小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第63箱 「残る副会長の席には貴様に座ってもらいたいのだがなっ!」




































さてさて……

前は…とても大変でしたが……。

振り返らずに!!

仕事しましょう!!

今回は案件の苦情処理のために音楽室へ行くところです!



「ふぅ………。」

劉一はため息をひとつ。

「む?どうかしたのか?劉一。」

めだかちゃんは、何やら不満そうな顔だ。

ため息してたの…間近で見られたから……。

「い…いや!なんでもないよ?めだかちゃん。唯…な〜にかいやな予感がするだけなんだ…それもきっつい感じの…(ぽっきゅん!ぽっきゅん!!)…………ッ!」

この…独特な効果音……。

……やっぱり。


「あ〜 劉一じゃん!きぐ〜だね〜〜♪それにお嬢様も〜。ご無沙汰してまーす!」

わざとらしい……会話。

「やっぱし……」

劉一…ため息…大!

「……ああ 不知火か、確かに久しぶりだ。」

そう言うのはめだかちゃん。

今回は、何やら巻き込まれるような感じは……。

無いようだね?

もーワンパターンなんだから!

きっとね!!

「ん〜〜?何かひどい事かんがえてな〜い?」

心を読んでるの??

「そ…そんな事ないよ?かんがえて無いかんがえてない………。」

不知火には頭が上がらないよ……。



“ガシィッ!!!”



そんな劉一の頭を鷲づかみに!

「ええ!!い…いたいよ!めだかちゃん!!」

「頭など下げるな!劉一!!」

えええ!!

「下げてないって!僕は何もしてないよっ!」

必死に否定!実際そう【思った】だけで……って!

「あ……。」

劉一は一瞬忘れていた事を…思い出す。

劉一限定真骨頂EX やりすぎ読心術を…… 苦笑


「なぜ不知火には頭が上がらんなどと思うのだ!」

………

「えええ!!やっぱり!思っただけで…!?い…いたたたた!!いたいいたい!ごめんってばぁっ!」


めだかちゃんは……力を弱めるつもりは無いみたいだ…

だから…アイアンクローを暫く喰らってしまっていた……。

そんな2人を…


「いや〜お2人はやっぱし仲がいいね♪」


にやりん♪不知火はっと人事のように見ていたのでした……。

狙ってやった感が否めない……。

まあ、不知火だし?

それに楽しんでるって感じだね…… 苦笑


















「それにしてもお嬢様は今日もまたお似合いなファッションですね〜?鼓笛隊ですか☆??」

話を変えた不知火……。

飽きたのかな? 苦笑

「何…目安箱に投書があったものでな、今日の案件の苦情処理だ。」

「う…うん。今日はね?音楽室に行くんだ。防音設備がちょっと老朽化でね?そこにオーケストラ部の大音響で……いろんな部の人たちが苦情を出してるみたいなんだ。」

劉一はまだ頭が痛そうだが……。

一通り説明に加わっていた。

「お〜その話?あたしも聞いてるよ!文句言いに言っても言葉巧みに部長がかわしちゃうんですよね〜♪」

さすが…。

何でも知ってるね…。

「不知火みたいだね……。」

ボソッ……とそう言う。

「な〜に〜〜??」

にやりん……っと……。

「なんでもないよ♪」

即否定!!



“ドゴンッ!!”



そこに……炸裂音が……。

「不知火と同じような話し方をするでない!貴様と言う個性が失われてしまうだろう!」

めだかちゃんの……鉄拳だった。

「ご…めん……なさい………いたい……。」

頭をまた…抑える劉一クン…。

「あっひゃっひゃ!」

笑ってる不知火……。

「ふん!!」

ちょっとまだ怒ってるめだかちゃん……。

妬いているのかな?

仲よさそうだからね?劉一と不知火も。




「はぁ…いたた……でもさぁ、この組み合わせって、初めてじゃない・・・?善吉いないし……。」


頭を抑えながら…よくよく考えてみる。

そうなのです。

めだか・劉一・不知火。

この3人のみってパターン今までに無いのだ。

善吉がほとんど加わっているからね?

