小説『フェアリーテイル ローレライの支配者』
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第七話 敵は鉄の森



翌日、ナツとグレイとルーシィとハッピーは駅の前でカイルとエルザを待っていた。


「大体なんでエルザみてえなバケモンが俺達の助けが必要なんだよ!!」


グレイと同行するのが気に入らないナツは不平たらたらだった。


「知らねーよ!!つーか」


「「助けがいるんなら俺とカイルで充分だってーの」」


見事にハモった。この二人は意外と息が合ってるのだ。


「じゃあお前達だけでいけよ!!俺は行きたくねえ!」


「じゃあくんなよ!それでエルザに殺されちまえ!!」


「もお!なんであんた達そんななかわるいのよ!!」


「「……………」」


口論に割り込まれた二人はキョトンとしている。


「な、…なによ?」


「「なんでルーシィがいるんだ?」


「気づいてなかったの!!ミラさんに頼まれたのよ!二人だけじゃ心配だからって」


ルーシィは呆れるように言った。


「ホントはカイルがいるからだよね」


「そそそそそそそんなわけないでしょ!!」


さりげなく突っ込んだハッピーをルーシィが真っ赤になって否定した。


(((絶対そうだ……)))


「ん?呼んだか?」「すまない、待たせたな」


するとカイルとエルザが一緒にやって来た。


「しっかし相変わらず荷物多いな。何をそんなに持ってくんだ?」


「女には色々あるんだよ。君は昨日見た覚えがあるな、新入りか?」


「は、はい。ルーシィって言います。よろしくお願いします」


深々と頭を下げた。


「私はエルザだ。噂は聞いている。メイドゴリラを倒したとか……頼もしいな」


「いや、それはカイルとナツですが…」


「今回は少々危険な橋を渡ることになるだろうが、それなら大丈夫そうだな」


「危険!!!」


危険という言葉におもいっきり反応するルーシィ。それに続いてナツがエルザに向かって吠えるように言った。


「フン!何の用かしらねーが今回は行ってやる。ただし!条件付きだ!!」


「条件?」


予想外の言葉にエルザがいぶかしむ。


「ば、バカ!死にてぇのか!!お、俺はエルザの為なら無償で手伝うぜ」


「グレイ、冷や汗流すくらいなら言わん方がいいぞ」


「帰ったら俺と勝負しろ!!あの時とは違うんだ!!」


それを聞いたエルザは少し笑い、


「なるほど、確かにお前は成長した……私はいささか自信がないが…受けて立つ」


「よっしゃ!!審判はカイルがやってくれよな!!」


「えーー、めんどくさい」


「頼むカイル、やってくれ。適任はお前をおいて他にいない」


カイルに向かって頭を下げるエルザ。カイルは二、三回髪をかき、


「パートナーに頼まれちゃしょうがねーな。酒奢りで受けてやるよ」


しぶしぶ承諾した。


「うおおおおお!!!燃えて来たぁああぁああ!!」


そして一行は列車に乗り込んだ。



















「ぎぼぢわるい……」


さっきまでの勢いはどこへやら…ものの一分でグロッキー。


「仕方ない、私の隣に来い」


「どけって事かしら……」


ナツを隣に誘導し、鳩尾をぶん殴った。


「これで少しは楽になるだろう」


「なるだろうが、やり過ぎだぞ、エルザ」


皆そう思ったが唯一意見出来るカイルだけが一応言った。


「で?そろそろ話せよ。今回の目的をよ」


「そうだな…実は」


そこからエルザは仕事先でエリゴールという名とララバイという言葉を聞き、エリゴールは闇ギルド鉄の森のエースである事を話した。


「ララバイ……ね」


「闇ギルド…か」


カイルとグレイは真剣な顔付きで思案している。ルーシィは闇ギルドと聞いてビビりまくっている。


「ルーシィ、すっごい汁出てるよ?」


「汗よ!!」


「カイルは知っていたのか?今回の件」


あまり驚いた様子のないカイルにエルザが問うた。


「いや、そんなに詳しくは知らなかったよ。闇ギルドが変な動きしてるってのは風の噂で聞いていたが…」


「そうか……本当に不覚だった。あの時エリゴールの名に気づいていれば………全員血祭りにあげてやったものを……」


「ひぃいいぃいい!!」


ルーシィ、よくそんなにビビれるな、感心するぜ。


カイル達は列車を降りた。


「んじゃやっぱり今回の目的は…」


「あぁ、鉄の森に乗り込むぞ」


カイルはやれやれといった顔でため息をつく。鉄の森とはいえ闇ギルドに喧嘩をしかけに行くんだ。流石ひエルザと俺だけでは心もとない。それでナツ達を誘ったんだろうが、それでもこの少人数ではムチャ……ん?ナツ?


「あれ?ナツいなくね?」


「「「「あ…」」」」


そして列車は行ってしまった…


「「「「あーーーーー!!!!」」」」







一方その頃……


「正規ギルドか〜、いいなあ」


ナツとカゲヤマが出会っていた。






















あとがきコーナーどんどんぱふぱふ〜〜。ども、キッド三世です。いよいよ突入ララバイ篇!カイルの真の力が明らかになる!!!予定です。コメント何でも大歓迎ですのでよろしくお願いします。

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