小説『緋弾のアリア ―交わらぬ姉妹の道―』
作者:Pety()

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六十五話










戦いは初め、キンジが有利かと思われた。
銃弾撃ち(ビリヤード)』だけでもアリアの弾丸は例外なく撃ち落とされ、装弾数もほぼ五分と五分である。

アリアの動きは変則的で、序盤のキンジはそれを掴み損ねていた。
しかし、それを解決する決定的な要因が存在したのだ。

それは何を隠そう、アリアの特徴の一つであるツインテール。
彼女の動きに合わせて揺れる髪の軌道が、アリアの動きを予測するヒントになるのだ。

それを利用し、キンジは反撃の精度を徐々に高めていく。
本人もそれを承知の上らしく、微かに表情を歪めてペースを上げた。

―――勝てる。

そう確信した、まさにその直後。
キンジは、己の失態を悟った。

聖堂の照明、その色彩を彩るステンドガラス。
それがいつのまにか、赤い部分だけを残して割れていたのだ。

周囲はまさに、夕日のような緋色の光で満たされている。
動きに翻弄され、銃弾の対処にばかり追われていたために気付けなかった。

アリアによって誘導され、弾丸はその軌道をステンドガラスへと集約されていたのだ。
『銃弾撃ち』によって弾け飛んだ、キンジの弾も含めて。

それらを刹那の一瞬で理解したキンジをよそに、アリアはその動きを変える。
光が保護色となってツインテールの動きを読みづらくし、キンジは対処が追いつかない。

またたく間にアリアの得意な零距離戦へと持ち込まれた。

(さすがにSランクだよな・・・・!)

ヒステリアモードであるにも関わらず押され始めた現状に、冷や汗を流すしかないキンジ。
それと同時に、彼の心の内で囁くような声が大きくなってくる。

―――タ オ セ ッ !

―――ウ バ エ ッ !

―――ク ッ プ ク サ セ ロ ッ !

論ずるまでもない、女を力づくで奪わんとするベルセの血流。
危険なモードとは聞いてはいたが、まさか幻聴まで聞こえるほどだとは。

金一から聞いていなかっただけに、キンジは内心で戦々恐々としていた。
拒まれるほどに、抗われるほどに、それを叩き潰さんとする恐ろしい欲求は加速する。

キンジも、理解はしている。
きっと・・・いや確実に、この声に従えばアリアに勝利する事は可能だと。

ほんの少し声の側に傾くだけで、自身の力が上がるのが感じられる。
俊敏なアリアの動きが、僅かだが遅くなったように見えるからだ。

抵抗しても徐々に引き込まれるのを自覚する。
それはきっと、アリアの心が完璧なまでにあちら側に奪われているからだろう。

僅かにでも迷いがあったなら、ここまでひどくはならなかった。
戦い初めの時は、ほとんどノルマーレに等しい状態だった。

今は体感で、ほぼ六割がベルセに染まりつつある。
身体能力も、ノルマーレの1.4倍ほどにまで上がっている。

アリアの動きが、動作を追うだけで対応出来るまでになってきた。
バタフライナイフを空いた手に開き、反撃に出る。

驚愕に染まるアリアの表情。
キンジは、その顔にどこか満たされている自分を自覚した。

(本当に、女に乱暴なんだなっ・・・!)

僅かな隙を見逃さず、側頭部に蹴りを入れようとする。
なんとか体を制し、軌道を下にズラす事は出来た。

対応が遅れ、首の所までしか上げられなかったらしいアリアの腕に叩き込み、四メートルほど吹っ飛ばす。
キンジが体を制していなければ、間違いなく頭に直撃して意識を飛ばしていただろう。

