小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第42箱 「花でいっぱいも夢物語じゃねーな。」

























その日の生徒会室・・・

これまでの案件で解決しただけの・・・花があふれていた。

その花を手入れしてくれているのは・・・

庶務 善吉

補佐 劉一

この2名である。


「ふむ・・・」「これでよっし。」

手分けして、それぞれに水遣りを実施。

「大分多くなったね?この花もさ。」

一瞬生徒会室じゃなくない?って思っちゃう・・・ 苦笑

「だな、会長就任一ヶ月でこれじゃ、あながち学園全部花畑にできるんじゃないか?」

善吉がふぅ・・・っと一息つきながら、あたりを見渡す・・・

うん・・・和む・・・ 苦笑

「そうだね・・・ 夢物語なんてとんでもない・・・ 叶わない夢は無いって言うしさ。でも・・・一ヶ月でこれは早い・・・ 苦笑」

辺りの花を見てそう呟く。

そんな時・・・



コンコン…



ノックがした。

ガラッ・・・

「やあ・・・人吉クン 劉一クン 今日もお疲れ様。」

入ってきたのは 阿久根先輩だ・・・

「ブッ!!」

「・・・・・・・・」

まあ、入ってきたのはもんだいないよ?

生徒会役員だし、ノックなんてしなくても良いって思うし・・・



でも・・・・格好が・・・・・・


「こういう、雑用雑務は庶務の人吉クンに任せて良いじゃないかな?劉一クン。」

こっちに・・・

「あ・・・いや・・・・ 僕は花の世話をするの嫌いじゃないし・・・ 和むし・・・・」

なんてかえそうか・・・

って思いながら話すと・・・中々に、出てこないし、ぎこちなくなる・・・

「それは素晴らしいな。さすがめだかさんが一目置くだけはあるね、素晴らしいことだと思うよ。 それに、人吉クンは害虫って思ってたけど、そうして、育ててるとこを見ると益虫なのかい?」

む・・・・・・


また害虫って・・・・・

ちょっとムッとしてると・・・

善吉は察したのか、手を肩に手を置き。

「オレに対するいつもの悪口は兎も角・・・なんですかその身のこなし・・・昔のロックスター?」

善吉がそう切り出した・・・

あ・・・そういえば・・・

中学生の時からの知り合いって言ってたよね・・・

これが普通の会話だったら・・・

僕が突っかかっても 空気悪くするだけか・・・・

「・・・昔のロックスターっというか・・・ひょっとして・・・めだかちゃんの真似かな?」

と言うわけで、ムッとした表情を0.2秒で戻し・・・ はやっ! 苦笑

指差しながらそう言う。

そう・・・彼の格好は・・・胸元をバシッ!っと露出してるんだ・・・・・

「さすが、劉一クン!害虫とは一味違う!!」

「いや・・・も良いけどね?」

何やら僕を持ち上げまくってるけど・・・何も出ないよ? 苦笑

「その通り!僕は生徒会の一員!会長のめだかさんを模範し見習う義務がある!だからぼくもめだかさん同様胸元を露出しているんだ!」


めだかちゃん張りに・・・


ガバッ!!っと露出・・・・ 苦笑

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「・・・・・善吉は似合わないからね?」

そっと善吉にそう言うと・・・

「んな!何言ってんだ!!オレ何も言ってないだろ!?」

ちょっと慌てて言う。

「カッコいい・・・っとか思ってそうだったから・・・勘違いなら嬉しいけどね?」

じろっと見ながらそう言う・・・

そしてあからさまに目をそらす善吉君・・・ 苦笑

図星〜〜〜♪



「それは兎も角・・・」

・・・一連の騒動の原因は阿久根先輩だけどね・・・って言いたかったけど・・・阿久根先輩が続けた。

「めだかさんはどうした?まだ着てないのかい?」

阿久根先輩は教室を見渡してそう言う。

「めだかちゃんなら、目安箱の投書主を迎えに行ってるよ。なにぶん 人数不足だしさ。会長自らいってくれてるんだ。」

「あれ?キミは行かないのかい?補佐なのに。」

いって欲しくは・・・まあ めだかちゃんに好意を寄せる以上は正直な気持ちだけど・・・

それより疑問の方が大きかった為、阿久根先輩は劉一にそう聞く・・・

「う・・・ん・・・・僕も行こうとしたんだけど・・・」

ちょっと 言いよどむ・・・

「ちょっと前に コイツが女子に色目使って、惚れさしたから、暫くは女子の投書主は行かせないんだとさ。」

善吉が頭を振りながらそう言う・・・って。

「誤解を生むような事言わないでよ!! 僕は何もしてないよ・・・ってまあ 手伝いはしたけど・・・ そんなこと一切さ!」

慌てて弁解するけど・・・

「諦めろ、めだかちゃんには通じない。」

だよ・・・・・ね・・・・・

「へぇ・・・そんなことがあったんだ・・・」

ちょっと引きつってる・・・

ここまで、めだかさんに惚れられてたら・・・

ちょっと・・・

だが・・・

「さあ!!生徒会を執行するよ!! 僕らも投書を確認しよう!」

気合が入るってもの・・・

たかだか幼馴染って言うだけのアドバンテージ・・・まあ、相思相愛というアドバンテージは絶望だが・・・・・・

その程度で諦めるほど・・・人できちゃ無い!

って感じだ。



相思相愛で・・・その程度・・・? 立派也!! 苦笑

「そいつは上等ですね・・・」

「じゃ・・・じゃあ 張り切っていこうか?」

善吉は気合十分。

劉一は阿久根先輩の眼力に驚きながら・・・頭を抱えながら・・・ 苦笑


めだかボックスに手を伸ばした。













そして・・・

めだかちゃんが戻ってきた。

格好が・・・これまた・・・・・

「それでは八代三年生 詳細を聞こうか」

バン!!

そんなのカンケーないって空気・・・

(ノースリーブだ・・・)

(夏使用か?衣替え?)

(オレも落とそうかな・・・袖・・・)

それぞれの感想です・・・ 苦笑




「つーか 詳細ってほどのこたーねーんだけど 黒神さん アンタに手紙の代筆をお願いしてーんだよ。」

そう頭をかき・・・

若干顔を赤らめている投書主の生徒は・・・




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

八代三年生

所属:三年三組
血液型:AB型
特性:猪突猛進…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



であった。






-43-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




デッキ構築型カードゲーム めだかボックス カードゲーム 学園お花畑化計画
新品 \4980
中古 \
(参考価格:\5250)