「む……そういえばそうだな。」

めだかちゃんは…なにやら難しそうな顔を…。

「そーだね♪そういえばさっ!どうでもいいことにも鋭いよね〜劉一ってば!」

不知火の言い方も…ちょっと今までと違うような……。

「そんなことよりさっ!どんな対応するの??生徒会としては?」

不知火は話題をすぐに変えた……。

なんでかな?って思ってたら……。

「うむ。まずは防音設備の出来る限りの補強。それから稽古時間帯のおり合わせかな?」

めだかちゃんはすぐ変えた話題の事など気にせず…そう説明した。

「そうだね……。補強すぐには出来ないと思うから……まあ、時間帯をずらしてもらうのに力を入れようかな?僕はさ。」

劉一もそういった。

不知火とめだかちゃんの感じは少し不安におもっちゃったけど…。

「ふぅ〜〜ん☆まあ、お嬢様と劉一のコンビじゃ言いくるめられはしないでしょうね☆そういえばっ、ほかのメンバーはどうしてるんですか〜?補強するにしても人手はもっといた方が思うんですが☆」

不知火がそう聞く。

善吉たちの事だ。

「あはは……投書はほかにも沢山あってね?みんながんばってくれてるよ。」

劉一は笑顔になる。

「ふむ。劉一の言うとおりだ。この件は2人でいける。だが…他は確かに時間的に厳しいのだ。そこで奴等が頑張ってくれている…。まったく頼りになる奴らだ。私はとても楽をさせてもらっておる。そして……。」

そう言うと、めだかちゃんは劉一をぎゅ…っと胸に抱き寄せる。

「…ッッッ!!め…めだかちゃ//」

突然の事にびっくり!!

「お前もだ…劉一。   ありがとうっ!」

真骨頂……。

「あ…う…うん!がんばる…からね!今までの分も……とりもどさないと……。」

最後のほうの言葉には少し力がこもっているようだ。

そんな時……。





「おお〜〜い!りゅういち〜〜!ちょっといーか??」




声が聞こえる。

クラスメイトの…尾道だ。

「ん?どうしたの?あ…いまはちょっと…」

「ああ!すぐ終わる!クラスの行事の事で確認取りたいんだ!」

そう言う…。

「すみません!会長さん。2〜3分ですむから、劉一を貸してくれないか?」

そう言うと…。

「ふむ。かまわないぞ。ここで待っておる。」

凛!っと言う……。

でも…ちょっと…気になるよ…!

「もう!僕はものじゃないんだからさ!レンタルみたいに言わないでよ…。」

貸し借りとか…。

人なのに…。

「わりーわりー だってよ?勝手に言ったら、会長さん怒るかも知れねーじゃん?」

…それは…どうだろうか?

怒るのは異性での……ことだと思うけど。

「む〜・・・わかったよ。めだかちゃん。ちょっといってくるね?あと不知火も!仲良くしてよ?めだかちゃんとさ?」

そう言うと…

「ふむ、こちらは気にするな、貴様を置いてはいかないからなっ!」

…ここで待ってるってことらしい……。

「いってらっしゃ〜〜い☆」

不知火は手をふっていた…。

仲良くする…っていったこと、少しも了解してないみたい……。





「さっ!早くいこうか?」

「おう!ちょっとこの用紙にだな………」




劉一と尾道は…離れていった。




「しっかしま〜〜劉一もよく働きますね〜〜。お嬢様とおんなじくらいやりますし?も〜最強じゃないですかぁ〜!そんな風に見せてないところもまたネ♪」

ぽきゅるるるる〜〜〜っとくるくる回りながらそう言う。

「ふむ……あやつにも、大変世話になっておる。」

胸を張ってそう言う。

劉一もそうだが皆、自慢の…役員たちなのだ。

「でも〜こうなると、最後の1人が俄然興味深くなってきますねー!誰が座るんでしょうね?副会長の席には?」

確かに…。

これだけインパクトのある役員たちが揃うと……。

今後入るであろう副会長にはだれがなるのか?

気にならないはずがないのだ。

勿論不知火も……。

そんな時、めだかちゃんは…。

「…………私としては残る席には……。」

不知火のほうを向く。

だが…目を合わせようとしてない。

そして…!





