小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第43箱 「…困ってる奴を助けはしても、弱い奴を救いはしねえ。」



























と言うわけでありまして…

とても男勝りな女性生徒、八代先輩の投書内容は・・・

「へー ラブレターの代筆なんだ。」

そう・・・彼女は自分自身の字が汚くてそれがコンプレックスで・・・

想いを伝える事が出来ないみたいだ・・・

声で・・・言葉で伝えれば良いと思うけど・・・

それができてれば・・・まあ 無いよね?こんな依頼・・・ 苦笑

「そう言うことだ。」

善吉に説明してもらってた。

ん・・・?僕?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「コイツはめだかちゃんに当分禁止されてるみたいだからな。投書主との接触が。」

「・・・・・・誰に説明してるのさ・・・」

劉一がため息をはきながら・・・そう言う。

「貴様が、誑かすのが悪い!」凛ッ


・・・・・・・・・・・・・・

「まぁ・・・僕はそんなつもり全く無いんだけど・・・ ただ 依頼を・・・」

ギロリ!

「なんでもありません・・・」

一睨みで・・・

「ってか、めだかちゃんが突然現れたのにはツッコまないのか?」

善吉もため息・・・・・

「はぁ・・・ ん?そういえば 阿久根先輩は?」

そういえば1人足らないのに気がつく・・・

「ああ、阿久根二年生・・・阿久根書記ならば、私が適任と判断してな、初仕事として割り振ったのだ。そうしたら 一目散に向かってくれたよ。頼もしい限りだ。」

なるほど・・・

「ふぅん・・・ まあ それはそれでまた色々ありそうだ・・・」

劉一は軽くため息・・・

「ふむ。」

めだかちゃんも・・・頼もしいとはいっていたが・・・ちょっと歯切れが悪い。

・・・同じことを考えてるかも・・・

「あ? 問題ねーだろ?あのヒトも結構な達筆だろ?」

善吉がそう言う・・・


「まあ・・・うん。そうだけど・・」

「問題ないこと・・・それが問題なのだ。」

めだかちゃんと劉一が口々にそう言う。

「??」

善吉は・・・頭に?を浮かべていた。











【1年1組教室】



今は休み時間・・・


劉一と善吉・不知火が集まって・・・

「あーはいはい 八代先輩なら知ってるよ♪ 男勝りで乱暴者で有名なんだよね〜」

不知火はあ〜

マクドのテラマック!なるものをおいしそうに・・・頬張っていた・・・・・

「ううん・・・・・ たまには不知火もおごってよ・・・」

劉一財布ヒラヒラ・・・・

「ん?そういえばさ!昨日3年のおね〜さんと何か話してなかった〜?劉一☆」

きらん・・・ にやりん♪

「あーー!不知火? マックと言ったら、ポテトは?いらない??」

「ほ〜んと?♪劉一好きだよ〜〜♪♪」

あははは・・・・・・

ぎこちない・・・笑顔・・・・・・・



「お前ら仲良いな・・・」

善吉ボソッと突っ込む・・・

「あはは☆妬いてるの〜?人吉??」

にやりん♪

「変わるよ♪♪っていうか〜善吉も不知火に奢ってやりた〜いっていってたよね??高級焼肉食べ放題♪」

手をぽん!と叩いてそう言う。

「ちょッッ!!」

「ええ〜〜〜マジで〜〜☆ 人吉愛してる〜〜♪ 」

不知火おおはしゃぎ!!

「いやっ!まてって!!何言ってやがんだよ!劉一!!」

「・・・・・ちゃっかり、善吉も僕に奢らせたくせに・・・・」

じと〜〜

「うっ・・・・・・・・」

善吉の右手のナゲットと・・・・机のジュースが全てを物語ってます・・・


ってな感じで、今度!

善吉君主催!大☆第一回高級焼肉食べ放題!飲み放題!!が開催される事になりました!!

