小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第58箱 「惚れたからっ!ちゅーーするぞっ!!!」





























さてさて…

仕事です!

とても膨大な…

これを前にしたら 他のことを考えてなんかいられない程です!

…苦笑。





“カリカリカリカリ………”


“バサッ…”


“チャチャッ…”


“サッサッサッ…”


“カリカリカリカリカリ………”





劉一君……一心不乱だ…。

めだかちゃんみたいな派手さは無いけど……。

早いし乱れない……。




(さすが、黒神さんがすっごく信頼してるだけはあるね… 仕事が早い…)

喜界島さんは、ソロバンを打ちながら、横目で劉一の仕事ぶり…仕事の量に驚愕する…。






でもでも…


(うわっ…気まずい空気になっちまった… 劉一もアノ状態だし…アイツと二人だけならなんとも無いんだが…ってなんでオレ…劉一や喜界島が仕事してる向かいでマンガ読んでんだ??……まあ、いつも通り、劉一には気づかれないけど……。 それに良く考えてみたら、こいつのこと全然しらねーよな… あーもう、「人は人 自分は自分」的に仕事に没頭しちゃってまあ!この女 オレと仲良くやっていこうって気がまるでないな… 金払ったら用済みかよ!ったく… 劉一は、いつものスイッチ入っちまってるし、めだかちゃんも阿久根先輩も今日に限って何処に言ってんだよ!?)


とりあえず、、善吉君はマンガを読みながら…そう思っていた。






…普段は劉一に…。

『もう!仕事手伝ってよ!』

って言われてたが…

何やら 仕事をこなしている最中は劉一は…

即ち仕事モードに入った劉一は…

周りが見えなくなるんだよな…

集中のしすぎ…かな?

それで、いつも隙を見て?マンガ読んでる…

とりあえず、あの業務量にはとてもじゃないがついてけない……

匙を投げる…ってことだ。

まあ……でも、劉一にしたら…

手伝わねー!って言ってるも同然だ。

……結論としたら…善吉が酷いってことですね? 苦笑



でも当の劉一君は気がついてないみたいですが…



そしてそして…



実わ!



(うわあああん!気まずくなっちゃったよ〜…)



喜界島さんも善吉同様に悩んでいた……

(りゅういちくんがすっごく真面目って言うのは良くわかったけど……。あ〜ん!私も同じように見せて大失敗だよ!りゅういちくん…わたしの方見てないし…話すきっかけも、つかめないよぉ〜… それに人吉くんも!マンガ読んでるし!…2人ともわたしに何も興味なさそうだし…これじゃ、来年再来年のことを心配して行ってこいって言ってくれた屋久島さんや種子島さんに合わせる顔が無いよ………。う…でも!でも!!勇気を出すんだ!…わたしは…生徒会で…友達つくるんだから!)

そう言って…

いや!考えて!!

勇気を出す!!


「ふ…っふたりともっ!!」


おーきな声で!


「へ?」「・・・・・・・・・・・・・」


反応したのは善吉だけ…

「えっと〜〜きょーわ!いいてんきだね!?」

うん…

てんぱっているのがよくわかる…

だって…

「いや雨降ってるぜ?」

どしゃぶりなんだ…

そとは…

んでもって劉一は…



“カリカリカリカリカリ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・”


仕事モードから帰ってこない…








(あっれ??おかしいな!?天気の話題だけは相手が誰でも外すことないって本に書いてあったのに… ってそれより、外す外さないの以前に…りゅういちくんは見向きもしてくれてないよ…ひょっとして…2人とも私のこと嫌い…?相手にするのも嫌…なのかなぁ… りゅういちくんは……)

(やっべーな…今のひょっとして打ち解けるチャンスだったんじゃねえか??ったく!!劉一も!!完全シカトみたいになってんじゃねえか!まあ…いつもがいつもだけに仕方ねえってのは分かるが、喜界島はしらねーんだし……。 ……やっぱここは俺が歩み寄るしかねーよな??)

そして、今度は善吉が!!


「なあ…喜界島。」

勇気を…??


「お前って…いいカラダしてるよな。」

何やら顔をキラーんとさせながら…


「ッツ!!!!!!」




その瞬間!

喜界島はソロバンを!



“ゴッ!!”



投げつけた!!