「不知火!貴様のような人間に座ってほしいと思っておるのだがな!」



そういった。

返答は……。



「あひゃひゃ☆やめてくださいよ!」


…舐めていた…キャンディを……。


“パキンッ……”


歯で噛み砕く…。


笑っている表情なのだが…どこかおかしい感じがする。



「知ってるでしょ?あたしは組織とか集団とか無理なんで……それに…。」


不知火は…めだかのほうを見た。




「劉一にはああいわれたけど〜……ぶっちゃけ、あたしたちには無理でしょ?【あなたはあたしがキライだし…あたしはあなたがキライ】なんですから………」   




“がりっ…ガリッ……”


噛み砕く…そして表情が……怖い。


めだかちゃんは真っ向からそれを受け止め…。



「それでよいのだ!否…そうでなければならない。今のメンバーは私に対して少々好意的過ぎる!以前は劉一に頼んだ事なのだが…。やはり劉一の判断は正しかったようだ!私の事をキライ…そして対抗勢力であるべきなのだ!この役は劉一には無理だ!キライになれるはずがない!」

凛!!っと……。


「はぁ…(すっごい自信……)まあ、そりゃ無理でしょうね?劉一だもん♪」

不知火はその部分は納得する…。

「そして!私は暴君でこそあれ!独裁者になるつもりは無いのだ!だからそういった人材には貴様のような者が必要なのだ。」


ぎゅ!!っとこぶしを握り…そう言う。

不知火は……。

(何言ってもダメだこりゃ…)

ってき感じで、首を左右に振っていた……。






勧誘している時……。

「おまたせ〜〜…て?あれ?何してるの??」

劉一がそこに帰ってくる。

「おっ!おかえり〜劉一♪」

不知火が待ってました!っといわんばかりに。

話題をまたそらしたかったのかな?

「ふむ、ご苦労だったな劉一。」

めだかちゃんもそう言う。

「あ…うん。大した事じゃないよ?ちょっとした調査アンケートみたいなものだから。」

そう言って手を上げる。

「よし、帰ってきたところすぐに悪いが、いこう。もうすぐ音楽室だ。」

「うん。問題ないよ。」

「ぽきゅるるる〜〜〜☆」

不知火のは返事なのかどうかわからないけど…ね…。











そして…角を曲がったとき…!


「あ…!」「おっ?」「ふむ」「あ〜!」


ばったりと出会う……。


「あ…うわっ……劉一クン…不知火さん…それに黒神さんまで……(サイアクの2人だ……はは……それに、
劉一クン…毎日ドンマイです……。)」


心の声も聞こえた… 苦笑

「や…やあ 鬼瀬さん。」

劉一は少しぎこちない。

どうかんがえてるのか…?大体察したためだ。

「やっほーー!鬼瀬!タオル抱えてどこ行くの??」

不知火はいつも通り。


きゅぽきゅぽっ!っと独特な効果音で……。


「おう!御逃がせ同級生ではないか。奇遇だな?どこへ行く?」

めだかちゃんは凛!っとして……。


「はぁ……(この2人…また色々な事して……服だったり、飲食だったり……。)私はその……音楽室へ行くところですけど……?」


2人の行動の制限は…

もはや不可能と悟ったのだろうか?

何も言わない……。

「あはは……ごめんね……。」

劉一は…そんな感じを大体察し……謝る。

「む?何を謝っておるのだ?劉一。」

わかんないのはめだかちゃん……。

「いや…なんでもないよ?唯なんとなく…ね?」

劉一はそう言っていた。

「はぁ……一応お礼は言っておきます。とりあえず、私は少し急ぎますのでこれで……。」

そう言うと…

鬼瀬は音楽室のほうへ……。




「ふむ、待つがよい。鬼瀬同級生。こちらも音楽室に用事があるのだ。一緒に行こうではないか。」 凛っ!

「そ〜だよ〜☆もうそばだし?一緒に行くと吉だと思うよん♪ねっ?劉一♪」

「え…?僕?……うん…いいんじゃないかな?? (苦笑)」


………………。



「……え”?」



青い顔を……。

まあ……拒否が通じる相手でもないため…。

しぶしぶ了承し、共に行く事となった。

……音楽室が今現在どうなっているのか…知らないで………。





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