【 第7話 】
花火が今も飛んでいる。
ビスコッティは何とかガレットに勝利した。
まあ。俺のおかげかな!
俺達はビスコッティへ戻っていく。
「なぁー俺って帰れんのか?」
「そんなの知るかっ!」
エクレは本当に知らないみたいだ。
これは帰ってから姫様にでも聞くしかなさそうだな。
帰れなかったりしたらどうしたらいいんだろうな。
そんなことを考えながらビスコッティ共和国へ帰って行った。
帰ってくると街はお祭り騒ぎだった。
「エクレ、何かやるのか?」
「そんなのも知らんのか勇者!」
「すまんが俺は何にも知らないぞ!」
俺は自信満々に言う。
エクレは『ハァー』とため息をつく。
「教えてやる」
?
今教えてやるって言ったのか?
「本当か?」
「しょうがないから教えてやるっ!」
俺はエクレの手を取り「ありがとう」と言う。
エクレの顔がまたも赤くなる。
「……///。勘違いするな!守ってもらったお礼代わりだからな!」
「俺は教えてもらえるだけで嬉しいよ!」
「お腹は減ってるか?」
エクレが言った瞬間俺のお腹が朝から食べてないのを思い出したのか『グゥ〜』とお腹が鳴る。
「あはははは」
俺は笑いでごまかした。
「こっちだ!早く来い勇者!」
俺はエクレに手を引っ張られ連れて行かれた。
「まあ。まずはこれを受け取れ!」
止まったかと思えば次は俺にお金が入った巾着をほり投げてくる。
「これは……」
「戦での報酬だ!受け取らないと上の方がうるさいから取っておけ!」
そう言って俺は巾着を手に持つ。
巾着を渡すとエクレは前を歩いていく。
「ちょっ待ってくれよエクレ!」
「早く来ないとおいていくぞ勇者!」
エクレは嬉しそうに言い歩いく。
俺は追いかけるようについていく。
「ここで昼を食べるか?」
「いや〜だから何にも知らないんだって!まあ。どこでもいいけどさ!」
エクレがおすすめしてきた場所で俺は昼飯?を買う。
ついでにエクレの分も買う。
「うんっ!約束通りおごったぞ!」
俺は買った昼食をエクレに渡す。
「あっありがと///勇者」
「俺は約束を守る男だからな!」
俺とエクレは近くにあったベンチに座り横に並んでハンバーグみたいなものを食べる。
「あっおいしい!」
「当たり前だ!私がおすすめしているんだから」
食べながらエクレはここのことを教えてくれる。
「これくらいだ!」
「おぉ。なるほど」
エクレが教えてくれたことは、戦で死者が出ないのは戦場がフロニャ力で守られているからで、怪我もする場所があるということ。
報酬は戦での活躍によって変わるということ。
魔物が出たりすること。
このビスコッティ共和国のこと。
まあ。そんなことを教えてもらった。
「行くぞ勇者!」
エクレは食べ終わると次に行く場所があると言い先に歩いて行く。
「待ってくれよエクレ!」
俺は残っていたものを食べエクレについて行った。
「ここはさっきの!」
「フィリアンノ城だ!」
ここから俺は出陣した。
こんなにでかかったかな?
そんなことどうでもいいか。
「リコに会いに行くぞ!」
「誰だよそれ!」
そんなことを言いながらエクレについていく。
「リコはこのビスコッティ共和国の主席研究士だ!」
「ふ〜ん」
俺は適当に返事をする。
エクレは大きな扉を開け中に入っていく。
俺もそれに続くように入る。
「エックレー!!」
入った瞬間オレンジ色の髪をした女の子がエクレに抱きつく。
「リコっやめろっ!」
エクレは怒り気味に言う。
「エクレ!今日もすごかったであります!」
「わかったからいい加減、離してくれ勇者が変な顔で見ているじゃないか!」
オレンジ髪の女の子は俺に気づいていなかったのか、目を合わせると慌ててエクレから離れる。
「私、リコッタ・エルマールであります!」
「えーと、勇者ココロです」
「勇者さまですね!活躍は見ていたであります!」
「急なんだが一つ質問してもいいか?」
「なんでありますか?」
「俺は元の世界に戻れるのか?」
そう、俺はいまだ日本に帰れるのかがわからなかった。
「調べてみるであります」
「ありがと!えーと、リコッタ」
「リコでいいであります」
「ありがとリコ!」
「はいであります」
こうして俺とエクレは研究院の部屋を出た。
「今日は姫様がコンサートをなさるそれまで休んでおけ!」
「へいへーい!」
そうしてエクレもどこかに行った。
休む?
どこで俺は休めばいいんだ!
俺は少し頭を回した。