チン♪

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



追加料金    
セクハラ料      50円
―――――――――――――
合計       ¥1250円


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜










さっきまでの劉一なら…一緒になって怒ってたと思うけどね…

今は…




(だああ!より気まずい!!だー!なんで、劉一のやつはあんなにナチョラルにできんだよ!人吉善吉 女子との会話にセンスレスだ!)

(あ〜〜〜〜!!やっぱり確実に嫌われてる!!暴力もそーだし…お金ももう返したいのに… ううぅ……。……あ!そういえば…人吉君とりゅういちくんってとても仲いいよね?…今は何で?何も話してないの…? ひょっとして、示し合わせちゃってるの? さっきのだって…りゅういちくんはすぐに出てってくれて 謝ってもくれたのに私お金って言っちゃったし…それが決定打なの??あ…あたし2人に嫌われちゃった??)


それぞれの思いを胸に…

そして、次には一斉にこう思った!


(誰かこの気まずい空気を変えて〜〜!!)

っと…


そしたら…

な…なんと!!

奇跡が!!



ガラッ!


「はぁ〜〜い☆なーんか呼ばれた気がするけど??おいしいものでも食べさせてくれるの??」


きゅっぽ〜〜〜〜〜〜〜ん☆

っと入ってきたのは!!


誰よりも空気の読めないヤツだ〜〜〜〜!!!



「あれれ〜〜?ま〜た劉一。モードに入っちゃってるね〜☆せ〜〜っかく あたしが来たのにさ〜〜」

不知火は……劉一のほうを向く。

「りゅっういっちく〜ん☆」

そう呼ぶけど…





“カリカリカリカリ・・・・・・・”



凄まじい量をこなさなくてはならない…そして、毎日のようにめだかちゃんにそれを求められてる…

それを繰り返した今の劉一のモードを甘く見てはいけない…

世界が違う!!ってきなまでに…集中してるのだ!!! 苦笑



「へぇ〜〜 やっぱすっごいな〜〜〜☆」

でも…

何やら不知火は不敵な笑み…







「りゅういちく〜〜ん!愛してるよ〜〜〜☆」








きゅぽ〜〜〜〜ん!っと大声で


その瞬間!!


「わああああああ!!めだかちゃん!!違うよ!!違うって〜〜〜!!」

一瞬震えたと思ったら…

何やら飛び上がってる…


「…!!??って あれっっ??」


・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

不知火はニヤニヤ…

善吉はやれやれ…

喜界島は????って感じだった。

(あ…そういえばあの大会のときもこんなやり取りあったよね…?)

何やら思い出したのか…納得していた。


「あはは〜劉一も目が覚めたみたいだね〜?あっれ〜?そういえばそこにいらっしゃるのは喜界島選手じゃありませんか!そういや〜生徒会に入ったんだよね?あたしは不知火〜よろしくね☆」


………………


劉一を起こしたって言うのに…

あっという間に興味は喜界島さんに……

飽きやすい?? 苦笑

(……このコはこのコで謎なんだよね…不知火半袖…なんで役員でもないのに、生徒会に出入り?…あっ りゅういちくんかな??)

ちょっと引き気味の喜界島さん… 苦笑


「うう…不知火!仕事中に驚かさないでよ。あ〜首が痛い…」

急に飛び上がったのが不味かったのか…首を抑えている…

「ええ〜〜?だって〜気がついてくれないんだもん☆」

それでも酷いってば!

っていっても…

「無理だよね…」

「ン〜?何が??」

にやりん♪

「なんでもないよ〜♪」

いつものやり取りを…

そしてある程度終わったら… 苦笑


「そだそだ!ちょ〜ど 良かった!喜界島選手に会ったら渡そうと思ってたんだ〜〜」


不知火がそう言い出す!


そして、そのカラダの何処に入れていたのか…

「ほ〜〜ら!!あんたとお嬢様の記念写真♪よく撮れてるでしょ?パネルにしてみたんだ〜!」


“ばば〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!”


「あ…//」

劉一も何やら顔赤らめてるし…

んで喜界島さんは…


「!!!!!!!!ッ!!!」

何やら声にならない声を上げながら!!

奪おうとする!!


