小説『ハルケギニアに蘇りし紅き狼』
作者:大喰らいの牙()

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第十四話  交渉


〜真紅狼side〜
煌黒艇の甲板で会議を始めることにした俺達は、クイラに命じて風を遮る特殊なマジックシールドを甲板に覆うわせるように命じた。
このマジックシールドは移動時に外に出る時に高速で移動している為、飛ばされない様に外の風の動きを遮断する能力になっている。
その為、高速移動中でも普通に立っていられるのだ。
今回は風を遮断する為に使う。また暑さでやられない為に温度の調整もしっかりとされている。


「さて、まず会談を始める前にこの旗艦艇の周りにいる竜達についてですが、罷り間違っても、安眠の妨害と怒らせない事を約束して頂きたい」
「な、何故ですかな?」
「あの竜達は激怒したら止めるのに、大変なんですよ。特にオスマン学院長」
「ワシですか?!」
「あなたの所の生徒達にキツく言っておいてください。面白半分でやられても敵いませんから。まぁ、ウチの隊の者が見張っておきますが、口は出しません。全員、警告を聞いたとして判断させていただきます。ま、人の話を聞かない貴族の方達には、その警告も無駄に終わりそうですけど………」


そういって、俺が視線を銀火竜の方に向けると、すでに数名の貴族の子が周りにうろついていたのだ。
よりによって、銀火竜か…………下手したら死ぬな、こりゃ。
オスマン学院長は、慌てて禿頭の教師に警告を言い聞かせるように命じていた。
やれやれ、間に合うかな………
行く末を見守っていたら、予想通り事を引き起こした。


『ガァアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!』


大咆哮にトリステインの者達は引っくり返った。


「やれやれ、ここの貴族達の子供は本当に人か? 本能で悟れよ、危険な相手だと言うことぐらい」
「そ、そんなことよりも、はやくあの銀竜を止めてくだされ!!」
「今、隊の者が行きましたし、じきに止まりますよ」


すると、止めに行った直前でソルがブレスを放ち、貴族の子供達は慌てて避けていたが、その中の一人、おそらくソルを怒らせたバカの片腕が、大火傷した。


『ギャアアアアアアアアアア!!! 腕が、俺の腕がぁぁぁ!!!』


その後、ソルは再び体を地に付けて、寝た。
オスマン学院長は早く、「水の治療士を!!」と叫んでいるが、絶対に後遺症は残るし、銀火竜のブレスはここからが本番だ。
奴等のブレスは、肉を燃やし、骨を焦がす。
後からじわじわと業火で炙るように、激痛を体に走らせるのだ。
その痛みは、泣きながら「死なせてくれ!!」と叫ぶぐらいの激痛………子供が耐えられる痛みではない。
大の大人が泣きじゃくる程の激痛なのだから。


「なんてことをしてくれたんです?!」
「この国の親は『危険な物には近づかない』っていう教育はしていないのか?」
「うっ! し、しかしじゃな………」
「しかしもないですよ、オスマン学院長。これが未だに5才などと言った幼い子なら分かります。ですが、彼等はすでに善悪の区別が出来るほどの人なんですよ? したがって、今回の一件は身から出た錆ですよ」


すると、今まで黙っていたアンリエッタ姫が交代して、俺の相手を買って出た。


「蒼騎陛下、貴方はトリステインの財産を傷つけたのですよ? その処遇はどうしてくれます?」
「ほう、傷つけたね。なら、こちらも言わせてもらおうか。リュオン、姫殿下たちに例の資料を」
「はい。………………どうぞ、アンリエッタ姫。他の方もどうぞ」


リュオンが配り終わったのを見計らい、アンリエッタ姫が質問して来た。


「………なんでしょうか、この資料は? 何かの支出に関する物だということは分かりますが…………」
「そう、支出ですよ。お宅らの生徒であるヴァリエール家の御息女が出した損害支出です」
『なっ!?』


