小説『めだかボックス 〜From despair to hope 〜』
作者:じーく()

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第80箱 「寝る間もないの……?やだなぁ……。」




























その後……。

保険委員会の人たちが来て、冥加は運ばれていった。



「なぁ?鉄球はどうする?」

「運べるか!んなもん!!」



ってな感じで……。


まあ、そりゃそうでしょう。

でも……。

まあ、流石にそのままにしとくわけにはいかないから……。

恥かしいんだけど……周りの目が……。

でも……


「あっ……。僕が運びますよ。」


劉一は意を決して手を上げた。


「へ?んな無茶な……ってああ。」


保険委員の人は最初は驚いていたが……。

劉一の顔を見て……

直ぐに納得していた。


「んじゃ、頼むわ劉一。」


実は顔見知りだったりするんだ……。

色々あってねぇ……。


「うぅ………納得されるものどうかと……。」


でも……運ばないわけには行かないから。



「じゃあ めだかちゃん。僕……これ片付けにいくからね?後は頼んだよ!あっ…鍋島先輩も保健室に連れて行ってあげて?念のためにさ?」



劉一はそう言う。


「うむ。任せておけ。そちらは頼むぞ?劉一。」


めだかちゃんはそう返した。














劉一が鉄球を運びにいった後…

「貴様も一緒に行った方が良かったのではないか?鍋島三年生。」

めだかちゃんはそういった。

「ククク!冗談やめーや!下級生に じゃれられた程度で午後の授業を休めるかい!受験生やで?そ・れ・に〜」

鍋島先輩はにや〜っと笑って。

「む?なんだ?」

めだかちゃんはちょっと不快は表情で……。

「ウチな〜 りゅ〜いちクンに運ばれよったらなぁ〜 甘えてまうで〜〜?力のつよお男ってたまにはええやん〜♪」

………誰?って思える程。

…な表情だった 苦笑


「……それは私を通してから行ってもらおうか………。鍋島三年生ィ……。」




“ゴゴゴゴゴゴ………。”




めだかちゃん……。

闘志まっくす? 苦笑

「あっはっは〜〜☆ や〜っぱかわええなぁ〜 2人して♪ジョーダンやじょ〜だん!ほんっまかわええもんやな?お2人さんは。」

どうやらからかっていた様だ。

「ムスッ………。」

めだかちゃん……それがわかってすねちゃった……。








暫くしてだ。

「ふんっ……それよりも。」

めだかちゃんは機嫌がなおった?のか。

話を再開!

「貴様が反則王と呼ばれている本当の理由がわかったよ。劉一の件に関しても!私にとっては 反則も反則だ!劉一を使うのは!むぅ……右も左も見れなくなる……。」

めだかちゃん……どうやら、自覚してるみたいだね☆

劉一絡みだとそうなっちゃうの…… 苦笑

某時刻某場所では……。

劉一クンは勿論クシャミをしていた♪


「ククク♪完璧超人の黒神ちゃんにもそう言うのがあってええやん♪かわええで?」


ニコやか〜に……

「むぅ……。でも!それは置いておいても。危なっかしい真似をするものだ。結果的に助けられてしまったとは言え、とてもではないが礼は言えんな。」

めだかちゃんが言うのは柔道では禁じ手とされている業を出した事などだろう。

「クククッ☆えーよ!別に感謝してほしかったわけや無い。友達がいじめられとったら助けるんはウチにとっては当たり前のことや!」

人差し指を上げ……ウインクをした。

「……友達。」

そういわれたことが……とても嬉しかったのだろうか。

表情が綻んでいた。


「クク!それに十三組を努力で踏みにじれて楽しかったしな☆ ちゅ〜〜か 劉一クンに女の子はあかんやろ?手は勿論出せへんと思うし?見よって危なっかしかったで。黒神ちゃんにしろ劉一クンにしろ、いつか倒すんはウチなんやで〜〜??」


………。

この時、聞いていた人たちは皆思った。


“なぜ自ら かませ犬のセリフを……!?”


………と。

だってぇ……実力は申し分ないのに〜

な〜んか雑魚っぽいから…… 苦笑



「……しかし 鍋島三年生。私は暴力を好まない。それは劉一も同様だ。……やはり心情的には女子を殴ったりする劉一なども見たくないしな。時と場合によるが……」

めだかちゃんはそういった。

だが、鍋島先輩は……。

「ん〜そーやな。確かにアカンわ。とてつもなくアカンと思うわ。劉一クンが女のコぉにてぇ上げる姿もアカンと思うわ。絵的にもな?」

……絵はわかんないですよ〜?

にじ小説なんでぇ……。 苦笑

「まぁ……そやけどな黒神ちゃん。」

つっこみはほっといて、話を続けた鍋島先輩。



「戦わへんゆーんは時に何より酷い暴力やん。守れるはずやったモンを守らへんのは不実といって差し支えないで。」

「!!!!」




その言葉にめだかは強く心を打たれた。



「黒神ちゃんやったら……いんや、劉一クンでもそーやろ。怪我させんとあの子を追い返すことくらい簡単にできたんちゃう?ウチはそんな器用なことできへんから、ありゃ可哀想に全治三ヶ月ってところやろな。それに劉一クンもしょっちゅういーよるけど、壊れた校舎直すんもただとちゃう。もしも 黒神ちゃん……劉一クンを戦わせんと真面目に相手しとったらここまでの被害はでとらんかったくらいわかるやろ?」