アリアは空中で猫のように身を捻り、軽やかに着地していた。
その顔に浮かぶのは、困惑と、より濃厚になった敵意。

「・・・・やっと本気になったようね」

そして、次の瞬間には不敵な笑みに変わっていた。

「バカにしてるのには腹が立ったけど、今のでチャラにしてあげる」

などと言いながら、空になったマガジンを交換した。
アリアの言動は、先程からのキンジの戦い方に起因している。

戦いが始まってから、キンジはその銃弾の狙いをガバメントにしか向けていない。
ノルマーレ主体で戦っているが故に、女性に対しての攻撃に躊躇いがちになっていたから。

しかし、先の蹴りは確実に敵を打ち倒さんとする意思に満ちていた。
それに多少の驚きを示し、同時にやっとやる気になったかと気合を入れているのだ。

そんな、アリアの好戦的な表情を見て―――――

(・・・・ああ、マズイぞ・・・)

内心で悪態をつきながら、必死にベルセの制御を試みていた。
戦いの空気が、アリアの戦意が、どうしようもないほどに血を滾らせる。

敵を倒し、平伏させ、勝者として敗者の全てを奪い取る。
意のままに従わせ、他の誰にも譲らない渡さない。

そんな黒い欲求が駆け巡り、意識を乗っ取られそうになる。
さっきの蹴りもそうだが、段々と思考が攻撃的なものに塗り替わり始めている。

女性に乱暴を働くという行動に対する忌避感が、目に見えて消えていくのが分かる。

「ここからが本番よ。全力のアンタに、今度こそ風穴あけてやるんだから」
「ぬかせよ。お前の身が危なくなってるだけなんだからな」

故に、言おうとしたセリフが乱暴に脚色されていく。
意図せず、相手の戦意を煽る結果になるような言葉に。

もっとだ、もっともっと(たかぶ)れ。
高揚し、奮起し、敵意を溢れさせろ。

―――その全てを、完膚なきまでに捻り潰してやる・・・・

キンジの制御を、ベルセの血流が振り切らんと激しく脈動した・・・その瞬間―――――

「いくわよっ!」

言下に放たれた銃声によって、最後の砦が崩壊した。














甲板での戦闘は、予想を遥かに超えて激化していた。
二人の踊る舞台の床には無数の傷跡が走り、何度目か分からない火花が瞬く。

その原因たる金一のスコルピオが、休む間もなくマリアを襲っていた。
しかし、その全ては例外なく彼女に当たる直前に弾き返され、その隙間を狙ってM500の弾丸が金一に迫る。

負けじとそれらを斬り落とし、さらなる斬撃を浴びせんと踏み込む。
マリアはいつも通り、その悉くを避け続ける。

状況からすれば、攻防の流れ自体はさほど変化していないと言っていい。
が、その勢いは先程までのそれを大きく凌駕していた。

なによりも、金一から感じられるその気迫。
数十分前のシャーロックとの弾幕戦の時すらをも容易く超える覇気に、観戦側であるパトラとリシアが震え上がるほどだった。

さらには、損害という意味合いにおいてマリアが一歩遅れを取った事実がそれに拍車をかけていた。
リシアが視線を動かしたその先、金一とマリアから五メートルほど離れた場所。

そこに、銃身の半分を抉られたベレッタが無惨に転がっていた。
他でもない金一が破壊した成れの果てだ。

その姿に息を呑み、視線を二人に戻す。
これが本当に遅れを取った結果なのか、それとも計算の内なのか、戦闘要員ではないリシアには推し量ることは出来ない。

そもそもマリアの戦闘自体を見るのがこれで二度目(・・・)であるため、彼女がどれだけ力を発揮しているのかも分からないのだから。
もっとも、マリアの力量を知り尽くしている者などこの場には一人もいないのだが。

「ちっ!」

再び刃を弾かれた金一が、思わず悪態をついた。
放たれる弾丸を斬りながら若干の距離を取り、視野を広く持って観察を続ける。

やはり、物理攻撃であることは本当のようだと確信する。
伝わる感触も、襲いかかる空気も、これが先進的科学を用いない原始的な物であると判断出来る。

(だとすれば・・・)

