小説『緋弾のアリア ―交わらぬ姉妹の道―』
作者:Pety()

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七十九話











俺はどうやら、思った以上にガタがきていたようだ。
武偵病院のトイレの個室に入った辺りで、大きな溜め息をつく。

べつに出が悪いとかじゃないし、そもそもここに来たのはそういう目的じゃない。
一言で説明するなら・・・・そう―――――

いわゆる嫌な予感ってやつだ。

最近の俺は退屈の極地にあぐらをかき、惰眠と読書(漫画)を貪る事に徹していた。
白雪があれこれと世話を焼いてくれたり、たまに黒村とか黒村についてきた理子やジャンヌが来るくらいで、実に平和な生活だったと言える。

人生での平和日数を使い切ってしまうんじゃないかと心配になる勢いだったが、どの道やれることもないから素直に享受していたんだ。
・・・・ところが、だ。

つい先程、時間にして十分前。
漫画をペラペラと流し読みしていた俺の脳内に、音量過多の大警報が鳴り響いたのだ。

まさにビコーンッ!! といった効果音が相応しいだろう。
最初はどうしたことだと困惑していたが、俺はすぐに思い至る。

それまで平和の蜜にどっぷりと漬かっていたために、いつも以上に敏感な反応をしてしまったんだろう。
すなわち、『騒動の予感』だ。

いや、言葉としては適切かも知れないが、表現としてはいまひとつだな。
もうちょっとこう・・・・・・そう、あれだ。

理子風に言うと、『死亡フラグの気配』だろうな。
理解したら行動は迅速に、かつ的確に。

俺は病室から抜け出し、予感を杞憂にするべく動いた。
とはいっても、病院を抜け出す事は不可能なため、出来るだけ発見されにくい場所を探した。

基本的に、俺に騒動やら危険やらを運び込むのは決まって女子だ。
いや、というより、俺が知り合いレベルに付き合いのいる人間なんて両手で数えるほどしかいないし、その大半が女子だからな・・・・・・。

主にアリアとか白雪とか理子とか。
黒村――――マリアにはそれを倍ほども補って余りある恩があるから除外だ。

と、まぁそんなこんなで、病院内を探りまわって行き着いたのがここってわけだ。
言うまでもなく男子トイレだからな、女子が入ってくる可能性は極端に低い。

非常時であれば一瞬の躊躇もなく入れるだろうが、流石に平時には無理だろ。
一抹の不安としては、理子なら何くわぬ顔でやって来そうな事だが・・・・。

「ふぅ・・・・」

便器に腰を下ろし、持ってきた携帯を開く。
何はともあれ、危険を回避するならば、万全を期して数時間はこもる覚悟でいるべきだ。

その間は武偵校の掲示板でも見て時間を潰すことにする。
久しく見ていなかったそこには、どうやら二日前に来たらしい転校生の話題が多いようだった。

「こんな時期になんて・・・珍しいな」

というか、怪しいだろ。
さらに深く読み進めて行けば、そいつは煌めくような金髪に、光輝くエメラルドの瞳を持った超イケメン(ここらへんでコメントの狂いっぷりが急上昇)らしい。

一年らしいが、うちのクラスだったら武藤あたりが目の(かたき)にしていたかもな。
ベタな二次元世界みたいなタイミングに、優れた容姿・・・・怪しさ抜群だ。

むしろ素でやってるなら奇跡だろ。
そんでもって、なにやら来て早々やらかしたらしい・・・・・が。



――――同じクラスの女子にキスしたらしい!

――――王子っていうか騎士(ナイト)みたいだった!

