影武者作戦はあくまでも裏の事情の為にやったこと、なので成功失敗は戦にはあまり関係ない。
なぜこんなことを言うか?それはガウルとジェノワーズがかなり近くまで来ているからだ。
「うおっ、凄いな」
空ではベールが率いる弓兵隊とビスコッティの弓兵隊の弓が飛び交い、地上は黒い鎧に鉄球付きの斧を持ったゴドウィン・ドリュールや自分の身長位の斧を振り回すジョーヌが兵士達をなぎ倒し、ノワールが密かに兵士を倒していく。実況が言うように数の差をもろともしない。
「俺も参加するか。輝力武装!」
まずは輝力を集中、すると足元に紋章が現れる。と同時に俺の周りに雷が発生。
これは俺の輝力武装ライジングモード、輝力を雷に変換して体に纏わせることにより、スピード、パワー共にパワーアップする技である。
「はっ!」
ライジングモードになった俺は地面を蹴り、一気に駆け出した。このモードになって本気になると人智を超えることが出来る。まぁ、とある事情があるから俺は力を抑えて戦場を走る。
「な、駿!?」
前方にジョーヌを発見、あっちも俺に気付いたらしく、斧を横向きに構えた。そしてどんぴしゃで振り切ってきた。だが遅い!
俺は斧の側面に手をつき、腕の力でそのまま空に跳ぶ。ジョーヌの後ろにまわり、背中をタッチした。
「タッチ〜」
すると、ジョーヌの防具は破壊された。あれ?タッチしただけで防具破壊出来るんだ。
「おぉ、駿、速いな〜」
「まぁ、その代わりに明日は筋肉痛だが」
そう、この技は体を無理やり動かしている様な物なのでその分、リバウンドが激しい。使いすぎると細胞焼かれたり、筋を切られたりしかねない。
「それじゃ、ジョーヌ。俺は先に進むよ」
「うん、それじゃな!」
俺はジョーヌにお別れを言って走り出す。ベールはエミリオさんの槍で防具破壊されたし、ノワールと所行くか。
そう思って走り出した頃、空には鈍い色の雲がかかっていた。
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どうも、maguro328です。
後で読むと読みにくいかなと思ったので一行ずつ空けてみました。別に行数かせいでるわけじゃないですよ?
なにかあったら是非とも言ってください。