小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第47箱 「水中で運動会なんてのはどうだ?」





























とりあえず…

例のモデルの件は不知火の活躍?で、何とか終えました!



…例によっておごらされたけどね… ぐすん

食券貰ってるくせに…





でも…

生徒会の仕事ってまだまだあるんだ。

なぜかって言うと…

この学園…箱庭学園は生徒の自主性を何よりも重んじるから。

その生徒会の業務は多岐にわたるんだよ…


≪ドサッ…≫


事件の調査だったり、備品の管理だったり、事務処理だったり、行事運営だったり、校庭美化だったり… etc

それはもーいっぱいなんだ。

大量〜大量〜♪って感じ?かな…


≪ドサッ…≫


ん…?

さっきからの擬音が何かって??

それはね…

我らが誇る生徒会役員たちの限界…

倒れる擬音なんだ…

「…さっきから…誰に…せつめーしてんだ…?」

善吉が突っ伏したまま、劉一にそう突っ込む。

「ほっ、良かったよ。」

そんな善吉を見てなぜか安心感を…

「な…何が良かったのかな…?劉一クン…」

阿久根先輩も突っ伏していた。

「ん…?僕のね実体験上ツッコム元気があれば、まだまだ三割り増しで働けるんだよ!だから、善吉は大丈夫!」

ぐっと、親指を突き立てる!

「無茶言うな!!」

っとご立腹…

「善吉は僕に負けたくないんじゃなかったの…?」

ふ〜〜んって感じで見ると…

「ぐっ…!!」

善吉に力が入る!

「ははっ… 全く…とんでもない後輩を持ったもんだ…」

なにやら、阿久根先輩は傍観者のつもりみたいだけど…

「よし!善吉が大丈夫ってことは、、阿久根先輩も大丈夫だよね…?後輩(ぜんきち)に負けてられないよね…??」

そして、煽りを再び…

「むぅ…!!」

阿久根先輩に闘志が戻る!



〜本来の会話は、阿久根先輩がやめて良い?ってきこうとして、善吉がにがさねー!っといって、僕が頑張れ!!って言うんだと想像していためだかちゃんは……〜


何?その想像力?何が頭の中で行われてのさ… 苦笑

「ふむ!流石は劉一だな!まったくをもって感服だ!」

めだかちゃんが作業スピードを落とさず…ペンを二刀持ちで書類をまとめながら…

そう言う。

「…いや、僕じゃなくても多分できるようになるよ…?日ごろから、めだかちゃんが僕に要求していることを皆もやればさ…」

ずず〜〜ん…

何かを思い出したのか劉一は先ほどの饒舌から無口気味に…なってしまっていた。

「まあ…納得っちゃあ納得だが…そもそも あれについていける事時点で異常だと思うんだが?」

善吉はそんな劉一を見ながらそう言う。

「まあ、めだかさんも流石だと思うけど、やっぱり劉一クンも流石だな。めだかさんが、俺たちの10倍の仕事量。そして、劉一クンも負けずと劣らずの仕事量だし…」

阿久根先輩も…劉一とめだかちゃんを交互に見ながらそう言う。

「否、実を言うと私も最近の業務ッラッシュには少し参っておる!」

いや…

「ごめんね?説得力ないよ??めだかちゃんがそう言ってもさ…」

劉一はず〜〜ん状態から復活しそうツッコム。

「そんなことは無いぞ?劉一!」

凛!

っとして言われてもやっぱり…

「いや… うん… お疲れ様めだかちゃん…」

無限ループになると思われるから、何も言わないでおこうか… 苦笑

めだかちゃんは何やら、してやったり!って顔だし…


「ふむ、話を戻すが、この業務ラッシュ…部活勧誘期間が終わり 活動が本格化したのが大きいな。部費に関する陳情が多すぎる。」

ふぅっ…っとため息をはくめだかちゃん…

珍しい光景だね。

ほんとに、ちょっとは参ってるって感じかな?