――――見た見た! でも相手の子が地味・・・・・

――――身分違いの恋! みたいな。


「・・・・・」

怪しいどころじゃない・・・・完全にただの変態だった。
いや、まぁこれが真実かどうかは後々確かめるとして、相手の子は災難だったな。

ホームルーム中にキスとか、さらし者もいいところだ。
場所が手の甲ってのがせめてもの救い・・・・・じゃないよな。

生徒達はかえって妄想をかき立てているみたいだ。
二人の関係やいかにって感じで嗅ぎ回っている人間が少なからずいるらしい。

ところが、転校生――シーゲル・ランディだったか――の方はそこそこ話を聞けるらしいが、肝心の相手はさっぱりらしい。
なんでも、かなり高ランクの二年生が張り付いてて、手出しが出来ないそうだ。

ほー・・・一年でもうそんな関係を築いてるのか、できるなそいつ。
むしろその手腕の半分でいいから俺に授けてほしいもんだ。

結局、入手した情報は簡単なプロフィールぐらいのようだった。
黒村里香―――衛生科一年Cランク。好きな食べ物は桃まん(?)。

・・・・・・・・・

「・・・・おい」

読み返す。
三回だろうが十回だろうが、もちろん書かれた名前に変化はない。

間違いなくあの黒村だった。
ご丁寧に遠目から撮ったらしい顔写真まで公開され、パッと見の地味さに誰もが驚いていた。

中には誹謗中傷を書き込む奴もいたが、まぁたとえ本人が見たって微塵も気にしないだろうな。 
いや、そんなことはどうでもいい。

問題は、突然やってきた転校生とやらが黒村に―――マリアにキスをしたってことだ。
絶対にタダじゃ済まないだろう。

「つーか、もうおっぱじめた後か」

つい一時間前の書き込みに、アリアが転校生と強襲科に向かったとある。
きっと理子あたりも乗り込むだろうから、ランディとやらには合掌するしかないな。

「ま、変態にはお似合いの末路だな」

一通り確認した俺は携帯を閉じ、ポケットにしまったところで・・・・

「・・・・」

数秒、動きを止める。
それは、ほんの少しの葛藤だったんだろう。

今の俺は病院から出られず、その上で現在進行形で迫っているであろう危険から逃げおおせなきゃならない。
自殺行為に等しいこの衝動を、しかし俺は何故だか抑えられなかった。

個室の扉を開き、男子トイレの入り口から頭を出して周囲を確認する。
離れた場所の受付に看護婦が三人、呼出し待ちらしき人間がちらほらと見受けられる。

その中でも職員連中の動きを注意深く観察し、視覚の外を通り抜けた。
なるべく素早く、しかし不審に思われない程度で。

何をしてるんだか自分でも理解しかねるが、そう思うのとは裏腹に、体は病院の外へと歩を進めている。
なんつうか、あれだよ。

転校早々に上級生とやりあう羽目になった転校生を一目見ておきたいとか、きっとそんな感じだ。
野次馬根性的な、アリアのパートナーとしての後ろめたさというか申し訳なさとかだよ。

それ以外にはなにもない。 
絶対に、多分、きっとだ。

ようやく見えてきた出口にホッとした。
その瞬間のことだ・・・・

―――ガシッ

「・・・・・」

誰かに・・・肩を・・・掴まれた。
小さく、柔らかく、それでいて万力のごとき怪力を有した手だった。

しらず、冷や汗が背中を伝う。
肩の骨が悲鳴を上げるのを他所に、掴んだ張本人のやけに嬉しそうな声が聞こえた。

「キーィーくぅーん。あーそびーましょーー」

ぐるん、と。強制的に体を半回転させられる。
背後に立っていた人物が、ちょうどまん前にくる。

「・・・・どうした。一人なんてめずらしいな、理子」

つとめて冷静な声を、なんとか絞り出すことに成功した。
それに対し、理子はなみなみ笑顔を深めながら答える。

「うん。たまには一人でお見舞いってのもいいかなぁーって。と言ってもジャンヌとか、他にもオマケが来てるけどね。そーしたらキーくんが偶然(・・)にも部屋にいなかったから、手分けして探してたってわけ」
「そう・・・なのか。わざわざ悪いな」
「ぜーんぜん。気にしなくていいよぉ。理子達もたまたま(・・・・)、キーくんにお話があっただけだから」

