小説『猟奇日記』
作者:ウィンダム()

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例によって例のごとく、僕の頭の中に話しかけてくる。

  どうしたのかね? なぜ最後まで読まない?

僕は頭の中の声に言ってやった。

  最後まで? 嫌なこった、誰が読むか、気持ちのワルイ!
 
  ふむ、しかし最後まで読まなければ後で判らなくなるぞ。

僕は笑いだす。

  フハハハハハ、こんなバカげた話、いちいち最後まで読んでらるかい!
  読まなくたって見当がつくさ!

  フム・・・、そうか、なら話は早い、さっそくだが今から君にある場所へ行ってもらいたい。

  ある場所? どこだ?

  フフン、キミは見当がつくんだろう? だったらそんな愚問を呈するのはヤメにすることだ。

  愚問? ちょっと待てよ、場所を知らなければ行きようがないだろう?

  道順なら私が示す、キミは私の示す通りに進んでいけばいい。

  そうか、わかったよ、それで? どっちへ行けばいい? 右か? 左か?

  そうだな・・・、取りあえずこの森林公園の入り口まで歩け。

僕は頭の中の声に従って歩き出し森林公園の入り口まで来る。

  入り口に来たぜ、今度はどっちへ行くんだ。

  フム、そこからタクシーが停車しているのが見えるだろう、キミはそのタクシーに乗るんだ、行く先は・・・。

頭の中の声は僕に行先を示してくる。
行く先は都内M区M パラサイト研究所。
僕はむタクシーに乗り込むと、さっそく示された場所を運転手に告げ目的地に向かって走り出していく。

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