小説『「KONFRONTATION」』
作者:銀虎()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

(撃・家)
その日、東海最強は結構怒り発っていた。昨晩からの、家が軋む音がやたらひどくやっと寝れたと思ったら、近くのコンビニで背後から男に襲われたりと散々な思いである。
しかし、利家の職業はホテルマン、どんなに自分は不快でも、しっかりとお客様には接しなければならない。
精悍な笑顔をしながら、利家はフロント作業を行う。利家がフロントにいることで、ちょっとした魔よけにもなるのだ。何人かのお客様を部屋まで案内して、荷物を運び外国人のお客様先あら少しばかりのチップお貰い。人員不足から、途中の部屋の掃除をするために、部屋に入ると、窓の外に女がいたが、空中に音のすごい顔で立っていた。
 ガラッッ
利家は窓を開ける
「確か、二年前に飛びおり自殺した・庁野さんですね。御親族様がお部屋代を払われました。どうぞ、お帰りを。」

ガラッッ

ベットメイクを終えて、掃除機を変えてもらうためフロントに掃除係をよこすように頼んだ
昼食食べる為に、外に出る。近くのファーストフード店で飯を食べているとハンバーグ中から、ミミズが出てきた。
「食用ミミズのほうがコストかかるだろ。不愉快だ。」
天人を呼び出して言うと「永久セット無料券」を貰った。このセットのバイキンも返された。
口直しにラーメンを食べた後に、公園の公衆トイレに行くと、足が三本ある里香ちゃん人形が有った。一本は壱の様に、すね毛にまみれていた。
「わたし、呪われているの。」
と言って、ひとりでに立ち上がった。蹴飛ばしてビニール袋に入れると、近くの浮浪者のたき火に、突っ込んだ。胸糞悪い店の永久セット無料券をくれてやった。
ホテルに戻ると、電話が鳴った。宿泊の予約だ。
イスに座りながら対応すると、白い手が足をつかんできた。振りほどいて、つかめないように踏みつけておいた。
さっきの部屋は掃除したくないと掃除係が言うので、掃除機を持って俺が行くことになった。
庁野様がまだいた。窓を開けて、お帰りをもう一度願おうと窓を開ける。
「これで、21回目だよ。」
頭の中で愚痴ると、

ガラッッ

窓を開ける。
「ああっああぁぅ。憎い・・・あいつががぁ・・男がぁ・・」
そう庁野はいいながら、手を伸ばして利家の首へと向ける。
「庁野様、おやめください。」
庁野の手は、首を絞めようと力がかかる。
「貴方を殺した、在賀さまもう、警察におつかまりになりました。」
利家の首にかかる、手に力がこもる。

ギリッッ

利家の噛み合わされた歯が軋む。

ドガッツ

両手の指をからませるように重ねた手を、庁野の頭に振りおろす。
庁野は、地面へとまっさかさまに落ちる。
利家は、首をさすりながら
「御転生なさりましたら、またのご利用をお願いします。」
掃除機をかけて、バスルームの掃除に取りかると、鏡に男の顔が移る。無視してアメニティと使用済みのバスタオル。(畳まれているが血塗れ)をビニールゴミ袋に入れておく。
すべての掃除が終わると、黒く焦げていた四隅の額縁裏のお札を張り替える。鏡の男も消えていた。靴下が血で汚れてしまったことを、支配人に言うと金をくれて早く買って来い靴下は捨てろと言われた。勿体無いがそうしよう。エイズとだったら怖い。
地下の服屋で靴下を見つくろっていると、横の試着室に女性客が入った。
少しして、スプレーのような音がしたので中に入ると、中国系のマフィアが、女性を運び出そうとしていた。
ウチのホテルで誘拐はまずい。その二人組を叩きのめし、ネクタイで後ろ手に縛って携帯で読んだ警察に引きわたす。待っている間に数人の中国人が出てきて手には、青龍刀を持っていたりもしたが、縛るものもないので脳震盪や手足を折ってさしあげて、静かになって貰った。警察に税員引き渡す。
ネクタイも買わなきゃならない。
フロントに戻ると、4階の27号室のお客様が暴れいらっしゃるようなので、と命に行かなければならない。
4階の27号室、そのトビラの向こうからは呻き声のような叫び声が聞こえた。
支配人から、預かり受けたマスターキーを使って扉を開ける。
焦げ臭いベッドの横の聖書が焦げている。四隅からも薄い煙が上がっている。
白目をむいて呻く女性客、無線で救急車の手配を頼む。物がこっちに独りでに飛んでくるので、備品なので壊さぬように受け止める。
「花瓶や課鍵名だが飛んでくるので注意が必要。
「クッソウ。」
利家は大股に甘いと詰めて
「失礼。」
と言い、腹に拳を強烈に入れる。
すると、奇妙な音ともに黒ずくめの男が出てきた。
「君は悪魔を・・・」
ここのお客様の泥門様は一人客でこんなお客様はいないはず。ということは、お客じゃない。
「みたことがあ。」

ドッギャクシ
腹に大振りの足刀を叩きこむと、頭の角のようなアクセサリーを掴んで扉の外の壁へと投げつける。
「泥門様、大丈夫ですか。」
利家は、白目で呻き泡を吐く女性客を担いで一階に行くと黄色の救急車が待っていので引き渡す。
「そういえば、男も消えていたな。」
聖書と御札を、揃えて掃除係に掃除を任した。
途中に、お客様に日本兵のような格好の人が歩いてきて挨拶もせずに通り過ぎると、
「見えているくせに。」
といって、脅かしている人がいたので5階の窓から、お帰りを願い放り投げた。途中庁野様とぶつかったのか。妙な音がしたがあの方には、丁度いい薬である。まだ、いたのか。
やっと静かになったので、フロント奥で珈琲を飲んでいると、また、白い手が会いすぉつかんできたので、踏みつけて髪の毛の浮く熱々のホットコーヒーをかけてやる。蠢いた後消えた。あくびをしながら天井を見ると、血の色をした人の顔の様に見えると噂されるシミがある、しかし、俺にはそうは見えないので気にしない。隣のデスクを小さなおっさんたちが荒らしているので、外に蠅たたきで追い出す。珈琲もまともに飲んでいられない。そうこうしている内に、夕食の準備ができたのに来ないお客様を順に御呼び出す作業をして、その日の就業を迎えた。
「お疲れさんです。」
利家がほかの従業員に言うと
「・・・・・帰らないほしいです。」
今年入った女の子が言ってきた。なぜか、涙目
「大丈夫ぢゃよ。みんな思っているほど仕事は押し付けないから。」
「そういうことじゃなくて…その」
「妙な噂なんて気にしないで、ここには幽霊も何も出ないからさ。」
利家は新入りにそう言って着替えをすませ帰路につく。

-3-
Copyright ©銀虎 All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える