小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第39箱 「めだかさんのっ!御心のままにっ〜〜!」」




























「で?投書の主は匿名じゃなかったんだな?柔道部へ行く!って言うくらいだからさぁ」

善吉がそう聞くと…

「うむ 柔道部部長 鍋島三年生はしっておるな?2人とも  彼女からの投書だ。」

そう言って差し出す。

「え?それって あの十一組…特待生の鍋島猫美さん?」

「そうだ!」

めだかちゃんが頷く。

名前を呼んだくらいで怒ったりはもうあまり(・・・)しなくなってくれたのは幸いだね!

思わずしたの名前まで言って…

怒られる!何てことなくなったし!←理不尽…苦笑

「む…?」

めだかちゃんの視線が…

「なんでもないよ! 」

慌ててそう言う…


「ってか あの人いま部長だったんだな。 有名な反則王と呼ばれてる人だろ? あんま悩むタイプじゃなくね?ってか 思えねーぞ?」

善吉の言う事ももっともだね。

「反則王が部長を勤めちゃったら… 部員達みんな反則狙うんじゃないかなぁ?」

先輩の背中を見て育つもんだしね…

凄ければ凄いほどさ・・・その先輩が。

「反則王って言っても結局は試合とかで勝ってるって話だから『反則負け』にはならねーみたいだぜ? あくまですれすれってことだろーよ。 ってことは ばれなきゃ反則も作戦のうちってことだろ?文句はいえねーと思うぜ」

善吉の言う事は正しいな。

「善吉の言うとおりだ。その志や見事。勝てば官軍とはよく言ったものだよ。」

めだかちゃんは天晴れのセンスを持ってそう言う。

「そっか…まっ そうだね!ちょっと偏見してたよ僕。実際見てみればわかるか…」

劉一がそう言うと…めだかちゃんが、

「投書の内容は後継者選びを手伝って欲しいとの事だ、部長と入っても三年生。もう直ぐ引退だからな。 まあ なんにせよ、行ってみようではないか。 柔道部といえば懐かしい顔にも合えるだろうしな。善吉。」

善吉を見ながらそう言う。

「?懐かしい顔?」

当然劉一にはわからない。

ってか・・・善吉に聞こうとしたけど…

なにやら表情が優れない・・・様子。

ひょっとして…前に不知火と話していた柔道部に行ってない理由がそれだったり………








そして、場所は変わりまして…

ここは、

【柔道部】

「やーやー ようこそいらっしゃいませ! ウチが差出人!柔道部部長の鍋島猫美でっす!本日はどーぞよろしく!」

出迎えてくれたのは、ほんわかした感じの部長。

握手を求め、めだかちゃんがっしり握手を交わしていた。


「意外なキャラだったね?善吉」

「そうだな、なぜに反則王?って感じだ。」

第一印象を善吉と語り合う…


とまあ、一通り挨拶が終わったところで、

「そや! 後継者選びの前にジブンに挨拶したいゆー奴がおんねん!」

そう鍋島先輩が言うと…

善吉の顔が…  苦笑

(問題の人だね・・・)

一発でわかる・・・ わかりやすい・・・ 苦笑


「阿久根! おーーい!阿久根クン!」 




部室の方に呼びかけると・・・

扉が開き・・・




金髪で…めだかちゃんくらい髪が長くて・・・

さわやか系みたい・・・

ってか かなり美系だね・・・

僕たちの前を横切り・・・

ずんずんずんっとめだかちゃんのほうへ・・・



そして・・・



なんと!跪いた!!

「ご無沙汰しております。めだかさん・・・ 生徒会立ち上げの大切な時期にお気を煩わせてはいけないと 控えておりましたが ずっとあなたに再会を心待ちにしておりました・・・」

そう言うと・・・

辺りがざわめく・・・

阿久根・・・って名前・・・確か・・・

「あっ 柔道部のプリンスって呼ばれてる先輩だった。女子の中でかなり有名だ!前にちょっと小耳に挟んだよ。そういえば。」

「カッ!」

思い出して納得してると・・・

善吉はやっぱり不機嫌・・・・



原因の人は・・・


「・・・・・・・堅苦しい真似はよせ 阿久根二年生 他の者が見ておるぞ。貴様ほどのものがそのように振舞っては示しがつくまい」

めだかちゃんは見下ろしながらそう言う。

めだかちゃんの真骨頂は上から目線だから・・・

本当に堂に入ってるな〜〜っておもう!

でも あの阿久根先輩が跪いてるのは絵になってないなぁ・・・

他の部員もめだかちゃんが言ってる通り、ちょっとざわめいてるし・・・

「いえ・・・誇りこそすれ あなたにかしずく姿を恥とは思いません 今の俺があるのはあなたのおかげなのですから・・・」

あの状態を辞める様子はないなぁ・・・



「めだかちゃんはああいうのは好まないんじゃない?」

「あん?」

劉一が善吉に話す。

「だってさ、唯崇められるよりは、なにくそーー!って頑張る姿の方が好きでしょ?絶対。 だから絶対服従みたいな姿を見せるよりはがんばる姿を見せたほうが喜ぶとおもうんだよね・・・」

じーーっと阿久根先輩を見ながらそう言う・・・

「いろいろとあるんだよあの人とはな・・・」

あまり多くは語らないが・・・

劉一が言う事は否定はしてなかった・・・




ンで・・・

阿久根くんはさらに・・・

「めだかさんには感謝をいくらしてもしたりな・・・」

っと続けてた…

その時!


ガッ!!


めだかちゃんが頭を鷲づかみ!


ああ・・・・でたよ・・・あれ・・・結構痛いんだよ? 苦笑

そして・・・

「私に感謝していると言うならば 頭を下げるな!胸を張れ!!」

顔を近づけ一喝!!

だけど…

「は・・・・ はいぃぃ!!めだかさんのっ!御心のままにっ!!」

ぽわんぽわん・・・っと 惚れオーラが・・・

だめだこりゃ・・・

なにされてもオールOKのめだかちゃん限定の超どM状態だ・・・・・・・・ 苦笑


「おっと・・・それより 生徒会を執行しなければな、後継者選び・・・つまりは新部長の選定だったな。」

そう言うと、阿久根先輩を放した。

まだ・・・トリップしたままみたいだけど・・・ 本人は・・・ 苦笑

「とりあえず、貴様は特別枠だ、阿久根二年生 善吉と談笑でもしておいてくれ、 積もる話しもあるであろう。  劉一!」

そして、めだかちゃんは劉一を呼ぶ。

まあ、阿久根先輩と入れ替わるような感じかな?

すれ違う時は、ぽわんぽわん空気だったんだけど・・・

善吉の側に来た途端…

ピリピリムードに・・・・・・・

なんで?

まあ・・・とりあえず・・・

「はいはい!僕はどうしたら良いのかな?」

めだかちゃんに呼ばれたらさっさと実行しないとね、

「ふむ。私1人でも問題はまったくないのだが、補佐という位置にいてくれている劉一には顔を立てんとなとおもってな。」

「え?」

とりあえず、何かするみたいだ・・・


-40-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




めだかボックス 18 (ジャンプコミックス)
新品 \420
中古 \1
(参考価格:\420)