現状で、これ以上の推測は限度がある。
それでも、これまでよりは真相に近づいているとも思っている。

物理攻撃とはいえ、その使い方までもがそのままだとは限らない。
超能力を使って獲物を透明化したり、浮かせて空中に配置するなど、使い方はいくらでもある。

が―――――

「ちなみに、超能力の併用等はいっさい使っていませんので」
「っ! くっ・・・!」

即座に考えを否定され、渋面を浮かべる金一。
そんな精神的なグラつきすらも計算の内らしく、次々に銃撃と不可視の斬撃が飛んでくる。

弾丸はともかく、斬撃のほうは常に鎌を全方位に振っていなければ防ぎきれない。
どこから来るかも予想出来ないため、一方向だけでも怠れば即座に斬られる。

当然、そんな防御を毎回強いられれば体力の消費は半端ではない。
元々の失血も相まって、金一の息はかなり上がってきている。

血色も悪化し続ける一方で、次の瞬間に倒れてもなんら不思議じゃない。
それでも繰り返し、大鎌を振るう。

袈裟に振るわれた刃を弾かれ、その衝撃を利用して反転し、反対側から素早く逆袈裟に斬りかかる。
そうして、何度も何度も何度も。

体全体を使った円運動による怒涛の連撃。
もはや金一の後方のいるパトラには、絶え間ない火花によってマリアの姿が半分以上見えなくなるほどだった。

陽の光を必要としなくなるくらいの閃光は、しかし決してマリアには届かない。
一方的にではなく、双方とも動き回ってはいる。

しかし、金一と違ってマリアには焦りや披露といった気配は見られない。
激しい動きによって汗こそ僅かに流してはいるものの、体力はまだまだ十二分に残っているようだ。

誰がどう見ても、金一に勝ち目があるようには思えない。
それでも―――――

「まだだっ!!」

歯を食いしばり、鎌を握りしめ、力の限り叩き込む。
段々と力任せな部分が出始め、軌道も単調化してきた。

「―――っ、無理ぢゃ」

ポツリと、パトラが呟く。
それは、この戦いが始まってからずっと内心に押し込んでいた言葉。

金一の強さは知っている、なにせ無限魔力を持ってさえ敗北してしまったのだから。
しかし、だからこそ、金一ではマリアに勝てない事も理解していた。

それこそ、ある意味ではこの場の誰よりも。
パトラとてマリアの全力を知っている訳ではないが、その底なしっぷりはイ・ウーの誰よりも思い知っていた。

『条理予知』を完成させるかたわら、何度か手合わせをした事があった故にだ。
その中には無限魔力を用いた戦闘が殆どであり、その全てにおいてパトラは圧倒的な敗北を喫していた。

それも、今ここで振るわれている()を手にする何年も前の話ともなれば尚更のこと。
それなのに、止めるような言葉すら出てこない現状に困惑せざるを得ない。

拳をギュッと握りしめ、ただ見ているだけという現状に妙な焦燥感を得る。
それは言わずもがな、今も刻一刻と削られている金一の命だ。

心臓に穴が開くという、おおよそ普通の人間なら認識しただけで意識を手放しかねない大怪我。
その治癒を不完全に残したまま、こんな常軌を逸した戦闘を既に十分以上続けているのだから。

加えてHSSでの活動ともなればそれだけ危険度は跳ね上がる。
大雑把に言えば身体能力の向上だが、本質的には脳の酷使にほかならない。

ただでさえ過剰な負担を強いられているにも関わらず、血液不足で十分な酸素が届いていないだろう。
超人的な動きを重ねる体への配分も考えれば、通常時の十分の一も供給出来ているかどうか。

