小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第49箱 「第一回…?何度も私財を投入しないでよ…?」




























“パンパカパーン!パンパンパンパーーーン♪”




ってな感じで、始まりましたのは…

水中運動会!

そして、場所は。

【プール場】

うん、まあ…

「すっごい、広いね… このプールの施設…15個の部活動の皆集まっても全然まだ余裕でスペースがあるよ。」

劉一はふぇぇ〜〜っとプールを見渡していた。

「まぁ…それもそうだが、これ以上なくシュールな画だよな… これ。」

善吉はそう言う…

まあ、仕方ないかぁ 苦笑

「陳情していた部活動の全部が集まったね。急なイベントだったのによく集まったものだ。」

阿久根先輩はそう言う。

「そうだね。僕もそう思います。 やっぱり、台所事情はどこも厳しいんですね…」

予算が増えるかもしれないのだ…

そりゃ、参加するだろう。

陳情出しているんだからなおさらね…

「しった顔も結構いるな。剣道部に陸上部… 柔道部 …美術部?」

??

「何で美術部だけ 「?」が出てるの?」

劉一がツッコム。

「んあ?ああ、アイツ名のらなかっただろ?芸術家(アーティスト)!!って言ってるだけで。」

なるほど…

そういえばそうだった。

「あ…ははは、なるほどね。 あれ?後、鍋島先輩引退したんじゃなかったのかな…?」

ケラケラ笑いながら話していた鍋島先輩を見つけて首をかしげる。

「おっ、ほんとだ。 ああ 、それより 不知火が言ってた競泳部の3人ってのは…」

善吉は 思い出したかのように周りを見渡す。

でも…

探す時間は無かったようだ。


「さあ!貴様たち!戦争の時間だ!!」

めだかちゃんがマイクを持ってそう宣言する。

「ッ…//」

つい…劉一は目をそむける…

めだかちゃんの水着姿だもん…

僕だって…健全な男の子なんだし…

仕方ないって思うんだ。

絶対口に出さないけど… (恥)


ちょうど、めだかちゃんは開催宣言をしてた為、劉一が視界に入らなかったのだ…

もし…入ってたら 絡まれていただろうね… 苦笑


「働かざるもの食うべからず!そう言うが、これは真理に反しておる!私たちはこう言うべきなのだ!」

そして、めだかちゃんは一歩!前へ出る!


「働いたものは食ってよい! 貴様たち!欲しい部費(モノ)は買って得よ!!」


その言葉にワクワクするもの…

やれやれ…また始まった…っと思うもの…

めだかちゃんの水着姿に見惚れるもの…などなど、様々な反応を見せるが…

流石にこれじゃ 説明不足だよね…?


「えっと… それじゃあ、競技の説明に移りたいと思います。」

補佐らしくめだかちゃんのフォローを劉一がする。

「皆さんにはこれから4つの種目で競ってもらい、その総合点で優勝チームを決定します。それぞれの種目の詳細はまた、おって説明しますが、大まかな枠組みを3点説明します。…1つ目に代表者は4名参加でお願いします。今回は皆さんのチームワークも見せてもらいたいとの事なのでです。えっと…2つ目に男子生徒へのハンデですね。競技は全て男子女子混合となってますので、男子生徒には ハンデとしてヘルパーを装着していただきます。」

うん、例外はもちろんいるけれど、ある程度の一般的な統計で見ると…

まあ、間違いなく男子の方が体力あるからね。

…例外はいるけどさ。 苦笑

「えっと…あっ ここまでは事前に通知してましたね? 肝心なのはここからでした。その3つ目なんですが…」

っと説明しようとした時。

「劉一!そこからは私が言おう。マイクを。」

めだかちゃんがそう言う。

まぁ…いっか!

「うん!よろしくね?」

めだかちゃんにパス!

「劉一より変わってこの3つ目を説明する。 その前に先ほどの発言だが、あれは激励の意味で厳しめにいったのだ。だが、利を得るのが優勝チームだけでは不満のあるものもおろう!」

そしてめだかちゃんは不敵な顔をする…

「今回のイベントには『参加することに意義がある』のだ、そんな風に思ってほしい。…貴様たちには今日を楽しんで帰ってもらいたいのだ。そこでだ!私から楽しい楽しい愉快なボーナスを提案する!」

ん…?

あれ…??

(善吉…阿久根先輩… そんなの事前にあったっけ…?僕…嫌な予感が凄くするんだけど…)

なにやら感じ取った劉一が小言で…そう言う。

ステージの上だというのに…

まあ、皆めだかちゃんに注目してるからわかんないと思うけど… 苦笑

(い…いや、俺はしらねー…)

(勿論オレもだ…)

2人とも…そんな感じだった…

嫌な予感がしてたのは共通みたい…

その予感は…



的中する。



「この水中運動会には我々生徒会執行部も参加する!生徒会よりも総合店が高かった部はその順位に関わらず…わたしが私財を投じ 無条件で予算を3倍としよう!!」 凛ッ!!!