額に驚く、トリステイン側の者達。
いやー、俺も見てびっくりしたね。
よくもまぁ、ここまで壊してくれやがったな。


「まったく、『貴族だから何をしても許される』という考えが他国にも通じると言う風に考えているなんて、ちょっと世間を舐めていませんか? 彼女が壊した物は我が国では、それなりに安価で手に入りますが、おそらくトリステインでは大貴族にしか手に入らないモノを壊したりとまぁ…………」
「…………申し訳ないのですが、具体的に何を壊したか言ってもらえますか?」


枢機卿は、冷や汗を流しながら訪ねてくる。
いやー聞かない方が良いと思うよ?
魂、抜けかねないから。


「えー、まず、幻獣キリンの毛100%で造られたベッドに氷牙竜の絨毯、桧で造られた家具類、それに食器類、ガラスを100枚以上の破損、さらには子供の物をぶん盗るといった横暴…………っと、大丈夫ですか?」


枢機卿は顔が蒼くなり、気を失いかけていた。
それでもなんとか気をしっかり持って、最後まで聞こうとしていた。


「後は、ウチの兵達の暴言に暴力。まだありますが、やめておきましょう。枢機卿が危険ですし」
「そ、そ、それで総支出額は一体いくらなのでしょう?」
「ざっと見積もって…………え〜っと、0がいくつだ?」


俺は0を数える。
1,2,3,4,5,6,7桁か。


「おおよそ500万エキューです」
「500…………………万……………………「バタンッ!」」
『枢機卿!?』


うん?
それじゃ、支出額と合っていないな、なんでだ?
ああ、いけね。トゥルゥーガの換算でやっていたからか、トリステイン換算なら………………三倍だ。


「あ、すいません。こちらのミスで、トゥルゥーガ換算でやってました。トリステイン換算ならさっきの金額に三倍してください」


さらなる絶望が降ってきたのに対応できず、何人かは白目を剥いて倒れていた。


「そ、そんな金額払えるわけないでしょう!!」
「なら、そうだな。そこのいかにも自分達の方が偉いと勘違いしているヴァリエール家に払ってもらったらいかがです? 彼女はそこの家の者ですし、そちらも払う義務がありますしね」


すると、ヴァリエール公爵はドンッ!と机を叩いて、杖をこちらに向ける。


「何故、我々が払わなければならない!!」
「おやおや、先日、お宅の長女がしたことをお忘れか? 仮にも私は他国の王族ですよ? それなのにいきなり叩いたことを私は忘れてません。あと、他国の王族に杖を向けることが礼儀か、コラ? 喧嘩売ってんなら表に出ろ」


おっと、ヤバイヤバイ、素の口調が出ちまった。
気を付けねぇと………


「ぐっ………!」
「もしかして、罰が無い事を気が付きませんでしたか? それはないでしょう。アナタ方の国でもアンリエッタ姫に暴力や暴言を吐けば罪に問われるのだから………ただ、あの場は公務(・・)ではないので問わなかったです。だけど、今回は違います。きっちり、問わせてもらいます」
「言わせておけば、貴様………」


公爵夫人が杖に何か纏わせていた。
すると、一早く、リュオンが刀を抜く。
そして、杖を振る前に首先に切っ先を突き付ける。


「くっ………!」
「やめとけよ、公爵夫人。リュオンは前日からお宅の娘さんの案内やら何やらをやっている。言い換えれば、アンタの娘さんの暴言や暴動の一番の被害者と言ってもいい。その為か、凄まじく機嫌が悪い。はっきり言ってやろう、リュオンがブチ切れたら、アンタ一瞬で死ぬぞ?」
「………真紅狼さん、口調が素に戻ってますよ?」
「いや、いいさ、カトレア。いつまでも賠償金を払わない国相手に敬語を使うのも疲れたし、素でやらせてもらおう」