このままでは生き延びたとしても、最悪後遺症の類が残らないとも限らない。
いや、それ以上にいつ死んでもおかしくない位に悪化しているはずだ。

後遺症ならリシアがいれば心配はないかも知れないが、いかにナイチンゲールの叡智でも死者を蘇らせるのは不可能なのだから。
今すぐにでも、止めさせるべきなのに―――――

「はぁぁっ!」

残り少ない力を絞り出すかのように、金一は声を張り上げる。
そうでもしないと、一秒後には膝をついてしまうと感じているかのように。

「っ・・・・」

マリアも、予想以上に戦い続ける金一に眉を寄せ始める。
とういのも、何故ここまでやるのかが理解出来ていないのだ。

既に、彼はもう長く戦う事は出来ない。
仮に万が一マリアを打倒したとしても、キンジの援護に向かう時間も力も残らないだろう。

それが分からないはずはないのに、どうして今も戦うのか?と。

「分かりませんね。もう貴方が戦う理由はとうに潰えているというのに」

もう間に合わない、既にタイムオーバーだ。
故に、マリアは口を開いた。

負ける要素はどこにもない、どの道この戦闘には勝ち負けを見出す必要性すらないのだから。
あくまで彼女は足止め目的であり、それは充分に果たされている。

「もうすぐキンジさんも敗れるでしょう。それでこの戦いは終わりです」

キンジと艦内ですれ違ってから、およそ三十分は経過した。
予定通りならシャーロックとの戦闘も終盤に差し掛かり、『緋色の研究』の講義に入るか否かという頃合い。

時間的には、ここで決めてしまってもいいくらいだった。
しかし―――――

「ふっ・・・ははっ」

不意に聞こえてのは、金一の漏らした笑い声だった。

「君は、意外に人を見る目がないな」
「・・・・・どういう意味でしょう」

金一の不敵な笑みに、さほど間を置かずにそう返したマリア。

「いやなに。仮りにもキンジと一年以上パートナーを組んでいて、あいつの事を分かっていないらしい。 いや、それともこの二年で忘れてしまったのか?」
「・・・・・」

この間も、もちろん攻防は続いている。
マリアは無言で話の続きを促し、金一はそれに応えて口を動かし続ける。

「あいつは確かに、普段はお世辞にも武偵らしいとは言い難い。実際に実力もEランク相応だろう。 だが、いざという時のあいつは、俺も想像出来ないようなとんでもない事をやってのける」

思い出すのはつい二十四時間前の対決。
乗り越えられる瞬間というものを味あわされた、魅せられる歓喜を思い知らされた。

「ああそうとも、それだけで勝てるなら苦労はしない。それでも、これだけは言わせてもらう」

一拍おいて、あらん限りの咆哮を上げる。

「俺の弟を―――――甘く見るなっ!!!」

大上段から降り下ろされる、遠心力と自重を兼ね備えた渾身の一撃。
それはいままでと同じく、弾き返されるだけだと思われたが――――――

「っ!」

ぎゃり!と音を立てて、刃が僅かズレた(・・・)
空中で静止し、刃の部分がギチギチと軋みを上げ、なんとか鍔迫り合いの状態になっているのが分かる。

その時、金一は確かに感じた。
指先に伝わる謎の武器が、ほんの微かにたわんだ(・・・・)感触を。

それにより、金一がついに確信を得た。

「そうか――――君も、持っていた(・・・・・)んだな」
「・・・・」

無言は、この場合においては肯定の意にほかならない。
ニヤリと口元を吊り上げ、してやったと言わんばかりの笑みを浮かべる。

「俺とした事が失念していた。超能力以外でこんな事が出来るとなれば、おのずと手段は限られるというのに」

その視線はマリアの左手、開戦当初はベレッタを握っていた手に注がれている。
絶妙な長さの袖でカモフラージュされているが、そこだけに集中すればグローブの形が異質だと分かる。

