女は変わったんだと思います、実際僕も、善吉君のお陰で今がありますから!」

笑顔でそう言う、

嘘じゃない・・・

それほどにまで、彼には救われたんだから・・・

「そっか、うん 善吉君にも伝えるとするよ」

そう言い・・・

「よし!僕たちもそろそろ行こう!」

動物園へと向かい、入っていった。



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