第３２箱 「ぎゃああ内臓喰われた〜〜!………？」
善吉・不知火 side
「ふーん… 意外だね！あの無敵のお姫様にそんな弱点があったなんてさ！」
善吉の後ろを ぽきゅ ぽきゅっと追ってくるのは不知火。
ってか何？この効果音…？ 苦笑
「まあな 完璧超人みたいに言われてっけど めだかちゃんにもいろいろあんだよ。 あいつが2歳の頃から皮切りに小学生の時にトラウマじみた事がな」
まあ…色々とね…
「へぇ〜 だけどさ！そんな事いってちゃ業務に支障をきたさない？」
「だーかーら！そう言うときために俺がいるんだろうが！ さあ！だから案内するんだ！その心当たりがある場所とやらにな！」
なにやらテンションたけーな… 苦笑
「まあ…いーけどさぁー でも やーっぱ劉一のほーが頼りになりそーだけどね〜☆あたしとしてはさっ♪」
にやりん！と痛烈な一言！
「なにおーーー！！俺だってやるときゃーやるんだ！！」
その一言が善吉を更に燃え上がらせた！
そして…不知火の案内で善吉はその仔・犬の元へ！！
その頃の劉一君は…
「むぐぅぅ！！ ッツ！！？？」
熱烈な…で放心状態？見たいだった！ 苦笑
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「ふぅ…… さて… 善吉は何処にいるのかな？」
善吉の様子を見るため、来てみたのはいいけど正確な場所が分からない…
なので、聞き込みをした結果。
くせっ毛がぴょこんと飛び出た背の小さめの女子と金髪で虫取り網？を持っていった男子が校舎裏の方へ行った！っていう情報を得た！
……って
「まぁ…十中八九 不知火と善吉だろうけど… 犬を捕まえるのに何で虫取り網？」
まぁ…アリかな…………
……！
「ってんな分けないね！仔犬と入っても犬・なんだからさ！ 善吉………ちょっとは考えようよ…やっぱりさ…」
やれやれ…っと思ってると…
「ぎゃああ！ 内臓喰われたー！と見せかけて実はソーセー…ってマジで！！ぎゃあああああああ！！！」
って言うわけの分からない悲鳴が…って！！
「わわっ！善吉！？」
劉一は急いで声の元へ……
そこには…
「あっ！劉一！！見て見て♪あのステキな人吉君の姿☆」
顔だけこちらに向けひたすら携帯カメラを取り続ける不知火の姿だった。
「不知火は一体何をしてるのかな…？」
方やボロボロの善吉…方や目をキラキラさせて写真を取ってる不知火…
「え〜前に言ったじゃん☆」
・・・・・・・・・・・えーっと…
「ああ！「あたしは親友が酷い目に遭うのを安全圏で眺めていたい人間だから！！」だっけ…って本当マジだったんだ… で 写真撮ってるのは…？」
「そりゃーもう！善吉の勇姿を待ち受けにしたくってね〜♪」
即答！！
「あはは……」
ちょっと…さすが不知火ってことかな？
「俺を……助けて…くれねーの……？」
善吉君は見事に生還を果たしていたのだった…
子犬？は逃げ出していたようだ。
「はぁ…」
「はぁ…ってなんだよー！」
ボロボロでも言い返す元気あるみたい…
「でさ…善吉はソーセージもって何したかったの？」
冷静に…本当に冷静に冷めた言葉で聞く…
「え”…っとなぁ…」
言葉に詰まってるなぁ…
見事に善吉の持ってるソーセージは全く手をつけられた様子はなく…唯善吉だけボロボロだった…
「え〜 あたしがいった「内臓喰われたー…省略」をあんなに勇敢にしてくれたじゃん！」
爆笑しながら話してくれる不知火さん…
「あの叫び声は…やっぱりそうだったんだ…はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………………」
……………って！
「ため息なげーーーよ！！」
だって…ねぇ？
「そんなのホントに実行する善吉にビックリしてるだけだよ？大丈夫大丈夫！凄いって思うよ！はぁ………………」
ため息… 苦笑
「だからテキトーに言うな！ため息すんな！！」
ギャイギャイ言ってるのは２人。
「ねー もうわんちゃん行っちゃったし〜 遅いし今日はこれまでにしよーよ！」
不知火が欠伸をしながらそう言う。
飽きたのかなぁ…？
「そうだね。とりあえず…めだかちゃんに報告しといてよ。まぁ僕もするけどさ。見てきてって頼まれたからさ。あ！あと、不知火も協力してくれてありがとね？」
「あひゃひゃ☆おやすいごよーだよ！」
「不知火…俺はもーちょっと手伝って欲しかったがな…」
それぞれ…まあ色々ありましょう。
「人吉！」
キリっとした表情をするのは不知火さん。
「何だよ…」
疲れた様子でボロボロなのは善吉君。
「ソーセージ結構ボロボロだね♪ あのソーセージはおごりじゃないからね♪ ちゃんと返してよねー☆」
「だから！今言う事かよ！！命がけだったオレに！！」
２人の漫才？が木霊していた…
「元気だね… ちょっと心配して損したかな？」
劉一はそんな２人を見て苦笑いしていた。