「あっ やっぱし欲しい??学校新聞用に撮った写真なんだけど〜 あひゃ☆欲しいんだったらあげるよ☆いろんな角度からとったんだよ〜300枚くらい?どれがいい???」


服をめくると…



ドサドサドサ〜〜〜〜〜〜っと写真の束が…



「ッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」

喜界島さんは…

眼鏡が割れるほど驚いてる…


「不知火…いつの間にマジシャンになったのか知らないけど…あんまりいじめないでよ。入ったばかりの人なんだからさ。」

劉一がそう言いながらとめに来てくれる…

ちょっと……めだかちゃんと喜界島さんのキスの写真がいっぱいになって……

それも目にやり場が困る…から……


純情すぎるね…劉一君… 苦笑


「はぁ〜〜〜い ごっめんなさーーーい☆」

ありゃ?ちょっと素直??

「おごってくれるんだよね〜〜〜?またさっ???」

・ ・・・・・やっぱし?

「もっちろん♪」

劉一は親指を立てる。

そして…にやっっとしながら…


「善吉がね??」

っと善吉のほうに…

「って何でオレなんだよ!!」

善吉!当然抗議!


「え〜〜〜 ありがと☆人吉〜〜〜♪人吉も愛してるよ〜〜〜〜♪」


「だーーー!まてって!なんでオレだけなんだ!!」

まだまだ抗議!!

でも…

「ねえ……?……善吉…あの机のマンガ…何かな?」

劉一がじと〜〜っと…

「へ?」

「まえ…言った時…手伝ってくれるって言ってくれたのに…なぁ・・・・・・」



じとと〜〜〜〜〜〜〜〜



「あ〜〜なんだ?その!そうだ!今度上手いもん食わせてやるから!今日は帰っとけ不知火!」


「はっぁ〜〜〜い!じゃあまた明日ね〜〜〜〜☆」



・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「僕が仕事中は変なモードに入っちゃうの利用してサボってたんだ!」

「そ…そんなことねーさ!!」

「うそつき!あの机の状態でよく言えるね!!」

「だーー!お前がモードに入ってた時!俺も大変だったんだよ!それなのにお前は気付かずで!どっちもどっちだ!」

「何だよっ!それ!!」

やいのやいのと…

そして…

よーうやく写真をかき集める事がで来た喜界島さんが、近くに。

「あ…ゴメンね?何か不知火が迷惑かけちゃったみたいでサ。」

劉一が不知火の代わりに謝っていた…

「え…う…うん、助かったよ。それより…あのコ…一体どういうコなの?」

「え…?」

質問されて…考えるけど…

「僕は…ん〜〜〜 胃袋にブラックホールを飼っている?ってコトくらいかな?善吉は?」

「さあ?オレもお前以上にはよくしらねえよ?」

満足な返答はなし!

「えええ!知らないってそんな適当なことでいいの???」


そういうけど…

「ん…まあ、友達だからね?」

「そうそう、あいつは俺らの友達。それだけわかってりゃ何もこまらねえ」

2人から返ってくるのは…同じだった。


「・・・・・・・・・じゃ じゃあ、会長さんは?」

「え?」「ん?」

「いやその・・・いちおー聞いときたかったんだけども… あのヒト 誰にでもこういうことするの??」

恥ずかしそうに…写真を…


「あ…あー だれでもってわけじゃねーよ。」

「う…うん…///」

劉一も身に覚えが…苦笑

「昔は結構激しかったんだけどな?ぶっちゃけ俺らの同期の初キッスは大体めだかちゃんだし、ただまあ、見境なしって言うのは小学校に入る前にやめせたんだ。」

善吉が説明してくれた…

そのあたりの件は知らないからね。

「あ…やっぱしそうなんだ…」

劉一は納得を…

「ん?ああ、そっかお前いなかったんだよな。すまんすまん。」

「いや、良いよ。今が楽しいからね?」

善吉と劉一は笑い会っていた。

「??」

当然わかんないか…



「まあ、ってな訳で、「行き過ぎ愛情表現」はそういった意味じゃ切り札だ。最近じゃ滅多に見られるもんじゃねえし、多分最近じゃお前だけなんじゃないか?」

善吉がそう言うと……。

「………あ……。」

露骨に顔をそらす…劉一君…

「ああ、1人いたか。」

勿論気付くのは善吉…

「って!!!なんで!!///」

気がついたの!!って言おうとしたけど…

「大体わかんだよ。めだかちゃんがお前に会ってしてないわけねーっておもうだろ?普通。」

まあ、あれが普通…だとは思いにくいけどな……。

後は単純に劉一が挙動不審だったからだ!っと…。


「どうして…?」

喜界島は…写真を見ながら…

「どうしてあのコはそこまで他人を好きになれるの?人間を… 他人のために生まれてきたとか…あたしは全然わかんないよ。あたしがお金なくて困っているとき…助けてくれた人なんていなかった。それどころか友達だって思ってた人…みーんなどこかいっちゃったし… だからって責めてるわけでも恨んでるわけでもないけどね。それが当たり前だって思う。世の中ぎぶあんどてーく だもん。あたしのことなんか好きになってくれても何にもお返しできないもん。」