賠償金も払わなければ、自分達の娘も帰ってこないというのに………。
つまりは、必然的に払わなければならないのだ。


「さて、どうする? 賠償金を払わなくても、俺達は構わねぇよ? ただ、我が侭お嬢様返さないけど!」


トリステイン側の者達は、苦渋に満ちた表情をしていた。
しょうがない、考える時間でも与えてやるか。


「俺達が居ない方が結論を出しやすいだろうし、一時休憩でも挟もうや。一時間もあれば、それなりの結論は出るだろ? じゃ、休憩〜」


俺達は席を次々と外していく。
艦内に戻る際に忠告を入れておく。


「ああ、それと………」
「まだなにか…………?」
「俺達がいない間にこの艦を襲うなんて考えない方がいいぞ? この艦には俺達の国の中でも凄腕の手練れしか連れてきてないから。それに全員魔法使えるから、自分達が有利じゃないからな? その辺の事を頭に入れつつお考えなさいな」


俺は澄ました顔で言い放ち、この艦を出ていき学院の方に向かった。
どんなものか見てみたいんだよね。
前回は、少ししか見てないからさ。
すると………


「……真紅狼様」
「ん? なんだ、タマモ?」
「私もちょっと見て回ってきてもよろしいですか?」
「ああ、いってらっしゃい。一時間後には戻って来るんだぞ?」
「分かってますよ」


可愛く拗ねた感じにタマモは返事をした後、実体化して尻尾をフリフリしながら、学院の中に一人入っていった。


「タマモさんも可愛いですね」
「そりゃあんな姿されちゃぁな」
「私達も行きましょうか?」
「ああ、そうするか」


俺達は普通に腕を組むように学院の中に向かった。
〜真紅狼side out〜


〜オスマンside〜
彼等が出ていってから、甲板は騒ぎになった。


「どうするのだ! あの男の言う通り金を払わなければ娘達の罪を消すことや返還すら出来ないのだぞ!?」


ヴァリエール公爵は息を荒げて、強く言うが教師に姫殿下達は冷たい目で見る。


「なんだ、その目は?」
「………ヴァリエール公爵、今回の一件はアナタ方にも責任はあるのですぞ!?」
「貴様、私に向かって生意気な口を………!!」
「アナタの御息女がもう少し礼儀正しければ、このようなことは起きず、もっとマシな方向に向かっていたのですぞ!! それに長女の方にも責任がありましょう!! 他国の王族を叩くなんて、どのような教育をされていたのですか!?」


ワシは事実をヴァリエール公爵にぶつけた。
すると、ヴァリエール公爵は全て反論できずに奥歯を噛み締めていた。
そして、ワシは姫様にも発言した。


「姫様」
「なんでしょう、オールド・オスマン?」
「姫様ももう少し発言を考えて頂きたい」
「まぁ! 何故ですか?」
「いいですか? 彼らの言ったことは全て正しく、こちらは反論すら出来ない状態なのです。その状態からさらに彼らに追撃のチャンスを与える様な発言をしないでいただきたい」


二方の方を向き、ワシは告げた。


「ここは賠償金を支払うしかないでしょう。魔法学院、ヴァリエール家、王宮の三方が平等ずつ出していけば、金の抽出にも揉めなくても済む」


ヴァリエール公爵は凄く不満な表情をしていた。
元はと言えば、お宅らの娘達が引き起こした事態なんだから、アンタ等が全部支払うのをこっちが平等案を引き出してやってんだから、文句言わんで欲しいんじゃがなぁ!?(怒)


「……よかろう」
「……分かりました」


御二方の了承が取れた時、学院の方で銃声が鳴った。
次から次へとトラブルを引き起こすガキ共じゃ!!
〜オスマンside out〜


〜タマモside〜
ご主人様に許しを得て、建物の中を見て回ることにした私が見た光景は、人間と動物達が触れ合っていた。
すると、金髪で口にバラを咥えたナルシスト野郎が私に話しかけてきた。


「もし、そこの可愛らしいお嬢さん、僕と一緒にお茶を………「べしんっ!」………イタっ!」
「私に触れないでくださいまし、ナルシスト野郎」


私に触れそうだった手を弾き落とした。
私の体に触れていいのは、ご主人様と………カトレアと言った者達なの、坊やが触っていいモノじゃないのよ、お解り?