めだかちゃんの事を聞いていると…

「カッ!副会長は兎も角、会計の不在はやっぱ痛いな。」

善吉も苦言を…

「…僕がんばって補佐をやらせてもらってるけど、さすがにこれ以上増えたら 無理だよ?時間的にも肉体的にも…」

白羽の矢が当たんないように…これだけは言っておきたい!

副会長なんて無理だし…(某会長さんに対抗ってことでさ…)

会計は… 頭使う量がさらに増えちゃうから…


「大丈夫だ、お前を見て、これ以上押し付けようと思う奴なんざ、恐らくこの銀河系内でもいやしねぇ!」


善吉はあきれながらいうけど…


「…とりあえず、ツッコんどこうか?善吉がボケたから。」

「…せんでいい!」

だって…スケールおっきんだもん…

銀河って… 苦笑


「まあ、会計の件は置いといたとしても、陳情する気持ちはオレにもよくわかりますよ。部費は一円でも多い方が良いですからね。」

阿久根先輩は仕方の無い事だ…っで済ませようとしてる…

でも…その通りなんだよね…

「そうだよね… 本気で取り組んでいる人でもそうじゃない人でも… 当てはまるからね…」

劉一はふぅ…っとため息を…

「あん?そうじゃない人…ぶっちゃけサボってる奴も出してるっていうのか?劉一。 それはさすがになさそうだと思うぜ?」

善吉はそう言っているけどね…

「善吉、たとえば夏…
スッゴい暑い時にクーラー欲しいって思う人いるけど、それ…サボってる人も真面目にやってる人も平等に欲しいって思うと思うよ?快適な環境で部活したい!快適な環境でサボタージュしたい!ってさ。」

そう説明…

「ああ、なるほどな… 納得だ。  まっ なんにせよ 部活動が多すぎるんだよこのガッコ ダーツとかボウリングとか、ボブスレーとか…生徒をどうプロデュースしてーんだよ、理事会は…」

納得した後は、善吉は苦言を…

でもこれに関しては同意!

「全くだね… あれ以上体験入部続けてたら… いくら付き合いでも流石に僕やめてるよ。たしか30個…くらいだったかな?」

善吉にそう言う…

「ああ、30で間違いねー ってか オレもあれ以上はやらねーよ!だからやめただろ?」

そう言う…


そして改めて考えると…

「ふむ、とはいえ 増額できる予算枠は限られておる。全員で分け合えば雀の涙ほどしか行き渡らんし 公平性を欠くことになりそうだな…」

めだかちゃんがそう言いながら紅茶をついでいく・・・・

「まあ そうだよね。それじゃ しっかり成績を残してる部活から非難がきそうだよ。」

劉一はそう言う。

うん、

この間出来た剣道部(仮)と全国常連の部活とかの予算が全く同じだったら…

殺到だね… 苦情…

劉一はそう考えていると…

「まあ どうしてもと言うなら私が私財を投じても良いのだが―――…」

って言っちゃった…

って!

「「どうしてもやめて!!」」

劉一と善吉のハモリ♪

ん…

「なんでこんなにめだかちゃんは金銭感覚がちょっとあれなの…?」

はぁ…っとため息を吐く…

劉一は… まあ、施設でもちゃんと育ってきたから?

それより。不知火の集り?の方が…かなぁ… 苦笑


「ん?ああ、しらね―のか… まあ 当然か。めだかちゃんは中一の時数学界での最大の難問といわれてたジャグラー定義を解いて莫大な懸賞金を貰ってんだよ。」

善吉が説明してくれた…

中一かぁ…

僕、失踪中だね…

あ!それより…

「…なるほど…あれを解いて… 一般人が人生を3回くらい遊んで暮らせるほど貰ってたら… まあ、納得だね…」

劉一は納得してた…

これじゃ 会計の作業は…言っちゃ悪いけどめだかちゃんには不向きだよ…

って言うか、ジャグラー定義か…懐かしいね。

…くじらお姉さん、確か…行方不明だっけ… 元気…かなぁ…

劉一はぼーっとしていた。

「ん?なんだ劉一 知ったげだな、あの定義の懸賞金とか。」

善吉はちょっと気になったのかそう聞いてきた。

「ん?うん。ちょっと…ね。」

劉一は生返事だ

「む?当然であろう善吉。 私が初だと騒がれておるが、実の所は劉一が初だったんだぞ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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「はああああああ!!!???」

「えええええええ!!!???」

善吉…そして少し遅れて阿久根先輩が騒ぐ!