はたからすれば、なんてことのない会話だっただろう。
実際に理子は友好的な笑顔で喋ってるし、俺も普通に応対している。

が、しかしだ。
さっきから理子の背後に見えるドス黒いオーラだけは普通じゃない。

なんか般若面を被った鬼に見てきたんだが。
それと同時に、感じてた予感はやっぱりこう言う事だったんだなと確信する。

正直、今すぐにでも回れ右して全力失踪したい。
疾走じゃなくて失踪だからな、ここ重要だ。

だが、いまだ肩を握り潰さんばかりの握力で掴んでいる手がそれを許さない。
ときおりミシミシと軋むような音が聞こえるようになってきた。

「・・・・話って、なんだ?」

激しく聞きたくないがな。

「うーん。まぁ用事って言ってもサクっと終わる(・・・)事なんだけどね」

終わるの部分をやけに強調しながら、理子のもう一方に手が動いた。
ワルサーをしまっているであろう、スカート下に・・・・・

(ここでぶっ放す気かよっ!?)

万が一にでも流れ弾が当たれば冗談じゃすまない。
例え武偵校の生徒ばかりと言っても、防弾装備を外している人間の比率が圧倒的に多いんだ。

日頃から喧嘩上等な校風とはいえ、ここでの戦闘は流石に御法度という、ここの生徒なら誰もが知ってる暗黙の了解だってあるのに。
教務科(マスターズ)からの呼び出しは必至、最悪|問科(ダギュラ)ありがた(・・・・)い説教(・・・)を賜る事になりかねない!

「ま、待て理子っ。はやまるな!」
「な〜んのことかなぁ? 理子にはさっぱりわかりま・・・・」

その瞬間。
言葉も途中に、ワルサーの引き金に指をひっかけた中途半端な姿勢で。

理子が、動きを止めた。
まるで石化したかのような見事な硬直。

瞬時に驚いたように目を見開いたあたり、本人の意思じゃないっぽいが。

「くっそ・・・・あと、もうちょっとだったのに」
「お、おい理子? どうし―――」
「キンジさん」
「うおっ!?」

理子に声をかけようとして、突然横から呼ばれて飛び上がる。
全く気配を感じなかったせいで心臓が竦み上がったくらいだ。

すぐさま声の主に顔ごと視線を向ける。

「く、黒村・・・」

色んな意味で時の人となっている黒村。
というか何でお前らは揃いも揃ってこんな半端な時間に病院にいるんだよ。

絶対に授業すっぽかしてるだろ。

「来て早々ですが、少し時間をもらいます。こっちに来てください」
「え、ちょ・・?」

ガシッと腕を掴まれ、問答無用に歩き出す黒村。
理子の手はスッポリと外れ、しかし本人は石のようにピクリとも動かない。

ただ、こちらを睨み殺さんばかりの視線だけは変わらず動いているが。

「キンジィ・・・・・後で絶対に殺すぅっ・・・!」

もはや殺意を隠すことすらしなくなったよ。
それでも体は全然動かせないみたいだけどな。

そのまま理子を放置し、俺と黒村は人気の少ない方へと歩いていく。
意図せず、病院の外に行く理由が消えたからな。

「ここならいいでしょう」

立ち止まったそこは、使われていない手術室の前。
武偵病院という性質上、危険な負傷をした生徒が運ばれる事は多くある。

武偵殺しの件でアリアがオデコに傷を負った時のように、実際にはかなりの頻度で使われている。
ただ、あまりに重要視して数を多くしすぎたらしい。

何をトチ狂ったのか、その数は二十に及ぶ。
まぁそのおかげで有事の際には足りないなんて状況には一度もならなかったらしいが、逆に一度も使われていない部屋すらあるらしい。