「……キミは人じゃないのか。と言う事は誰の使い魔かな? キミの主はよっぽど育ちが悪いらしいな。使い魔の躾すら出来ていないらしいな」
「今、ちょっと聞こえなかったわ。もう一度言ってみなさい」
「だから、キミの主はよっぽど育ちが悪いr……………」
「黙りなさい、坊や。貴方が穢していいほどの相手じゃないのよ?」


ひうっと腰を引けながらも私を睨んでいた。
事のなりゆきを見守っていた周りの連中は、未だに私が言った『ナルシスト野郎』で笑っていた。


「キミには、貴族としてのお礼をしなくてはならないようだな………!」


ナルシスト野郎は杖を抜き、私の方に向ける。
そして、杖を振ろうとした瞬間、横からその動きを止める者が居た。


「ウチの者になに手を出そうとしているのかね?」
「ライフェン?! どうして、貴方がここに?」
「私達も休憩を頂いてね。この学院を見て回ることにしたんだが、来てみたらお前が襲われている所を目撃したので介入させてもらった」
「貴方が出しゃばらなくても、そんな雑魚に手こずるわけないでしょう?」
「分かっている。だが、陛下に見られたら洒落にならん。下手をすればここ一帯が更地になりかねん」


あー、確かに大惨事になることは確定ね。
多分、コイツは………壁のシミ経由で病室に叩きこまれるかしら。


「おい! いつまで僕の腕を掴んでいるんだ!! 僕は貴族だぞ!?」
「そんなこと知らん。彼女の手を出さずにそのまま帰ることだ。死にたくないのであればな」
「貴様の言う事など聞くものか!! よくも僕を侮辱………」


ライフェンの制止を振りほどき、杖を再び振ろうとした瞬間………今度は大きな音で妨害された。


ダァーーーン!!


ナルシスト野郎の髪の毛が多少削られた。


「テメェは何ウチの使い魔に手ぇ出してんだ、コラ?」


そこには、“真紅の執行者”を引き抜いた真紅狼様がナルシスト野郎に向けて銃口を向けていたのだ。
だから、忠告に従ってればいいものを。
おバカさんねぇ。
〜タマモside out〜


〜真紅狼side〜
カトレアと共に学院を見て回っていると、厨房に見知った男が居た。


「ちょっと、カトレア、付き合ってもらってもいいか?」
「どうぞ、真紅狼さん」


戸を開けて、確かめてみるとやはりあの男だった。


「マルトー? マルトーじゃねぇか! おい、久しぶりだな!!」
「あん? お、お前は………真紅狼じゃねぇか!? どうしてここにいるんだよ!?」
「あー、その事で言う事があってな」
「なにをだ?」
「“トゥルゥーガ公国”って知ってるよな?」
「ああ。あの海の向こう側にある国で、お前の祖国だろ?」
「そうそう。俺、その国の王やってんだよ」


軽いノリで言ってみた。
さて、反応は……………


( ゜д ゜)ポク………

( ゜д ゜)ポク………

Σ゜ ゜(口;)チーン……………


「「「ええぇぇぇぇえええええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜?!!?!?」」」


ああ、やっぱりこんなオチか。


「え、あ、ちょっ………!?」
「いやさぁ、俺が“王様”だと知ったら、皆普通に接してくれないじゃん? だから、身分を隠したんだけど…………おい、大丈夫か?」


マルトーは意識が飛んでいた。


「あ、ああ。意識が数秒ほど飛んでいたが大丈夫だ」
「いや、それは人間として危ないぞ?」
「で、俺はこれからお前の事を“陛下”って呼べばいいのか?」
「ヤメテくれ。普通で構わねぇよ」
「ということらしい。おめぇ等も普通に接してやれ」


