小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第65箱 「2人でゴールをするのはまた別の機会…だね?」







































「風紀委員会と生徒会執行部との戦争はもう始まってんだよ!ボケっ!なんせオレはすでに生徒会潰しの刺客3人放っちまってんだからなぁ!!」

激昂しながらそう言う!

「………やれやれ、おろかな事をしてくれたものだ。」

めだかはため息をする。

「皆を……。」

劉一は…初めこそ心配をした顔だったが、すぐに冷静になっていた。

そして…大丈夫だと言う事…それもわかる。

「あ”?」

ため息…それが癇に障ったのか。

あからさまに不機嫌な表情だ。

「めだかちゃん。」

劉一はめだかの方をみる。

「うむ…頼んだぞ?劉一。」

目を見ただけで…伝わったようだ。

「ここを頼んだ!今度この礼は必ずする。そうだな!接吻で良いか?」

大真面目っ!

「……って!空気読んでっ//だいじょーぶだよ!めだかちゃんの頼みだもん!無償で//」

真っ赤になりながらそう言う。

「ふむ!ありがとう!頼んだ!!」

そう言うとめだかは飛び出した!

「てめえら!何夫婦漫才かましてんだよ!それにお仲間を助けに行こうってか!?今から間に合うわけねーだろが!無駄な悪あがきしてんじゃねーよボケ!!」


“ビュバババババ!!!”


飛び道具らしきものをしほ八方に飛ばす!!

【それ】は正確にめだかを標的にして飛んでいくが……。


“バシバシバシバシッ!!!!”

全て……受け止める!

「ちッ!数撃ちゃいくらか当たると思ったんだがなぁ!」

受け止めていたのは勿論…。

「だから…めだかちゃんが、攻撃をされる理由がない!それに…」

全て受け止めていたのは勿論劉一だ。

「めだかちゃんはそう言う人だ。誰かが傷つこうとしているのに、駆け出さないわけない。」

受け止めた【それ】を再び握り締める!


“ぎゅううううう……”

「…その数を両手で持てるハズねーんだけどな!てめーがその気なら相手になるぜ!」

もう既に消えているめだかは無理だ。

まさに一瞬だから…。

「あの化けモン女は甲賀卍谷の忍者みてーだし、てめえはサイボーグだな。あの反射を読み取って全部とっちまうなんてよぉ。」

そう言って…にやける…。

凶悪な…笑顔だ。

「盛り上がってるとこ悪いんだけどね…。」

劉一はため息をすると…。

「君…いや、風紀委員長は校則違反してない生徒には手…だせないんじゃなかったっけ?僕は校則の違反してないし、めだかちゃんへの攻撃は防がせてもらったけど、僕は君とやる必要なんかないんだよね。」

一本とる!と言った感じでそう言う。

「はっ??」

雲仙ははっきり言ってやる気満々だった。

男の方も、殺気や睨み…そして身体能力の高さもみせている。

戦うことができると言うところだ。

それが……。

「ケっ…それは痛えとこつかれちまった。なあ!鬼瀬ちゃん。」

そこで、手段を変える。

今してないと言うのなら、前科を聞くのだ。

「コイツ…そう言えば、髪形だっけ?変えてなかったか?もろ校則OUTしそうなかんじだったろ?」

そう言って鬼瀬の方を向く…。

「あ…えっと……。」

かんがえる…

確かに、していた。

でも………あれは委員長命令で…そして直ぐにやめてくれて……。

何より、生徒会執行部の中で一番真面目な生徒だ。

そんな事…ばらしたくない!

「はい。いたって真面目な生徒でした。」

そう言う。

「……ハン。だったら仕方ねえ…いーよいーよ。ならばこの際高みの見物だ、バケモン女が文字通りの悪あがきをなぁ!!」

戦闘態勢を解く。

「だったら…【これ】返すよ。」

そう言って、握り締めたそれを返す。

「っと…ってこれぁ……。」

雲仙は…渡されたそれの形状を見て驚く……。

原型を……。

「壊しちゃってごめんね。」

そう言って軽く謝る。

物を壊すのは…風紀委員が率先してやってる事だから、何も言えないだろうね…。

そう思い失笑する。

「…………コイツ」

また、劉一を見る…。

睨みつけるように……。

(でも、毎日…めだかちゃんに睨まれてる…い…いやっ!見られているから何とでもないよ!)