って言うか驚いてた。

…って言うか僕も…驚いてるんだけど…



「本当なのか!?劉一!」

善吉がそう聞いてくる…

「いや… 善吉そんなに驚く事かな…? 興味あったの…?数学のことなんてさ…」

「あ…まあ、興味ないっちゃ無いんだけどな…」

「ならなんでそんなに驚きながら聞くのさ…」

劉一はため息…

「いやいやいや。驚くのは当然だよ!あの超難問だし!? それより、本当なのかい?君が先って。」

阿久根先輩は多少なり興味があるようだ…

多少じゃないか…

確か中学同じって言ってたし…

めだかちゃんが解いたの知ってたんだよね。


「ん…? ああ 確かに回答はしたことあるけど、あってるかどうかわかんないよ? 公式に出したわけじゃないし… というかなんでめだかちゃんが知ってるのかが僕にとっては驚きだよ?」

めだかちゃんの方を見た。

「ふん!あの時のだ!」

…??

「へ?」

なにやらめだかちゃん不機嫌モードに…

「…私と遊んでいるときにくじ姉と…」

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

えええ!!覚えて… ああ、めだかちゃんなら納得だけど…

いやいや! 根に持ってるの!?

「えええ!!!だ…だからあの時は、かえる場所がわからなくて…っていったのに??」

「むぅ〜…」

めだかちゃん… 不機嫌…

「「???」」

当然他の2人は困惑…

善吉も勿論知らない… 苦笑








まあ めだかちゃんの機嫌は何とか直り…?

2人も話題を変えてという劉一の切なる願いを受けて…って言うか元々 生徒会業務してたし!!

とりあえず… そう言うわけで…





「部費の件ですけどいっそのこと逆に増枠額をひとつの部の総取りにしてしまうのは?」

阿久根先輩が提案を出す。

「オレが担当している業務に部活動対抗リレーというのがあったでしょう?本来は交流的なイベントですけど アレで優勝した部が予算総取りとか!」

なるほど…

それはそれで皆気合十分!燃えて参加して…苦情も無いかも…?

ん〜〜でも…

「それじゃ 陸上部が有利じゃない?フェアにしないと何かしら問題が起こるかも…」

「ふむ、その点は私も劉一と同意見だな。妙案ではあるがリレーは専門競技。陸上部が優位は動かないであろう。」

ん〜〜

ん?

「善吉も考えてる?何やら阿久根先輩を凝視してるけど?」

そう善吉は阿久根先輩がこの案を出してからそっちをずっと見てるのだ…。

「な!なんでもねーし 考えてんよ! その証拠にほらこれ!」

そう言って渡されたのは一枚の紙…匿名の投書だった。

新設の50mのプールが活用されてないから何か出来ない?っと言うものだった。

「あ!なるほど… 水の中なら…ね。 水泳部有利って一瞬思っちゃったけど…」

「そゆこと、運動会みたくすりゃ、公平だろ?あんまし水泳かんけーねーし。」

ごめん…善吉…

「ちゃんと考えてたんだね〜☆」

「…謝ってんならもうちょっと気持ち込めろよ…」

善吉はため息をはいていた…

そして…


“ガシイィィィ!!!”


「ええ!い…痛い痛い!!なんでぇ!?」

めだかちゃんのアイアンクロー炸裂!!

…って、なんで!!??

「むぅ…不知火のようなしゃべり方…」



そこ!!??



「わぁ〜!ごめん!!ってなんでそれだけで怒るのさ!!」

「ふん!!」


“ミシミシミシィ・・・・・・・・・・・・”


ひええええええええ!!っと叫び声が木霊した…









「弁護してやれねーし…」

善吉はまあ…からかわれてた本人だし?

ノータッチ!

そして、

「はははは・・・・・・」

阿久根先輩は苦笑いしてました…


-48-
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