言葉の一つ一つが、心に入ってくる……。



「ウチはバトるときまよわへんよ。友達とか仲間とか、取り返しのつかんもん失うてからブチギレてもそんなん仕返しにしかならへんやん?残るんは、ぬなしさだけやで?」



…………。



めだかは考え込み……。



「なるほど、確かに貴様の言うとおりだ。鍋島三年生。私のやっている事はいつだって後出しジャンケンだな。今回は本当に助けられた……否。教えられたよ。私はまた……同じコトを繰り返すところだった。同じ間違いをな……。私が経験してきた事……劉一にも伝えれていなかったな。私は話させたと言うのに。」



めだかちゃんは、歩き出した……。

そして、鍋島先輩の方を向いて頭を下げ……。



「ありがとうございました。鍋島先輩!」



そう礼を言った。



それを見た鍋島先輩は……。




「………クククッ♪な〜んや?眠れる獅子を起こしてしもうたかな?」



ワクワクした感じで笑っていた。



















そして、めだかちゃんは乱れた髪を束ねながら……。

「……さて、しかし フラスコ計画か。1人の人間をああも激情に駆り立てるとは確かに裏を感じるな、どうやら生徒会業務の一環として少し調べる必要がある様だ。劉一に相談をしておこうか。」

そう言い歩いていくと……。

「ん?」

目の前に数人が立ちはだかる。



「1人撃退すれば終わりだとでも思っていたかい?生徒会長。とんだ勘違いだな。人間は1匹見たら30匹はいるって言うだろう?普段登校してきていないと言うだけで、十三組生は100人以上在籍しているんだ。」


「その全員が『十三組の十三人』の空席を狙っていると思え。」


「ゆえに第一候補正たるお前らは今日から眠ることさえ出来ないんだよ。」


……上から順番に紹介していくt「安心しろ」あ……

めだかちゃんが紹介するまもなく割り込む。

「せっかく起こしてもらったのだ。二度寝するつもりは無い。それに睡魔に勝てないほど劉一も弱くは無いぞ?」

髪をきゅっ……っと縛るとそういった。


「いやいや!あるいは今すぐにねむるかもしれないぞ!お前ら2人!ただし!その場合は二度とめざめることはないだろうがな!2人で【向こう】で仲良く生徒会業務でもしてな!!」



3人は一気に飛び掛る!!!!


………が。



“ギュオオオオッ!!!”



“ドサドサドサ………”



……気がついたら3人ひっくり返って倒れてた。

気絶もしてるし……。

少し解説するなら、目にも留まらぬ速さで合気の技と手刀を首筋にあて……投げ飛ばして気絶させた。

それも3人同時にだ。

はぁ……恐ろしい…… 

紹介しなくて良かったかな?

あっという間に退場したし……。

どうしても知りたい!!って人は原作にて♪




「ふむ。いかんな やはり ついつい 手加減をしてしまう。……ふむ、やはり暫くぬるま湯に使っておるうちにどうやら本気の出し方を忘れてしまったようだ。13年間……劉一がいなかったのも関係しているのかもしれんな。」


そう言うと、

「仕方あるまい!ひどく気は進まんが、私を思い出すためだ!兄貴を訪ねてみることにしよう!……勿論 劉一と善吉をつれてな。絶対に!」

……??

なにやら強調してるけど……。

やっぱし、会いたくないのかな……。

マンツーマンでは。 苦笑











劉一 side




ちょうどその頃……。


「あのぉ……通してもらえないかな?」


劉一の前にもとうせんぼ!してる人たちが……。


「あれぇ?今をトキメク生徒会の頭脳≪ブレーン≫さんは知らないの〜?十三組の十三人の席の魅力が〜もうあんた等サァ〜寝る間も無く警戒しないといけないんだよぉ〜?」

な〜んか 変な感じの人が……。

「そうだYO☆ 僕たちはその席がどーしてもほしくてNE♪」

また1人……。

「それがしも同様でござる……。申し訳ござらんがお命頂戴!」

また………。







「えええ………?」



頭を抱える……。

状況もわかるようでわからない…。

理事長の話はめだかちゃんを通じて断ったから……僕らは関係ないのに……。

頭を抱えながら……悩む……。

……と言っても鉄球持ってるからね?

抱えて悩むってのは心でってことで♪



「はっ〜!はっは!俺らはあの女より十倍は強いから〜」

「気をつけなYO☆あっという間に THE END☆」

「心配後無用!痛いのは一瞬でござる!」


なんか勝手な事を言いながら飛び掛ってくる。




「う〜ん………。僕……ほんとにあまり騒ぎ立てたくないんだよぉ……ただでさえ、周りの見る目が日に日に変わってるんだし……」

一歩。

「あうぅ……でも、めだかちゃん……なら、ここで「やられちゃった!」って言っちゃったら……」

一歩。

「『たるんでおるぞ劉一!私が直々にトレーニングに付き合ってやろう!』って言われて……ううぅ……考えたくないよ……。」

また一歩。



そして、3人……いや、劉一を含めた4人が交差したその時!





“カッ!!!!!”





まるで閃光の様なものがあたりを照らした??

そんな感覚があったと思ったら……。






“ドサドサドサ………。”






めだかちゃんの時同様……。

3人とも倒れていた。

気絶してるようだ。




「その……ゴメンね?正当防衛……だとは思うんだけど。だからって黙って殴られるのは流石に嫌だし……僕の上司さんは挑んできたなら誠意を持って対応をしろ!って言われてるから……。」


劉一は手を合わせた。

もはや、聞いてないと思われるけど……。

まあ、心を軽くさせる為だろうか?


ほんっと……精神弱い……「ほっといてよぉ……これでもがんばってるんだから……」


………だそうです♪







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