そう思い…軽く受け流していた。

「そっれよりさ〜!劉一?」

後ろにいた不知火がにやりん♪っという感じで。

「ん?どうしたの?」

振り返ると……。

「いいのかな〜って思って。」

不知火がそう言う。

「えっ…?」

聞くと……。

「お嬢様を完璧にフォローできるのは、劉一なんだよねっ?今行かないで大丈夫なの〜?」

そう言う。

「う…ん……でもこの場を任されてるし…?」

そりゃ、僕もめだかちゃんの助けになりたいんだけど……。

この場にこの問題の風紀委員長を見ておかないと、どうするかわかったもnじゃないから…。

「あひゃひゃ♪あたしを頼ってよ〜〜☆」

不知火は…考えを読み取ったようにそう言う。

「え……?」

劉一は…ちょっと驚愕した感じだったけど…

逆にうれしくも感じた…。

不知火が…助けてくれるって言うんだから!

「あっ!あたし!満漢全席がいいかなっ♪」

………勿論無料じゃないみたい……。

「ははっ!不知火はそうじゃないとね?この扉!任せたよ!」

勢いよく!飛び出す!

「馬鹿か??いくら高みの見物でもテメーまでタダでいかせると思ってのか!」

流石に…黙ってみてくれないみたい。


“ドガガガガガガガガ!!!”



さっきの倍以上はあろう攻撃が来た。

だけど……。


“ヒュンッ!!”



全てをぎりぎりでかわす!

「僕だって、避ける理由は無いけど。わざわざ喰らってあげる筋合いはないからねっ!」

そういい残し、素早く!扉を抜ける!


「アイツ…!ケッ!」

確かに、間に合うはずはない。

位置的に、時間的に。確信できるが

あのバケモン女、そしてバケモン男。

この2人が揃ったら何が起こるか予測がつかないのも事実だ。

精神面が弱いっていう報告は鬼瀬ちゃんから聞いてはいたが……。

今のをみれば、それは演技じゃないか?と思える。

まるでバケモン女に隠れているように……。

だから!

「さすがにてめえまで行かせてやるほどお人よしじゃねえ!!」

そう言って、追いかけようとするが…。


“ぽきゅむ”〜ん!”


扉の前で仁王立ちしてくれるのは不知火。

「何のつもりだぁ?エアオッパイ…。」

睨みつけながらそう言う。

「いっやぁ〜〜〜☆今までりゅーいちにはご馳走になっちゃってるし?満漢全席を振るってくれるらしいし♪たまには、手伝ってあげようって思ってね〜〜この扉を♪」

ニカッ!っと笑う。

「は?なんだそりゃ?テメ−でオレがとめられるとでも思うのかよ。」

この場にはバケモンの2人はいない。

この状況でとめれると思われているのであれば……。

腹立たしい…ことこの上ない。

「あひゃひゃ!劉一も言っていたじゃん?校則違反してないよ?あたしも!手ェださないんでしょ?あたしも劉一と一緒で他の生徒会の連中と違って服装違反なんてしてないもんね☆」

……またまた痛い所をつかれてしまったようだ。

「チッ……コイツも余計な頭が回る奴だ。」

ルールを遵守する委員長にとっては……。















めだか side




「うん!今日も今日とて!あたしの仕事はパーフェクト♪」

もがなが、ポスターの束を片手にそう言う。

どうやら、仕事は完璧に終わったようだ。

笑顔が素敵だった。

その背後に……怪しい男が1人。





〜僕は正義の実行機械富貴委員会の断頭台。何もかんがえないし何も感じない… 何も考えないし何も感じない、何も喜ばないし何も怖がらない。切り裂いて引き裂いて…一件落着大団円!〜


鍵爪を構える!!


そして…引き裂こう!としたその時!


“黒神 ラリアット!!!”


“ドガアアアアアッ”


「ぐっ……はあああ!?」

いつの間にやら、割り込んできためだかちゃんのラリアットで吹き飛ばされる!

「鍵爪とは随分と渋い道具を使うようだが、しかしそれは女子に向けるのは少々物騒だな。能ある高なら爪を隠せ!!」

そう言って……。

そのまま窓の外へ……!

って!!ここ!5階だよっ!!



「ひゃっ!!ひゃああああああああああああっっっ!!!」


絶賛落下中………。

ヨカッタネ?何も感じない事ナイヨ?

