本編で登場した順で用語解説を簡単に行います。
【Chapter1−1】
○猛獣(一角獣・ホブゴブリン・フェンリル・ハイテルなど)
かつて、空想上であった生き物を模してつくられた人工生命体。遺伝子操作などによって、生み出されたとされる。かつての人類(=旧人類)によって生み出されたものと、ハイブレインによって生み出されたものがいる。
○パーソナルナンバー
新九州回帰地区においてのH2の住民票のような役割を果たす。一人に一つの番号があてられる。番号は右腕の裏側に刻まれる。アルファベット一つと、数字九桁で構成される。アルファベットは職業などを表し、末尾の数字は居住区を表すため、登録のし直しもある。それ以外の八つの数字は生まれた時から変わることはない。すべてのナンバーがヴィレと主統合府のコンピュータで相互管理されている。新九州回帰地区において様々なサービスを受けるために必要となる。特殊なナンバーとして、Z(行方不明者や死亡者に一時的に付けられる)や、−(情報のある一部のハイブレイン管理用にヴィレにおいて使用)がある。
○テレン
ヴィレが開発した、腕時計型多機能デバイス。ディスプレイは小さいが、ボタン操作により、操作用兼表示用のホログラフが投影される。通信機能や、本部コンピュータに接続しての情報閲覧などができる。携帯電話のようなものである。
○力
H2やハイブレインの持つ、いわゆる超能力。ヴィレ内においては、一部で
AToCU(世界依存性非現実特殊接続能力:Ability to connect in a special way unrealistic depending on the world)とも呼ばれている。ヴィレ本部AToCU課では新たな力の解析及び命名を行なっている。
○聖なる癒し
力の一つ。治癒タイプの能力で、自分と、触れている対象の傷を回復する。
○|物質転送
力の一つ。遠隔転送タイプの能力で、個人によって適応範囲が異なる。基本的には自分が触れているものか、触れたことのあるものを中心に力を行使できる。
○新円
新九州回帰地区内での通貨。基本的に、電子管理。昔は紙幣も存在したが、現在ほとんど使われていないため、廃止されている。テレンや、専用のカードを用いて使う。
【Chapter1−2】
○新九州回帰地区
H2たちの隠れ家。九州の地下に存在。特に北部で、以下のブロックにわかれている。
・A:主自治区 旧福岡県西部、熊本県北部、佐賀県東部
└居住区・主統合府・複合施設(娯楽施設など)
・B:副自治区 旧佐賀県西部、長崎県北部
└ヴィレ本部・ヴィレ研究施設・総合発電所・居住区
・C:生産区α 旧長崎県南部
└非食品生産工場・食品生産工場
・D:第二次防衛拠点 旧福岡県北部(北九州)
└小倉防衛線・門司防衛線・戦闘訓練所
・E:生産区β 旧福岡県南東部、大分県北部
└食品類生産工場・四国開拓拠点
・F:第一次防衛拠点 旧山口県
└下関防衛線
・G:戦闘拠点? 旧愛媛県付近
└戦闘拠点?・居住区・四国開拓拠点
ほとんどが地下施設である。
○平心破壊
精神干渉系の力。対象人物の精神に干渉し、通常の精神状態の外の状態とする。つまるところ、精神攻撃である。
○深心潜行
精神干渉系の力。読心術。この力を応用することで、対象へ暗示をかけたりすることも可能である。
【Chapter1−3】
○念動力
遠隔干渉系の力。手に触れているもの、触れていたもの、またはある一定の範囲内にあるものに力を加える。ある程度ベクトルと力の大きさの操作が可能である。
○絶対障壁
防御系の力。詳細不明。
【Chapter1−4】
○遠眼鏡
遠隔干渉系の力。透明なもの(ガラスなど)を媒介にして、遠くの景色を見ることができる。見ることのできるのは一度行ったことのある場所に限定される。また力の強さに比例して鮮明さも変わる。
○反抗の意思
新九州回帰地区内の戦闘組織。ハイブレインからこの世界を取り戻すために結成された。本部はBブロックに位置している。様々な部署と戦闘部隊から構成される。
○H2
HybridHumanの略。旧人類とハイブレインの両方の遺伝子を持つ。一部の旧人類に協力的だったハイブレインと普通の人間とが交わったその子孫。
○ハイブレイン
人間の突然変異種。高い知能と身体能力を有し、そのほとんどが脳波連繋の能力を持っている。
*ただし、H2とハイブレインについては、新九州回帰地区内で子供ら(また大人の間でも)に教えられているあくまで創られた歴史に沿った記述とする。