獲物を探しに歩く浣腸魔。
そして僕はふと思う。
この『猟奇日記』とかいうロクでもない話を書いているウィンダムというバカは、いつまででこんな仕様もない話をつづける気なんだろう。
既に読者からは飽きられ見放されアホ扱いされていることが判っていないらしい。
まったくどうしよもない奴だ、ウィンダムは変質者だ。
すると今度は僕の頭の中に作者が怒鳴り込んできた。
おい、テメエ、誰が変質者なんだ、バカ野郎!
驚いた僕は思わず問い返す。
ヒッ、あ、あなたは? ま、まさか・・・
そうだ、『猟奇日記』の作者ウィンダム様だ!
すると頭の中の浣腸魔も驚く。
な、なんだなんだ、どうなってんだ?
すると作者はすかさず、
おい、浣腸魔、テメエは邪魔だ、さっさと消えろ!
な、なんだと! キサマ誰に向かって口をきいている!
なにを? おめえ解ってねェな、この話は俺が作ってるんだ、ここじゃ俺が神だ!
さっさと消えろ浣腸野郎!
すると途端に僕の頭から悲鳴をあげて浣腸魔が消えていく。
固唾を飲む僕の前に作者が姿を現す。
さぁて、バカが消えたところで、ゆっくりと話をしようや・・・。
ニヤニヤする作者、だが目の前に現れた作者はなぜか女子高生の姿をしている。
女装でもしているんだろうか?
思わず僕は問いかける。
あ、あの、貴方様が、その、この話の作者であることはいいとして、で、なぜ女子高生の姿なんですか? あ、あなた男なんでしょう?
すると目の前の作者が笑いだす。
アハハハハハ、なんで? 男だなんてお前の勝手な思い込みさ、見た通り、あたしは女高生さ、なんなら女である証拠を見せようか?
驚愕する僕は思わず目の前の作者を見入ってしまう。
乱暴で品位の欠片もない言葉を吐き散らす作者が、こともあろうに女子高生だったなんて。
そ、そんなバカな、間違ってる、いや、狂ってる!
すると作者の女子高生はニヤリと笑い
別に狂ってんなかいないわよ、そんなことより作者であるあたしを愚弄すればどうなるか、
これからタップリと教えてあげるわ、ウフフフフフフ!
笑みを浮かべながら僕ににじり寄ってくる作者
こ、これから僕はいったいどうなってしまうんだろう?
驚愕と不安が僕の心に押し寄せてくる・・・。