「一緒にお昼を食べよう」
と、スバルが言った。
「ということなので尾行しましょう」
言うとは思ってたさ、だが……。
「俺たちの昼はどうするんだ?」
「それは、ジローくんたちが行った場所でこっそり一緒に食べるに決まってるじゃない」
「面白そうですね、行きましょう」
はい? 今誰がしゃべった。
「ちょっと待て姫華どうしたんだ!? 大丈夫か!」
「大丈夫ですよ、私はいつも通りです」
「いや、明らかにおかしいからな!?」
「まあいいじゃないヨルくん、人は成長していくものよ♪」
「お前も待て、絶対楽しんでるだろ! そしてこれは成長じゃない!!!」
「あ、行きました。追いかけましょう」
「やめろ〜〜〜〜!」
ジローたちは購買で昼を買って屋上に行った、本当は立ち入り禁止だ。
終始尾行していった。
外に出るとバレるため、扉の手前で止まってるのだが。
「やってしまった……」
「ヨルくんも一歩前に進んだわね」
「一緒に堕ちていきましょう」
「駄目だこいつら、早く何とかしないと……」
「それより、早くお弁当出してくれないかしら」
「あー、すまなかったな。ほらっ」
五段の重箱だ。
「憎いわね、これだけのものを作ってくるなんて……」
「私は料理できませんし……」
「「はぁ〜〜〜〜」」
「大丈夫か? それはいいから早く食べようぜ」
「……そうね、食べましょうか」
「おいしかったわ……それはもう異常なまでに」
「それはどうも、しかし何かけなされてる感じがするんだが」
「気のせいじゃないかしら、私は全力で褒めてるわ」
「そうか。そういえば、俺たち何しに来たんだっけ?」
「忘れてました、ジローさんたちはどうしているんですか?」
「それじゃあ、食べ終わったことだし見に行きましょうか」
そう言って奏は屋上への扉を開ける。