部下達は非常に困惑していた。
というか、マルトーも俺と会ってからだいぶ俺の感覚に感化されているな。
『他国の王様を馴れ馴れしく呼んでいいのだろうか?』や『不敬罪にならないだろうか?』という表情が分かったので………


「キミたちも至って普通に接してくれて構わない。というか、そうしてくれ。地位関係での繋がりを持つよりかは、友人を創るような感覚で付き合いたいからよ」


すると、彼等は受け入れてくれたのか、続々と名前で呼んでくれるようになった。


「ところで、真紅狼」
「なんだ?」
「隣に居る女性は?」
「俺の妻」
「「「は?」」」
「私、真紅狼さんの妻のカトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・蒼騎と申します。私も真紅狼さんのように『カトレア』って呼んでください」


優しく喋る姿に、部下達は顔を赤くしていた。


「結婚してたのか?!」
「二年前に。可愛いだろ? 自慢の妻だ」


すると、カトレアは顔を赤くする。
こういうところが可愛いんだよなぁ。


「結婚してたのかよ………」
「まぁな。で、お前さんの方はどうなのよ? ここで働いてるみたいだけど………報酬は………良くなさそうだな」
「ふん。所詮、貴族と平民の差は大きんだよ」
「なぁ、マルトー」
「なんだ?」
「ウチの国に来ねぇ?」
「………なんだって?」


お、食い付いたな。


「ウチの国に来ないか?って言ったんだよ。もちろん、お前の部下達も一緒にだ。中には家族もいるだろう。だから、その家族も一緒に移住しないか?」
「そんなこと出来やしねぇ」
「いいや、ウチなら出来る」
「何故、言い切れる?」
「“運び屋”の噂、聞いたことがあるだろ?」
「ああ、一度は耳にした事はあるが………それとなんの関係があるんだ?」
「その運び屋を営業してるヤツ、俺の国の奴が営業してるんだよ。というか、俺の部下だしね」
「………本当か、それ!?」
「嘘言ってどうするよ? まぁ、今じゃ決められないだろうし、もし決心が付いたら、ココに来い」


俺はある場所を記した紙を渡した。
そこは、俺が荷降ろしする酒場の場所だった。


「毎週、虚無の曜日にそこに俺は夜に居るから、決心が付いたら来てくれ。移住したい奴だけな。ああ、でも、あまり遅く来られても困るからなるべく早めにな。そんじゃ、またいつか逢おうぜ」
「………あ、ああ」


そうして、俺達は厨房を後にした。


「引き抜きですか?」
「まぁ、マルトーの腕は一流だし、こんなところで腐らすのももったいないしな………」


すると、広場の方がなんか騒がしかった。
気になって俺達が向かうと、タマモとライフェン、そして貴族のガキが対立していた。
貴族のガキがライフェンの手を振りほどいて、タマモに杖を振ろうとしたので、即座に“真紅の執行者”を抜き、狙いを定めようとした時………


「当てちゃダメですよ?」
「髪の毛を散らすだけだ」
「当てたら、怒っちゃいますかね?」


小さく人差し指を唇にあててきた。
………まったく、こんなことされたら当てることなんか出来ないだろうが////
結果、髪を多少散らしただけの威嚇射撃となった。


「約束守ってくれたので後で………………膝枕してあげます」
「そりゃ嬉しいね。カトレアの膝枕は良く寝れる」
「夫の心体を気遣うのも、妻の役目ですから」


………敵わないデス。
それは、後にして………さて。


「テメェは何ウチの使い魔に手ぇ出してんだ、ゴラァ!!」


俺は広場に居る全員に聞こえる様に怒鳴った。
〜真紅狼side out〜


“運送”してやろう。HAHAHA!!

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