ここもそんな一つなんだろう、周囲がずいぶんと閉鎖的な空気で満ちている。
壁の手すりなんかにも少し埃が乗っているみたいだし、清掃員にさえ忘れられかけてる場所のようだ。

病院なのに不潔な空間を放っておいていいのかよ。

「まず最初に言っておきたいのは、あなたが今、非常に危険な状況だと言う事です」
「それは言われなくとも実感したが・・・・」

さっきので悟らない奴がいたら教えて欲しいくらいだ。

「なんだってあいつはあんな状態になったんだ?」
「それは・・・・・私の責任・・・なようです、どうも」

ひどく歯切れの悪い回答だった。
それでも表情は変わらないけどな。

「はっきりわかってないのか」
「確証というほどのものがないのは事実です。ただ、私があの話をしたら急に四人の目付きが変わったので、ほぼ間違いないと思われます」
「・・・・あの話?」

なんだか嫌な予感が十倍くらいにはね上がったんだが、聞かない手はないだろう。
原因も分からなきゃ対処のしようがない。

「実は――――」

語られる、ほんの十数分前の大暴露。
頭を抱えたくなる、というより床に転げ回りたくなるような内容の数々。

―――なんてことしてくれたんだ。

俺は初めて、黒村に本気の非難の視線を向ける事になるのだった。
















「キス―――」
「ですってっ・・・・!?」

まるで、世界が明日滅びますと神様に直接言われたかのような顔をして、シーゲルとアリアは叫んだ。
それに対し、理子は仁王立ち状態で果実のような胸をこれでもかというくらいに張る。

「そうだよーん。姉妹愛? 手の甲に騎士の口付け? ぷぷーっ、お前らは未来永劫そのスタンスがお似合いだってぇのー。あたしはちゃーんと進ませてもらってまーす!」

そう言って最上級のドヤ顔をもって二人を見下ろす。
二人でなくとも殴りたくなるような顔に、しかし二人は言い返せない。

そもそもマリアが死んだと思っていたアリアはともかく、その気になればいくらでもアプローチをかけられたシーゲルでさえこの様である。
五年以上も離ればなれなうえ、普段はマトモな対応もしてもらない程に嫌われている。

先程の夢のような時間はともかく、いつでもあんな態度でいてもらえるなどとは微塵も思っていない。
あくまで努力とその成果を褒められたのであって、態度をしっかり改めなければすぐにでもブリザード級の無関心体勢が再開するだろう。

となれば、三人の中では(・・・・・・)理子が最も優位に立っていると言っていい。
のだが・・・・・・

「ふ・・・甘いな、理子」

その時、ほとんど空気化していたはずのジャンヌが出陣した。
二人のような動揺など微塵も見せず、むしろ理子以上の余裕さえうかがわせて。

「な、なにジャンヌ・・・どういう意味っ・・?」
「そのままの意味だ。自分が一番優位に立っている? 思い違いも甚だしい」

腰に手を当てて、不敵な笑みを浮かべるジャンヌ。
ちなみに里香は、糸を使って一度に全員を治療しているところだ。

話には全く入ってこないが、しかし今回は無表情というわけではない。
むしろ無理して会話を聞くまいとしている様子で、よく見れば少しだけ頬が赤くなっていた。

おそらく理子とジャンヌのカミングアウトで、当時を思い出したのだろう。

「お前はたしかに、この中で初めて楽園の一端に触れたのだろう。しかし、それは門にすぎず、その奥に広がる世界をお前は知らない!」
「その・・・・奥って・・・・・ま、まさか!?」

ジャンヌの言わんとする意味を理解し、蒼白になる理子。
シーゲルすら驚愕していたが、アリアだけは意味を読み取れずに疑問符を浮かべている。

「そうだ。 私は味わい尽くしたぞ。じっくりと、激しくなっ。あの時のマリアの想像を逸した可愛らしさは、今でも鮮明に思い出せるぞ」
「う・・・・嘘だァ!! そんな・・・まさか・・・でぃっ・・・ディープキスなんてっ!!」
「デッ!?!?」

