おお、近くで見れば見るほど本物だ。
なんか芸能人と会えた気分。
「おじいちゃーん!」
「おお!ツナじゃないか。幼稚園は終わったのかね?
あと…そこの子は?」
「僕の友達のれいと!いま幼稚園が終わったの。それで、2人の家のばしょをかくにんちゅう!」
「おう、そうかそうか。やっとツナにも友達が…」
「あれ?なにしてんすか?おやっさ…おー、ツナ!おかえり!」
「ただいま!」
「こんにちわ!折川玲人です。」
「こんにちわー。しっかりしてるねえ。えっと、折川…あぁ、2区画か3区画向こうの子じゃないか?」
「たぶん言ってるのであってます!よくわかりましたね?」
「奈々のママ友にそんな人がいたなーと思ってな。」
そういえば母さんも最近、「ママ友の集まりに行ってくるねー!」って言ってた…。
それにツナママもいたなんて…
世間って狭いねー。
「それ絶対か…ママです。ママもよく『ママ友の集まり』っていうのに出かけているので!」
「そっかそっか。じゃあせっかくだし上がってくか?」
「はい!おじゃましまーす!」
「…おやっさん、気づきました?」
「ああ。あの子…何か隠しとるな…」
「まあツナに害がなければいいんですが…」
「それは心配していないがね…」
「なぜです?」
「あの子は、ツナをとても大事に考えているよ。きっとあの子も初めての友達なんじゃないか?」
「…そうかもしれませんね…なぜかあの子から初対面のはずなのに一瞬睨まれましたしね…」
「そうなんじゃよ…わし何かしたと思うか?」
「いや、初対面なのにできるわけないでしょう。」
「じゃ、なんじゃと思う?」
「たぶん…子供の感なんじゃないですか?子供ってそういうのに敏感っていうじゃないですか。
それに、ツナの気に入った子だし!」
「気を抜いたら親馬鹿丸出しじゃな…まあ、それでいいか…きっとこれから長い付き合いになるじゃろ…」
「9…おやっさんのそういう予感ってよく当たりますよねー…」
「おじゃましまーす!」
「ただいまー!」
「あらつっくん、おかえりなさい。きみは?」
「れいとです!はじめまして。これからよろしくお願いします。」
「つっくんのお友達かー。仲良くしてあげてね!…あれ?玲人君?」
なんで名前だけでわかるんだ!ママ友恐るべし!
「折川さんちの子かな?」
「うん。か…ママがお世話になってます。」
「ううん。こっちこそ!折川さんちの子なら安心ね!」
「れいと!2階であそぼ!」
「うん!いまいくね!ではまた!」
「元気で頭のいい子ねー。ツナとずっと仲良くしてくるといいな…」
「…あ。もうこんな時間。」
「もう帰んなきゃダメ?」
「うん。ママを心配させたくないから…」
「そっか!じゃ、送っていくついでにれいとんちまで行く!」
「いやいいよっ?もうすぐ暗くなるからツナのお父さん達が心配するだろっ?」
「大丈夫だよ?お母さんとお父さんもいっしょに行くって。」
いつの間に!?
「大丈夫だってば?!」
「まぁまぁ、そういうな。息子の初めての友達だしな。」
「それに偶然、私も折川さんに伝えたいことがあるのよ。」
これは逃げ場がないな…
今回くらいいっか…
「そういうことなら…」
「んじゃ、しゅっぱーつ!」
「ただいまー。」
「「「こんばんはー。」」」
「おかえりー、それといらっしゃーい!」
「初めまして、折川さん。沢田家光と言います。いつも妻がお世話になっています。
ツナもごあいさつしなさい。」
「はじめまして。さわだ、つなよしといいます。」
「わぉ!ベリーキュート!こちらこそ息子がお世話に…」
「折川さん!次のママ友会のことで伝えることがあるのよ。」
「そうなの?ここで立ち話もなんだし、ちょうど晩御飯の支度が終わったから食べていかない?」
「いいの?迷惑じゃない?」
「ええ。全然問題ないわ。さっ!上がって上がって!」
「「おじゃましまーす。(!)」」
「じゃぁ俺家の鍵締めてくるわ。すぐ帰ってくると思って締めなかったから。」
「ついでに今日飲んじゃいません?」
「いいですねー!」
「もう!あなたったら!ほんとに迷惑じゃない?」
「だーいじょうぶよ!家の胃袋握ってるのはあたしなんだもの。」
母さんや、そういう問題じゃないと思うぞ。
「ママが大丈夫って言ってるので大丈夫ですよ。パパはママにメロメロですから。」
「じゃ、鍵締めついでに酒もってきますね!」
「さ!今日の夕飯はドリアよ!沢田パパが戻ってくるまでに準備しちゃいましょ!
子供たちはお兄ちゃん呼んできて!」
「「はーい!」」
――あとがき(?)――
ほんっとすいません!
家光たちの性格とかあんま理解できてなくて。
さらに主人公がどうやっても小学生レベルの会話しかしてくれないんですよ…
年少っていう設定のはずなのに…