集合場所のレジャーランドの入り口に着いた。
そこには最近見なれた4人組の背中を発見した。四人ともなんだか話し込んでいてこちらに気付いた様子はない。
四人の姿を発見した姫華が奏に駆け寄って行く。
「皆さん、見つけま……」
楽しそうに駆け寄った姫華に気付いたようなスバルが、拳銃を取り出そうとしたのが見えた。
「っ……!」
その瞬間目にも留まらぬ速さで駆けた。
素早く後ろに回り込み、拳銃を取り出そうとしたスバルの両肩の関節を力強く掴んだ。
「くっ……!」
そして耳元に顔を近づけて。
「俺と姫華の前で拳銃は使うな、後悔するぞ」
「あ、ああ」
空気が悪くなったので仕切り直しだ。
「改めて。よう、みんな」
「おはようございます」
それに対して今までの出来事を知らない、他三人は。
「おう。ヨル、姫華、おはよう」
「おはようございます」
「おはよう、遅かったわね」
「いろいろあってね(なにもなかったけど)」
「何もなかったのに変なこと言わないでくれる?」
「何故俺の考えていることがわかった? まさか、エスパーか!」
何言ってんだ、俺。馬鹿かよ。
そんな気楽な談笑の中スバルは一言も発することも出来ず沈黙していた。
「そんなに気にするな、今度から気をつけてくれればいいから。それにプールは遊ぶところだぞ、警戒ばかりしてたらもったいないだろ」
「まあ……もう少し緩くするが、ヨルはボクの速度より全然速かった。いったい一般人のそれに主人の立場のお前がどうして?」
「またいつかスバルには……いや、みんなに話してやるよ。今日は楽しもうぜ」
「……………。そうだなみんなも行ってしまったし行こうか」
そして、楽しい遊びが始まった。