「イロカネ・・・・を含んだワイヤーといった所だろう。最初から答えはすぐそこだったと言う訳だ」
「・・・・正解です」

手の内を知られても尚、マリアは動揺しない。
いや、する必要がないといった方が適切だろう。

「それで、どうするというんです? 知ったからといって、貴方にこれをどうにかする術はない」

そう、何も出来ないからだ。
スコルピオで切断する事が出来ないのは嫌というほど知った、『不可視の弾丸(インヴィジビレ)』は言わずもがなだ。

金一は苦手距離のない万能型だが、実際に扱う武器は二つだけ。
超能力のような特殊な技があるわけでもなし、武偵弾はキンジに渡してしまったのだから。

徹底的な技巧派であるが故に、一発決め手の大技など持たない。
マリアの防御を崩すにはそう言った類のものが必要であり、それがこの場にはないのだ。

この包囲網はマリアの周囲全体に張り巡らされ、場合に応じて攻防どちらにも瞬時に変化する矛であり盾。
銃弾などは何の意味もなく、刀剣の類では弾かれて己の隙をさらす羽目になる。

つまり、これ一つで既存の通常武器のほぼ全てが無力化されるのだ。
武偵が勝利するのはほぼ不可能、超偵でも一撃掠れば奇跡に等しい。

『条理予知』により相手の動きを読み取る人間にとって、これ以上におあつらえ向きの武器は中々ないだろう。

「―――だろうな。正直、あと一回これを振れるかどうかと言ったところだ」

しかし、金一はさも当然といった様子でそう言った。
そこには悔しさなどという感情は一切見られず、むしろやり遂げたかのような清々しさがあった。

「だが、最後に一度だけ―――――君に触れるくらいはしてみせるさ」

それは果たして、なんの意図があって成そうとするのか。
これもやはり、マリアには理解の外だった。

既に決着したはず、死にたくなければ治療を始めるべきだ。
自殺願望があるわけでもないだろうに、何故そこまでこだわる?

分からない、分からない。
思考に亀裂が走るのを感じた瞬間――――やけに不快な気分になった。

どうして笑っている、その満ち足りた笑顔はなんだ?
意味が分からない、無駄な行動にもほどがある。

どうしてか、なぜだかひどく――――――煩わしいとさえ感じたのだった。

「さぁ、これで最後だ」

マリアが自身の変化に飲み込まれていく中、金一は最後の力を振り絞って鎌を振り下ろす。
それはもう一度ワイヤーと鍔迫り合いを演じるが、その瞬間に金一は手を離した。

そのまま身を低くして、ワイヤーの密集度が薄くなった部分をくぐり抜けようと走る。
武器を持たず、体も限界をとうに振り切っている。

そんな状態では、体術ですらマリアに劣るだろう。
それでも、金一は手を伸ばした。

ワイヤーによって足が、肩が、腕が切り裂かれようとも。
ただただ伸ばして伸ばして伸ばして―――――



マリアの顔に、その手が届こうかという瞬間。




「―――うるさい」




あらゆる全てが抜け落ちた、氷のように冷たく、低い声が聞こえた。
瞬間、金一の肉体が血飛沫を吐き出す。

体中のいたる所、裂けていない部位を見つけるのが困難なほどにズタズタに。
どこか遠くから、誰かの悲鳴が聞こえたような気がした。

薄れゆく意識の中、金一は確かに見た。
感情の読み取りにくい、しかし奥深くに確かに光が存在していた目。

それが、虚ろに乾く人形のようなものに変化しているのを。
まるで自動で動く撮影カメラ。 寿命の切れた豆電球。

無機的に視覚情報を処理し、最適な判断を下す機械となんの違いも見られない。
そして、その左目の下。

金一が必死に右手を伸ばした、その先―――――
指先に付いていた血が、確かにそこに触れていたのだった。

その雫が、ゆっくりとマリアの頬を伝って流れる。
それはまるで―――――

目の前の少女が流す・・・・血の涙にように見えた。

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