「それどころじゃねえええええええええ!!!怖えええええええええっ!!!」

ツッコミながら、そう言うのはすごいな… 苦笑

「おい!貴様あまりはしゃぐな!落下点がズレる!」

落ち着いてるのはめだかちゃん。

「はあああ!?こんなもんどこに落ちたって!!」

叫ぶのは……仕方ない。

めだかちゃんが言っていた落下点というのは、陸上部のマットだったのだが…。

ここで、めだかちゃんの思惑は外れた。



“ガシッィ!!!”


落下したとき…。

何かに…抱きかかえられてる様な感触があったからだ。

「ふう……流石に2人はきついかった。大丈夫?めだかちゃん。」

鍵爪の彼は…。

とりあえず、受け止めるのも嫌だったけど…心情的に。 苦笑

とりあえず、ポイッとマットのほうにやると…。

めだかちゃんを抱えなおした。

「りゅ…?劉一?」

めだかちゃんは少し驚いた顔をする。

「なんで驚くの?僕は補佐だよ。手伝わなきゃ!会長…めだかちゃんを。さ?」

そう言って笑う。

「ふ…ふむ//頼もしい補佐がいてくれて私は幸せものだ!うれしい限りだ!しかし……。」

めだかちゃんは至近距離で見る。

ちょっと…恥ずかしかったけど…。

「音楽室の方はどうしたのだ?」

そう聞く。

「あはは…不知火がいってあげてって。めだかちゃんのためにさ?」

そう言って笑う。

「む…不知火が?」

ちょっと複雑だったようだ。

「ははっ!これを機にちょっと仲良くしてね?」

そう言って笑う。

「むぅ……」

複雑…だろう。

「む?今はそれどころではない!」

めだかちゃんは直ぐに立ち上がる!

むぅ……ちゃんと答えてくれない。

でも、言うとおりだね。

そうしているうちに…陸上部の部員達が集まってきた。


その中には…勿論。

「ここに着地すれば貴様が駆け寄ってくれると信じていたぞ!諫早三年生!」

陸上部の諫早先輩がきていたのだ。

有明先輩も…。

「さあ!私にスパイクを貸してくれ!久々に本気で走ったら靴が壊れてしまったのだ!」

そう言って、靴を見せる。

靴が…ボロボロで靴底が捲りあがっていた……。

「は……はぁ……。」

少し…呆然とする……。

「うむ!助かったぞ!いくぞ?劉一!」

「うん!ありがとね?諫早先輩!また…お礼は必ずするから!」

そう叫ぶ、

「あ………うん!」

諫早先輩はその瞬間だけ…少し赤くして…うれしそうな顔をしていた。


「あ…ははは、どう思います?諫早先輩。」

有明先輩が…そして、他の陸上部の部員が同じような感じなのだろう。

表情から物語っている。

「あはは……まあ…普通?じゃないかな?」

そう言って苦笑する。

「あっ……でも いーな……先輩…劉一クンに……//」

うらやましそうに…していた。

「うん…私も思った…でも……」

うれしそうな顔をしたのは一瞬だ…。

「でも会長さんもきそうだから……。」

そう言うと…

「あ…ははは……。」

有明先輩も苦笑するしかなかった……。









“ドドドドドドドドド!!!”


二人揃って走る!


「そういえば!こんな感じで一緒に走るの久しぶり!だねっ!」

横でそう言う。

「ふむ!こんな自体で無ければもっと喜んでいたのだがな!」

めだかちゃんはそう言う。

まあ、とても同感だった。


そして…阿久根先輩が仕事をしている校舎が目前にせまる!

「2階…3階まではここから行きたい!これならば!20秒以上は巻けるであろう!」

そう言って、爪を構える!

「めだかちゃん!」


“ビュン!!”


一瞬…力を入れ、めだかちゃんよりも前に行き…そして構えた!

「僕がとばすから!僕の手に乗って!」

そう言って両手を組む。

「しかし、私はスパイクだ!劉一に怪我をさせてしまうぞ!」

少し…躊躇しているようだ。

「ははっ!こんなの怪我のうちに入らないよっ!いいから!クライムするより早いって!」

そう言って…深く腰を落とす。

「……わかった!」

時間が惜しい。

劉一の案にのることにした!



“ガッ!!ビュンッッ!!!”



放り投げ…その勢いで……。



“ガッシャアアン!!”



3階の窓ガラスを突き破った!

