おまけ編
こうして、その女の人と合体した魔術師は、水晶玉を使う魔法以外の魔法を使わずに一生山小屋の中で生き続けることになりましたが、それは、裁判官が自分なりにもっと納得のいく生き方を見出して、数学者が真相をつきとめるために新しい難問に挑むことを決めた後のことです。今では彼らに、彼の救いは必要ではありません。
魔術師の知識はすべて、小屋の中でのお仕事に活かされることになりました。最初は、魔法を使わない生活に不慣れでしたが、今はもう魔法を使わなくても自分が生きているという実感を失うことはありません。