そういう喜界島さんの目…何か寂しそうだった。

「…そうだ、ほら。あの…競泳部の先輩達のことはどう?おんなじこと言える?今言ったようなことさ?そういう風に付き合ってるの?」

劉一が何か考えたように…そういう。


「!!屋久島さんと種子島さんは違うよ!あの2人は家族みたいなものだもん!好きで当たり前だもん!」

そういいきった…

それと同時に・・・劉一は笑顔になる。

「そうだね…その気持ち…分かってるのなら同じだからわかるはずだよ。きっとさっ?めだかちゃんの気持ちをね。」

「ッ////」

劉一の笑顔を見て…少し顔を赤くしてしまった…

「そうそう。めだかちゃんは全人類を自分の家族だと思ってんだ。お前のコトなんか好きで好きでしょーがなくて 当たり前なんだよ。」

善吉がそう付け加えた…


「……あたしのことを・・・?」

喜界島さんは…

あることを思い出す。

それは…

生徒会に入る少し前のことだ。






















目安箱…

めだかボックスの前で…ちょっと考え事をしていた時。

「喜界島同級生。そこで一体何をしておる?」

後ろにいたのは…

まあいうまでも無いだろう。

「えっ!あっ…あのっ……!」

いおうとしたとき…

「まあ、ちょうど良かった。貴様を探しておったのだ。」

めだかちゃんが…そういう。


「実はプールで突き飛ばされて以来貴様の事が忘れられん。どうやら私は貴様に惚れてしまったらしい。都合の良いことに会計がいなくて困っておったのだ。助けてくれ!」凛ッ!


そう言いながら会計の腕章を…

喜界島は…困惑していた…

何故なら…見返りを求められたことはあっても…

助けを求められたのは初めてだったから…













「大体よーねだかちゃんは…」

「あははは…そうーだよね?」

「笑い事ですまねーっての…」

そんな感じで笑い声が響く…

(あれ?あたし…いつの間にか…話せてる?りゅういちくんなんか、見向きもしてなかったのに?これって…チャンスだよね??友達チャンス!でも…どうしたら・・・意識しちゃったら…失敗しそうだし…あ!そうだ!あたしも会長さんを見習って!!)

ぐっと…力を入れる。

そして…

「りゅ…りゅーいち!」

なにやら…呼ばれた?

「ん??ど…どうしたの?」

困惑を隠せない…

でも顔が……近づいて……///



「あたし・・・は!おまえにほ…惚れてしまったからっ!!ちゅーするぞ!!」




“ズギャン!!!”




「…え?…えええええ!!??」「このパターンって…」

善吉はこの後何が起こりそうなのかを予測…

そして、劉一は突然の告白?にびっくり仰天だ!!










めだか・阿久根side


廊下を歩いているのは2人・・・

案件を終えためだかちゃんと阿久根先輩だ。

「いやー今日の案件は中々の難題でしたね?めだかさん。」

「ふむ、まさか あの局面であのような事態が巻き起ころうとは!」

今日あった案件の内容だろう…

その話をしていた。

「フッ…まったくだあの規模の災害があの頻度で発生するというのだから、最早我ら生徒会の前にはどんな天変地異が待ち構えておっても不思議ではないな。まあ、私たちが案件に集中できたのも留守を任せられるものがおってこそだ。劉一、善吉、喜界島同級生をねぎらってやらねばな。」

なにやらいい笑顔だ。

それ程の案件だったのだろう。

まあ…天変地異は…勘弁だと思うけど…

「確かにそうですね。あの虫も役に立つ時は立つんでしょう。おれとしたら、喜界島さんと劉一君の2人だけで十分なのですがね?」

阿久根先輩はいつもどおり!