「ふむ!流石は劉一。完璧な力加減だ!まったく感服に値する!」


笑顔でそう言うと…。

一瞬で消え去った。





「え…?今の何??まるで、隕石が飛び込んできたみたいだったぞ?女子が……。」

「うん……たぶん生徒会長だったと思う。」

「なら いつも通りジャン?」

「普通だね。」「うん、普通普通。」


教室が…一瞬で理解する。


「普通って理解しているのがすごいって思うのは……不思議っておもっちゃうけど……。」


あははは〜と苦笑しながら、飛び込んできたのは劉一。


「おっ!劉一じゃん!」

「やっぱ、アンタがいないとね?会長さんにはさ!」

「そーそー!普通って言ったけど、これでほんとに普通だね?」


そう言って笑う!


「あははは……僕もってことか……って!僕!今は急いでるんだっ!ごめんね?」

そう言って、めだかちゃんの後へ……。



「ははは!」

「やっぱアイツ!すげえ!」

「控えめなところが…また良いんだよね♪」

「【僕】って一人称もかわいいし!」


会長に負けずと劣らずの人気のようだった。





そして……

阿久根先輩の仕事場……。

窓の拭き掃除をしていた時。


「本っ当!雲仙委員長はよぉ〜〜!いい加減なようでいて意外と慎重なんだよなあ〜〜生徒会執行部つぶすなんざオレ様一人で十分だっつーの!プリンスだろうがバケモンだろうが オレ様に怖いものなんかねーんだからよぉ〜〜!!

大柄な男が……。

何故か自転車?を担いでそう言っていた。

なぜに自転車??

「まあ!いいさ!潰す!壊す!割る!砕く!われらが正義はそれのみだ!オレ様の自転車殺法!とくと味わえや!阿久根高貴!!」


あ…なるほど…流派?なんだ……。

そんなの……!


「あるかーーー!!!」


“ガシッ”


振り下ろす瞬間!!

前輪を片手で止める!!


「なっ!!」

驚き…固まっていたところを!

「ふむ!私より後に上っていおったのに私より早いとは…流石だ!私も精進がまだまだ必要だな!それは置いて置いて…どうも貴様ら風紀委員会は物品の正しい使い方をいちいち知らんようだな。」

めだかちゃんが…これまたいつの間か乗っていたのだ。

「ははは…僕はそこにいつ乗ったのか気がつかなかったヨ?」

苦笑いをする…。

「でも!めだかちゃんのいうとおり!自転車はそんな風にするんじゃない!乗るもの!もう!なんでもかんでも壊そうとしないでよ!直すのだって無料じゃないんだから!」

両手でがっしりと握っていた手が…動かないのだ。

片手で…止められた。

そして1ミリも…動かない!!


(な…なんだ!!!!こいつら!!!怖えええええええええっ!!!)

どうやら…人生で初めて…怖いものを知ったようだ…。


「さっ!めだかちゃん!行くよ?」

劉一は…ぐぐぐっ…っと構える。

「うむ!頼む!」

そう言うと…。

まさにロケットスタートの如く!


“ドビュン!!”


自転車がロケットの様に飛び出した!!

「さっ!僕もっ!!」

そして、投げ飛ばした方を見て…。

駆け出した!




