小説『寝坊しただけでからまないでください。迷惑なんで。』
作者:てた・りる。()

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暇だったので兄ちゃんの教科書を借りて高校の復習をした。
やっぱ一回やってるからスルスルと頭に入ってくな。
楽でいいぜ。
…ふぁぁ…勉強したら眠くなってきたな…
今何時だ…?6時か…今寝たらツナのやつ見逃すな…
それは嫌なんだが、何をしよう…勉強は却下。これ以上は寝る。
…兄ちゃんから服もらっちまうかな。
写真を撮らせるのと交換ならいいか?


「にいちゃーん、服もらってもいい?」

「俺のは大きいと思うぞ?」

「そうじゃなくて、そっちの…」

「ん?…着てくれるのか!?」

「一式もらってもいい?」

「ああ!もちろんだ。ただ、一回着て見してくれるか?
サイズはたぶん合ってるんだが、微調整したいからな。」

「うん、わかった。今着替えるね。」

ぬぎぬぎ…

すっ…カシャッカシャッ

「着替えたけど、あんまり先に撮ると残りがなくなるよ?(カメラのデータの)」

「大丈夫だ。これは玲人専用カメラなうえに、昨日現像してSDカードに移したばっかで今は空っぽだから。いくらでも取れる!」

「そっか。ならいいや。
これでいい?」

「うん。後ろ向いてみて。」

くるっ
カシャッ

「はい。…兄ちゃんって、年々写真の腕が上がってきてるよね?」

「そりゃぁいっつもとってるからな。玲人の事。」

「一回他の物とか撮って写真コンクールに応募してみたら?
いいとこ行けると思うよ。」

「んー。玲人のためになるんだったら撮れるんだけどな?
それ以外となると全然ダメなんだよ。」

そういえばこの前花の写真コンクールのチラシを見つけたな…。

「それなら、俺がつけたら似合うだろうなっていうコンセプトで撮ってみたら?」

「おっ!それいいな!よし、今度撮ってみるな。
服はどっかキツいとこあるか?」

「ううん。ないよ。
これホントにもらっていいの?」

「ああ。玲人のために作ったんだからな。」

「これ兄ちゃんの手作りだったの?!」

「ああ。ここら辺の女装用は全部おれの手作りだぞ?」

超廃スペックだなぁおい!

「…これくれたお礼に、月一くらいでその中のやつ着るようにするよ。
そこにあるだけじゃかわいそうだから。すごいうまいのばっかだし。」

「まじか!!ありがとう!!!
着るときは言ってくれ!絶対だぞ!?」

「うん約束するよ。
学校あるし準備してくるね。」

「おー。遅刻しちゃだめだぞー。」

…兄ちゃんのブラコンをなめてた…
まさか服まで作っていたとは!
これじゃカー○キャプ○ーさくらのと○よちゃん状態じゃないか!
まあ、約束は守るけどな?
…にしてもこれ、ほんっと着心地が抜群だ。
俺のことになったらほんといろんな意味で見境がないんだから…

ま、それでもいい兄ちゃんだから好きだけどね。

さて、今の時間はっと…6:45か。
よし、いい感じだな。準備すっか。



〜ツナ視点〜

「ツーナー、いーくーぞー。」

「あ、うん!ぁ…」

そういえばリボーンがいたー!!

「俺は少し用事があるから今日はお前とは一緒にいかねーぞ。」

「?わかった。」

「早くしないと遅刻すんぞー。」

「今いくよー!って、わー!!」

ごんっごろごろ…バンッ

「…おはよ。朝っぱらからごしゅうしょー様。」

「いてて…おはよ…。」




「あっ…」

「ん?どした?」

「京子ちゃんと目があったらどうしよう…
おれ、昨日あんなことしちゃったし…」

「あー、大丈夫とはいえねーな…
まぁ、逃げなければなんとかなるんじゃないか?」

「へ?」

ガラッ

「パンツ男のお出ましだー!!」

「「ヘンターイ!」」

「電撃告白!」

「持田先輩に聞いたぞーっ」

「めいっぱい拒絶されたんだってなーー。」

ばっばれてるーっ!!
か、帰r…

くるっ

「おっと帰るのは早いぜ。
道場で持田主将がお待ちかねだ。いくぞ!」

「「「道場へ参りまぁーす!」」」

「ちょっちょっと!」

ぎゃぁぁぁ!いやだー…


〜玲人視点〜

ホントに担がれていくんだな。

にしても…勢いがすごくておこるタイミングを逃してしまった…
とりあえず、さっきごちゃごちゃ言ってた男子どもは放課後締めよう。
うん。そうしよう。


さて、ツナを追いかけに行くか。

-13-
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