小説『寝坊しただけでからまないでください。迷惑なんで。』
作者:てた・りる。()

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体育ではツナは『負け男』としてあまり入れたがられない。
しかしそうなると俺も入らないので俺とツナがいつも残る。

だが、今回は違った。
この前のバレーで山本と一緒になられると戦力差が激しいからという理由でツナとは別のチームになった。
もちろん俺はツナと一緒になりたかったんだが山本にじゃんけんで負けた…

一生の不覚!これからはばれない程度の後出しで戦ってやる!
とりあえずやる気が出ないんで昼寝でもして授業が終わるのを待つことにした。

同じチームのやつらがなんか言ってる気がするがやる気が0を通り越してマイナスなんだ。

お休みなさい。



〜ツナ視点〜

あっちのチーム、なんか騒がしいけど玲人が何かしたのかな…?
あ、逆だ。何もしないから問題なんだ。玲人、やる気が出ないんだね…
ご愁傷様です…


山本が呼んでる。試合が始まるみたい!
頑張るぞー!



〜玲人視点〜

結局ツナのチームは負けてしまったな。
さっさとこのボールとバットをかたずけてツナの手伝いしてやんないと。
原作どうりなら二人で掃除してるはずだからな。


お、やってるやってる。
なんかツナに腕まわしてるし、吹っ切れたような顔にも見えるし、相談は終わったのかな。
…明日はちょっと大荷物になりそうだな。





〜次の日〜

「山本が屋上から飛び降りようとしてるって!!」

「いそげ!」

お、始まったみたいだな。ツナはおろおろしてるし、準備しなくちゃな。
原作どうりなら二人とも屋上から落ちてきちまうからな。
たしか…スプリング弾だったか?あれは跳ねるだけで、着地してるわけじゃないからな。
受け止めてやらないとツナの事だ、窓のほうに飛んじまうかもしれないからな。

さてと、トイレに着替えに行くか。女装は…しなくていいか。
すぐ着替えなきゃいけないしな。


山本が見える場所に移動してきた。原作ではリボーンは建物の中から撃ってたから
壁のすぐ近くにいればばれないはずだ。この前も気配を呼んでたんじゃなく、推理しただけだったからな。
って、考えてたらツナたちが落ちてきてた!今の角度のまんまならここがベストなんだけど…


ぼよんっ


「「ぎゃー!!」」

がっ

「「うぐっ」」

やべ、勢いを殺さず反対にひっぱっちまったから二人とも伸びちまった…
ま、いいか。ついでに記憶も飛んでると助かるんだが。

にしても、ツナは偉いな。伸びてんのにまだ山本を離してない。

俺はツナと山本を寝かせてツナにマントの下の上着をかけながら

「よく頑張ったな、ツナ。
それと山本よ、あんま思いつめる前に誰かに言え。ツナが心配するだろうが。
っていっても、今は聞こえないだろうがな。」

さぁ帰って授業を受けるか。3人分のノートとらなくちゃな。


トトトト…

!やっべ、この気配は…!

「?…不審者だね。校内の風紀を乱した罰として噛み殺す。」

雲雀さんキター!!
今は武器もあるが、俺は次の授業で3人分のノートを取らなきゃならないんだ!
ここは…逃げる!!

ちょうどここは壁のすぐ近く!背丈より50センチほど高いが俺には問題ない!

キンッ

って武器出すのはえぇよ!にしても、武器をすぐ出せるよう練習しといてよかったー!

「俺は急いでんだ!失敬する!!」

「逃がすわけ…」

バッ

「…っち。」

「委員長!どうしました!」

「…不審者がいたけど、この壁を越えて逃げたよ。」

「えっ…そんな猿か猫みたいなのがいるんですか…」

「まあいいや。今度は絶対逃がさない…
この前の奴といい、退屈しなくていいね。」




ふう、なんとか逃げれたし、少し回り道をすることになっちまったが、裏門からさっさとはいろ…


〜ツナ視点〜

「…い、ツナ!ツナ起きろ!」

「ん?山本…?」

「俺たち生きてる…」

「生きてる!よかったー…」

「ツナ、ありがとな。」

「へ?」

「助けてくれて」

「え?えっと、どういたしまして?
でもなんか、俺も誰かに助けてもらった気が…」

「そういえば上着掛けてあったぞ?
ツナのか?」

「いや、違うよ?ってこれ玲人のだ。」

「なんでこれ玲人のだってわかるんだ?」

「え、んー…なんとなく?」

「そうか。とりあえず玲人にもお礼言わなくちゃな!」

「うん!」


「あ、玲人!」

「お帰りー、2人とも。二人の分のノートとっておいたぞ。」

「おー、サンキューな玲人!」

「ありがとう玲人!そだ、上着もありがとう!!」

「どういたしまして。そうだツナ、よく頑張りました。」

ポンッ

玲人が撫でてくれた。

「え?」

「俺以外の友達守れたんだろ?」

「友達…うん!!」


〜玲人視点〜

さっきのツナの笑顔はやばかった…。

兄ちゃんじゃないけど、写メとっとけばよかった…。

「ただいまー。」

「おかえりー。玲人ー、この写真いるか?」

「…なんで兄ちゃんがその写真を撮れたかは聞かないがもらおう!」

ナイス兄ちゃん!!


-18-
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