「なんだ!!今の!!今両手に鍵爪を装着したスパイクの女子がママチャリで80km/h出してたぞ!!」

「何言ってんだ!それを驚くより!その80km/hのチャリについていくランナーの方が異常だろ??」

「そういやーそうだ!!」

「ん…ありゃきっと生徒会長とその補佐だろ?」

「なにぃ〜〜〜!!!………ああ、そう言うことか。なら普通だ。」

「そうだな…普通普通。普通の光景だ。」


納得している皆さん……。

ぶっちゃけ…凄く恥かしいんだけど…。

「うう……今は仕方ない…よね……」

そう思いながら…めだかちゃんに必死についていった。








残された阿久根先輩は…

何が起こったのか理解してなかったようだ。

んで…。

自分の後ろで両手を挙げている生徒がいるのはわかる。

「キミ…それは何のポーズだい?」

だからそう聞いた。

「………………自由の女神?」

精一杯…ギャグをしていた。










「ふむ!思いのほか!順調だ!」

めだかちゃんは必死にこいで…そう言う。

「そうだね!?後は…善吉だよね?この先だよ!」

はしって…そう言う。

「私の自転車に追いついてくるかっ?劉一!」

なにやら…闘志が…。

「いやいや!何で僕に対抗心を??めだかちゃん!!沢山生徒がいるから、自転車だから避けないといけないでしょ??走る方が速かったりするんだよっ!だからだよ!」

矛が…僕の方を向こうとしてたから……

そういった。

「ふふ!わかっておる!勝負はまた別の日にだ!」

……………………

するみたいだ… 苦笑





そして……

最後の難関に…到達する。

階段だ。

ここを自転車で上るのは難しいだろう。

でも…それ以上も厄介なのが……。






「悪いがここは通行止めだぜ?バケモン夫婦よ!副委員長 呼子先輩からのお達しだ。」


階段一面全て覆うかのような人数…。

おそらく全て風紀委員だろう。



「そうだそうだ……こっから先は意地でもとおさねえよ!」


「2人もやられてるしな!!」


怒声が…響くね……。




「あきらめる理由ができてよかっただろ?生徒室に帰って紅茶でも飲むんだな。」




そういい捨てた。


「ふん…気遣いには痛み入るが、しかし、それは聞けんよ。無駄な悪あがきは終わらないし、無駄な私も始まらない。」

そう言って…ボロボロの服…邪魔な部分を削いでいく……。

ちょっと…露出が増えてるから…///

直視なんか出来ないけど…。

「私【たち】だよ?めだかちゃん。」

劉一が、肩に手をかける。

「ははっ!そうであったな?劉一。」

そう言って…肩に置かれた手を…握る。

「不可能なんかないよ…!だって、僕たちは、どんな事も…がんばってきたんだから!」

そう言って…めだかちゃんが乗っている自転車を…つかむ!

「ゴールはめだかちゃんに譲るよ?今回はそれでオッケーってことにしてくれないかな?時間だしっ!」

そう言って、めだかちゃんの目を見た。

「任せた!しかし、譲るとはおかしいぞ!これは…。」

そう言って、目を合わせる!


「2人のゴールだ!!」

そう言って許してくれた…ちょっとまだやっぱり複雑なのかな…?

2人でテープ切れないもんね?ゴールの… 苦笑


「うん!!」


“グググググ………”


めだかちゃんの前輪を…つかみ…。



「おりゃ!!!」


“ドヒューーーーン!!!”



「「「「「「「「「「って!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」


放り投げためだかちゃんの自転車は…

まるで槍投げのように……。

階段を多い尽くすかのような、風紀委員達を飛び越えていった!











そして…最後の善吉。


「ん?どうしました呼子先輩?」

荷物を運びながら…携帯を見ていた先輩にそう聞いていた。

「いえ!なんでもありません!ちょっと後輩に業務連絡をば。」

なにやら上機嫌だ。

「そんなことよりごめんなさいねー人吉君。荷物運びなんてお願いしちゃって!」

ほんと〜に笑顔だ……。

「あー いいんですよ?オレもちょうど仕事終わったところでしたし。こき使われるのは慣れてますよ。」

(最近は…劉一に押し付けてるけど……。)

ぼそっ…と… 苦笑


「あははっ!苦労してるんですね?人吉君も!」

そう言って呼子は笑っていた。

「お互い様でしょ?呼子先輩も随分苦労なさってるときいてますよ?」

そう言う……。

そして…徐々に…笑顔が…別のものに…変わってゆく……。

「あら…恥かしい……そんなうわさが流れてますか?でも…そうね、その通りです。綿叱咤ら雲仙委員長に命じられるがままに………」


隠し持っていた……鎖鎌?を何本も!!


「何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も何人も………」




表情が…怖い。


「縛り首にしてきましたから――――――――……」


“キリキリキリキリキリキリキリキリキリ………………………”


集まって束に…なったそれが………!


“ギュン!!!”


全て一気に善吉に向かって解き放たれる!!


がっ……!!!!




“ガシィ!!!”



善吉に当たることは無かった。

何故なら!



「走りに自転車…人海戦術。ゴールテープまで用意してくれているとは気が利いた鉄人レースだったな!」

鎖を全て受け止める!!

「どうやら…間に合ったようだね!?」

劉一も…くる!



「2人でテープをきりたかったが!それはまた今度だ!よくがんばったな?私達!」

「うん!」



ハイタッチ!

(なに…!!この人たち………!)


呼子を含む…

この数分……。

彼女らに関わった人たちは皆思ったことだ。

それは…………。





[          普 通 じ ゃ な い           ]








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めだかボックス 第1巻 [Blu-ray]
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