小説『dog days not勇者』
作者:maguro328()

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シンクが帰ってから二日が経って、俺はようやくモヤモヤの原因が分かった。
そもそもそれが分かったのはリコッタが俺の部屋に設置してくれた周波増幅器と言われるフロニャルドから地球へと電話を繋げることが出来る品物でシンクに電話した時だった。
『で、駿は行方不明状態なんだけど』

「成る程、お前だけ帰ってきて俺が帰ってこないのはおかしいからな」

こういうことだ。俺がモヤモヤしていた原因はシンクやその身の周りに迷惑がかかることだった。

「シンク、それじゃ俺は途中から1人行動したことにしておいてくれ」

「うん」

というか、俺やシンクが外国に行ってないことばれたらどうなるんだろ?
なんか色々面倒臭いことのなる気がする。
まぁ、そこらへんはあっちでどうにかしてもらおう。

俺は電話を切った。

そういえば一つ俺について補足をしたい。
俺はレベッカ・アンダーソンと高槻七海とは一応顔なじみだ。シンクとさして変わらない。
レベッカには少し嫌われているが七海とはシンク同様、それなにに仲がいい、たぶん。
何故今こんな話をしたのかは、まぁ、後々分かるだろう。

補足も終了したところで俺は自室を出て、訓練所へと足を運んだ。

昨日からガウルやジェノワーズやゴドウィン将軍と訓練をしている。
ガウル曰く、次にシンクが来る時には互角にあっているべきだ、らしい。
訓練所に辿り着くとそこにはガウルとゴドウィンがいなく、ベール、ジョーヌ、ノワールがいた。
「あれ、三人だけか?」

「うん、ガウ様と将軍様は用事があるって」

用事?なんだろうか?まぁ、俺には関係ないか。

俺は気を取り直して三人の近くまで行き、座禅を組んだ。

「どうしたんですか?」

「ん?少し輝力について研究しようと思ってな」

今からやるのは座禅を組んで輝力に意識を集中、どれくらいの量でどんなことが出来るかとか、属性の変化とか、輝力武装についてとか、色々実際に調べたりしている。
それを三人に説明すると感心された。

「へぇ、そんで駿はできたんか?」

「う・・・・・・まぁ、輝力武装についてはこんなもんかな」

俺はそう言って片手を前に出してから、輝力解放!すると俺の手には全体的に金色と紫色で構成されて、鍔の部分には紫の丸い宝石が組み込まれている刀身が紫色のオーラで出来ている剣が出現した。
まぁ、ぶっちゃけるとタイタンソードです。分かる人に分かればいいです。

「へぇ、駿そんなこと出来るんだ」

ノワールは興味深々とタイタンソードを眺めながら言った。

「まぁ、イメージしやすい物があったからな」

これなら頑張ったらペガサスやドラゴンもいけるかも、とも思っている。

「それじゃこれの性能テストがてらに少しやろうか」

「了解や!」

今回の相手をジョーヌだった。
昨日は確かゴドウィン将軍だったんだよな〜、鉄球怖かった。まぁ、目の前ででかい斧かまえてるジョーヌも引きをとらないが。
俺は戦いに意識を集中させて剣を両手に持ち、かまえる。
お互いに間合いを確かめてタイミングを伺う。さすがジョーヌだな、隙がない。

「駿、昨日みたいに凄いスピードで動かない」

「そうですね」

外野のベールとノワールがそんなことを話している。
いや、しょうがないんだ。このタイタンソード、原作ではかなり動きが遅くなるんだから。それを再現したいんだよ。

「そんじゃ、いくで!」

ジョーヌが大きい斧を持ってこっちに跳んで来た。そして斧を思いっきり俺に振りかぶる。
俺は上から振ってくる斧にタイタンソードを軽く当てて、そのまま刃の部分(オーラだが)に手を添えて、いなす様に横に避けた。
そして斧の側面に手を触れて、武器破壊をした。

「勝者、駿」

武器を割った時点でノワールが勝敗を下した。それを聞いて俺もタイタンソードを消した。

「くそ〜、負けたか」
「あははは・・・・・・・・・・・・はぁ、正直成功するかは五分五分だったんだよな」

だってタイタンソード使ったの初めてだったんだもの。

結局、この後俺は昼までベールとノワールと訓練を続けた。
ノワールとは輝力使い切るくらいまで戦わされた。あいつって結構負けず嫌いなんだな。

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