わ〜〜〜〜☆

パフパフパフッ!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「すんな〜〜〜〜〜〜〜!! ってか!!飲み放題もかよ!!!!」

善吉の意見は却下の方向で♪

この後・・・劉一は久しぶりに不知火と心からハイタッチしたのでしたw











「っとまあ お食事会はおいといて〜」

不知火が自分から振ったのにも関わらず・・・

まあいつも通りだけど・・・ 苦笑

「えっとね〜 あの先輩は、階段下りるのが面倒くさいって窓から飛び降りたり・・・ドアの開け方がわかんなくてぶっ壊したり・・・何かとエピソードには事欠かないヒトだよ!」

巨大ハンバーガー『テラマック』をあぎゅあぎゅと踊り食いしながらそう言う・・・

ん・・・相変わらずの・・・

でも・・・・・

「いや・・・不知火?そりゃ 乱暴者じゃなくてただの馬鹿なんじゃないか・・?」

辛口コメント・・・・・

まあそうだよね?

ッと言うか・・・

「ドア壊したり飛び降りたりって・・・ 不知火の回想の絵を見る限りじゃ・・・すんごい身体能力・・・11組のヒト?」

回想で・・・ドア九の字になってるし・・・

飛び降りて楽勝って感じだし・・・

運動神経?っで片付けれない・・・ 苦笑

「いや・・・三年三組だ・・・・ってかツッコむとこそこかよ!?」

「いやいや 十分ツッコみポイントじゃん!すごいでしょ?あれ!! 不知火!もっかい!回想よろしく!!」

「おっけ〜〜☆ ぽわぽわ〜〜ん♪」


なんで見えるの!?ッとかは聞かないでね? 苦笑


「いや・・・まあ・・・ そうだけどよ・・・ 何で見える?」

善吉も見えてるみたい・・・っていうか!

「聞いちゃ駄目じゃん!」

「うっせ! 話しずれてんだろ!今回の内容は代筆!ダ・イ・ヒ・ツ!」

善吉!反撃?

「ん・・・まあそうだね。」

おちゃらけはしゅうりょ〜 苦笑

「じゃま〜戻すけど〜 阿久根先輩が書くんでしょ?話し聞く限りじゃ?」

不知火がそう聞く。

当然、そうだよ!って返す!

「どんだけ字ィ綺麗か知らないけどお嬢様以上ってことは無いんでしょ?」

・・・・

「まあ・・・ねえ・・・善吉が嘘言ってなかったら・・・小学生で名のある書家に弟子入りして・・・師匠を引退させたって言ってたし・・・ しかも3ヶ月だっけ?」

「嘘じゃねえし!嘘をつくのは劉一だろーーー!」

「そんなことないよ!!」

ギャイギャイ!!


「ま!あたしゃどっちでもい〜けどね♪」

「「よくない!」ねえ!」

善吉劉一ハモる!

「ま〜ま〜☆ 結局きれいなんだしさ!今回は明らかにお嬢様の方が適任じゃない??まえの迷い犬と違ってさ! 経験つませたいのはわかるけどさ〜 それって投書主にしたら迷惑な話しだよね〜 他人のために生まれてきたお嬢様らしくないよね〜」

・・・・・・・

「カッ!お前は本当に因縁つけさせれば日本一だな!」

善吉あきれ気味・・・

「でもまあ・・・その通りでもある・・・でしょ?善吉。」


「ああ、新入りに経験つませてやろーって程アイツはトップとして甘かねーぜ?オレの幼馴染が徒労を組むのは苦労を半分にするわける為じゃねえ。苦労を倍に背負う為だ。そして、めだかちゃんは困ってる奴は助けても弱い奴を救いはしねえ。」

劉一も頷く・・・

でも・・・・・・

「・・・ちょっと 付け足すと・・・ 僕と組む時は・・・苦労・・・倍じゃ聞かないよ・・・・・・?めだかちゃん・・・・目指す目標値・・・際限なくあげちゃうから・・・」

何かを思い出しながら・・・・・

ふか〜〜いため息・・・

そんな劉一をみて・・・

不知火と善吉は・・・・・・

苦笑いだった・・・・



「でも あたしは何か納得だけどね〜〜☆ 劉一だしぃ?苦労かけないと!ってなわけで・・・バーガーおっかわり!!」


「無いよ!!!そんなの!!!」


















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めだかボックス 第5巻 [Blu-ray]
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