理子の断末魔のような叫びを聞き、アリアもまた火山噴火のごとき赤面を披露する。
シーゲルは拳をギリギリと握り締めて震えており、小声で「おのれぇぇぇ」と呻いていた。

「信じるかどうかはそちらの自由だがな。ふふ、貴様らは知らないだろう? マリアは身内に対してひどくガードが弱く、一度捕まえてしまえば後は思うがままだ。とろんとした眼差し、力がうまく入らずに震える足、それでも毅然と立ち続けようとする健気な姿勢。あぁ、思い出しただけで心が満たされるというものだ」
「くっ! おのれぇ!!」
「あああああんた! 風穴! 風穴ぁっ!!」
「騎士のよしみだ。せめて痛みなく葬る!」

もう我慢ならんと言った感じに殺気立つ三人。
一触即発の空気の中、しかし突然にある閃きがシーゲルに訪れた。

「・・・・・マリア」
「・・・なんでしょう?」

一拍の間を置いて答えたマリアは、まだ頬を赤らめながらも表情を変えずに座っている。
思わず抱きしめたくなる衝動をグッと堪え、シーゲルは不意に頭に浮かんだ疑問を口にした。

「その・・・・なんだ・・・・こう言うと失礼かもしれないが、他にキスした人間はいるのかい?」
「・・・・・・・」
「「「っ!!!!」」」

ビキリ、と、全員が固まった。
ここまで誰も知らずに、マリアは二人に唇を奪われていた。

ならば、他にそう言った行動に移った人間がいる可能性を考えるのは自明の理。
むしろ今まで誰も口に出さなかったのが不思議なくらいだろう。

マリアが無言になってしまったのが運のつきだった。
こういった情事はとことん未経験なため、いつもの冴え渡る頭脳が全く役に立たない。

「だ、誰なのそれ!? 理子が知ってるやつなのっ!!?」
「あたしに教えなさいマリア! お姉ちゃんに言えないようなやつなの!?」
「ま、まさか男じゃないよね!? 両想いじゃないよね!?」

次々に暴走していく面々。
あまりの勢いに後退していくマリアに、さらなる爆弾が投下される。

ジャンヌの一言。

「ま、まさか・・・・その先(・・・)まで行ってはいない・・・・だろうな・・・?」

・・・・・・・
沈黙。

その先と言われた時点で、当の本人と、つい最近そう言った事を学んだばかりの姉が赤面噴火した。
そして、人とは焦れば焦るほどに冷静な判断を失い、そういう時はとにかく相手の追求を否定する傾向におちいる。

そして、そんな時に限って回答がごちゃまぜになってしまい、いらぬ誤解を与えるのが王道だ。
故に―――――

「ち、違います。たっ、たしかに、キンジさん(・・・・・)初めての相手(・・・・・・)ですがっ、そこまで深くはしていませんっ」

本人としては、キスの事は肯定しながら、それ以上はしていない、という意味だっただろう。
しかし、文脈的には色々と誤解と妄想を広げるに十分な要素を含んでいた。

―――・・・・・・・・

今度こそ、完全に抑えが吹き飛んだ。
全員が無表情になり、ゆらりとドアに向かって歩き出す。

「?」

まだ何か聞かれると思っていたマリアは首を傾げ、何処に行くのか聞こうとした。
しかしその前に・・・・

「「遠山――――」」
「「キンジ――――」」」

まるで奈落の底から這い上がってくるような、呪詛の如き不気味な声が四人から漏れる。
それはかつて、少年の兄が通った修羅の関門にほかならなかった。

そして今再び、それが音を立てて開いていく。

―――ぶっ殺す!!!!

その時、どこかの病室で一人の少年が危機を察知したという。

-80-
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