どど〜〜ん!!!

部員の皆…
笑顔に変わった割合が多い!

競泳部は勿論、鍋島先輩も…

(へぇん… 黒神ちゃんや劉一クンと戦ってええんか…そら確かに楽しげではあるやん…)

と、めだかちゃんのように不敵に笑う。


そこで忘れちゃならないのが生徒会執行部…

勿論…


(((やめてっていったのに… どうしても…)))


3人とも…ガクッと落ち込んでいた… 苦笑

そんな皆の事は知らぬ存ぜぬ…

めだかちゃんはというと…


「それでは ここに第一回水中運動会の開催を宣言する! 第一種目は水中玉入れだ!」 凛ッ!!


なにやら…高らかに開催宣言する…

うん…片手平突きの体勢で…

「ってか… 牙突…」

善吉もずず〜〜となってる…


「な… なんだろう… とても健全で…平和な学校のイベントになるって思ってたのに… これで、一気に雲行きが…」

「カッ… 同感だ… それに、増額の件で…不知火のおかげで嫌な予感がスゲーするし…」

そう思うのも無理は無い…

で、阿久根先輩はというと…

初めこそず〜っとなってたけど、めだかちゃんの構え(ポーズ)?を見て、

目を&#9825;にさせてた… 苦笑







例の競泳部の3人はと言うと…

「どうします?こちらは3人ですけど、4人だそうです。お金の話ばかりに目が行ってて細かい所を見逃してましたね。」

それはどうかと思うけど…? 苦笑

「まあ、その辺はしゃーねえわ。オレも見てなかった。」

種子島もそう言う…

うん…彼ら3人しかいないし… 苦笑

「こういうときは 迷わず目安箱…だろ?任せとけよ。」

流石は貫禄ある最上級生…で部長。

すっと立ち上がると…


「生徒会長さん。1つ聞きたいことがあるんだが?」

手を上げた。


「なんだ?屋久島三年生。」

めだかちゃんはそちらを向く。

「うちらは3人しかいないが、それでも良いか?チームワークを見せろっていうんなら全く問題ない。それに、今この場に部員はいないんだ、ちゃんと周知を理解してなかったようだ。ペナルティーってことで3人で出場ってことにしてくれないか?」

人数が少なければ・・・

特に一種目の玉入れなんて不利だ。

その上で…不敵な笑みでそう言う…

よほどの自信があるんだろう。



「フッ… 構わん。 全く問題ない。 …不利などと思ってなさそうだしな… 顔に出ておる。」

めだかちゃんも笑って許していた…


「よほど自信があるみたいだね…4対3でするなんてな…」

劉一もそう言う。

「…でもまー、4人全員が参加するのって…確か最初と最後だったろ?」

善吉は冷静だね。

さっきまでずず〜〜んだったのに… 苦笑

「うん。そうだな、確か… ああ 間違いない。」

阿久根先輩が用紙を見ながらそう言う。

「なら、それほどハンデってわけでもなさそうだぜ?」

善吉がそう言うけど…

「そんな内部事情…彼らが知ってると思うの?」

はぁ…っとため息を…

「あ”…そっか…」

そう…

彼らは競技内容を全て把握してるわけではない。

事前通知ではそこまで詳しく送ってない。

当日発表した方が公平だからだ。

そもそも、書いてたルールの参加人数を見てないんだから… 内容みるって思えないし… 苦笑

「スッゴい自信だね… 僕、少しわくわくしてきたよ…」

劉一も…自然と笑顔になる。

「はは…」

善吉は笑ってた…

この顔は…よく知ってる顔だ。

ヤダヤダといいながらもめだかちゃんと勝負してる時…

楽しんでいるとき… いつもこんな感じの顔をする。

無邪気で… 楽しんでいるって感じの…

それでいて… 無我故の強さを持つ…

「ふふ…」

阿久根先輩もそんな劉一を見て笑っていた。


にぃ・・・・・・

勿論…めだかちゃんも、そんな劉一を見て…

心の底から笑ってるようだった。

「まあ、劉一と戦えないのが不満だがなッ」凛!

なにやら…物騒な事を…

「いやいや!チームだよ!?僕たち!」

それはやめてッ!ってことを必死に言う…







そんなこんなしていた時…

「上手くいったな…」

屋久島がメンバーの下へ戻っていった。

「さっすが 生徒会長!器が広い!これで、失格って言う唯一の負けが消えたな!」

笑い出す種子島。

「ですね、失格って言うのが一番災難ですし、安心しました。」

淡々としてるけど…?喜界島さんは… 苦笑

「あのバケモン女がどれだけ化物だろうと、水中じゃあ俺たちのほうが化物だ!」

そう言いきる。

「ああ!その通り、どの道優勝意外眼中に無い。最高で金!最低でも金だ!」

闘志を高めていたのだった…



そして、激闘の運動会が幕を開けた…

-50-
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