善吉の毒舌を言っただけのつもりだったのだが…

「む!!(2人)……???」

めだかちゃんは…劉一と喜界島同級生の2人?という言葉に凄く反応!!

「…え?」

何やら凄いオーラ?が出てきたことに驚く。

「早く生徒会室に戻るぞ!阿久根2年生!!」

ガシッ!!っと手を握られる!!

「はわあ///」

当然…喜ぶ♪ 苦笑




“ビュン!!!!”




すっごい速さで移動しだした!

それに…ちゃんとついていく、阿久根先輩も流石であろう…

「めっ…めだかさん!前に劉一君に釘をさしましたよね?そういえば。なのに何で心配なんですか??」

高速移動中にもそういうのが聞けるのも凄い…

「ふむ!劉一のことを信じておらんわけではない!だが!彼奴!特技…否!異能といっても良いであろう!異性にとにかく好かれやすいオーラを身に纏っておるのだ!そして、全てが!全ての言動が(天然(ナチョラル))!」

劉一から好き・・・といってくれたが、それは自分だけだと自惚れたわけではない。

私自身も喜界島会計、阿久根書記のことは大好きだ。

私に力を貸してくれている。

そして…


善吉……のことももちろん。


13年間も私を守ってくれていたのだ。当然だ。大好きだ。


だが!!


否!それでも!



「劉一ッ!!」



“ギュギュン!!!”


さらにスピードアップ!!

「ぐ…ぐう…」

手を繋げているのは、うれしいが…

劉一に対する想いまで伝わってくるようで…

阿久根先輩はちょっと…感情が上手く表せれて無かった…苦笑






Side out














そして生徒会室前…

「劉一!!」

ガラッ!!っとあけると…



「〜〜〜〜ッッ!!!!!/////」

何やら、劉一の上に…

乗っているのは喜界島…

そして、この体勢は…



「お…おう、めだかちゃん。お帰り。」

善吉も…呆然としてたが、とりあえずめだかちゃんのほうに…



 

『…何をやっておるのだ…………………』




殺気!!


「ッ!!わあああ!め…めだかちゃん??」

驚いているが…

でも……喜界島さんを力ずくで振り払うわけにはいかないから…。

喜界島さんが上に乗っている状況は変わらなかった…。



“メラメラメラ……”


めだかちゃん…嫉妬の炎…



『喜界島会計… 劉一を奪いたいというのなら…私を倒してからにしてもらおうか…』



その気迫は…

劉一だけでなく、喜界島さんにも!!


でも!必死に必死の喜界島さんには聞こえてない…苦笑


「あーー 落ち着けよ。めだかちゃん。」

善吉がそういう。

「落ち着いてなどいられるわけが無かろう!」

「はあ…ありゃ、絶対お前の影響だぞ?あの時の。」

あの時…

とは水中大会のことだろう…

そして…他人を好きになる!何てこと分からない!って言っていた。

なら…

「めだかちゃんの真似をして、友達を作りたかったんだろうさ。…まあ、ちと、強引過ぎだとは思うがな。」


善吉がそういうと…まあ、殺気は納まっていく…



「しかしそれにしても…劉一君…生徒会室を何だと思ってるんだい?場所が場所だよ?」

阿久根先輩…

「い…いやさっ!阿久根先輩!さっきの話!聞いてなかったの??絶対!善吉の言うとおり!めだかちゃんの影響だよ!」

そう言いながら…とりあえず、喜界島さんを抑える。


「む〜〜〜む〜〜〜〜!!」

それでも…まだあきらめてないみたいだ…苦笑

「ああ!!落ち着いてよ!!喜界島さん!!」



  








そんなこんなで…

とりあえず…少し納得したとはいっても、めだかちゃんが怖いから…

かなり時間が掛かった末に喜界島さんを説得。

友達を作りたかった!という想いを無下にすることなどは出来るはずも無く…

めだかちゃんは、すこしぎこちなかったが、笑っていた…

劉一にはこっぴどく言っていたけどね…







「うう…僕…なにしたっていうのさ……」



愚痴っていたのも仕方の無いことだろう… 苦笑








生徒会役職の席はあと1つ…

これから、一体生徒会執行部になにが待ち構えているのか??

…劉一君の災難…もとい活躍は?
善吉の超える宣言は?
めだかちゃんの気持ちは??





サテサテ・・・どうなるでしょうか!!



物語はまだまだ続いてゆく…



-59-
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