小説『dog days not勇者』
作者:maguro328()

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風月庵から帰宅後、俺は自室に戻りあることを考えていた。

それは今日あったシンクからの電話、俺の行方不明の件だ。さて、どうしたもんか?俺の親戚は俺を利用してるからな、うるさそうだ。

「とりあえず、シンクに電話するか」

俺は電話を手にとり電話帳からシンクの名前を選択して、コールをかけた。

数秒、コール音が聞こえた後、繋がった。

『どうしたの、駿?』

「朝話したことの続きなんだが・・・・・・」

『なに?』

俺は喋りながらもある方法を思いついた。まとめる為に手近にあった紙にいくつか要点を書いていく。

「シンク、レベッカや七海に俺のこと話したか?」

『行方不明だとは言ったけど?』

よし、これでいけるな。俺は全て書き終えてペンを机の上に転がした。

「なら、これ以上は情報を回さないほしい。たぶん迷惑かけると思う、すまんな」

『ううん、いいよ。でもどうして?』

「そっちで俺を死んだことにする為だ」

簡潔に言い過ぎたらしく、電話越しにもシンクのクエスチョンマークが感じれた。

「まぁ、時間が経てばわかると思うよ。後、この電話もリコッタにあげて破棄するから」

そう話すとシンクのクエスチョンマークがエクスクラメーションマークに変わった、気がした。

「たぶん、死んだら契約も無くなるかもしれないし、数日経てば通信機的なやつ作れると思うから大丈夫だよ」

『うん、わかった』

相変わらずシンクは物わかりが良くて話しやすい。

俺はシンクとの電話を切り、次にある人物を選択してコールをかけた。

プルルルル・・・・・・プルルルル・・・・・・

コール音が部屋に鳴り響く。正直結構怖い。手が震えてるのが分かるし、嫌な汗が背中を流れている。

ガチャ

コール音が消えて、電話が繋がった。

『駿か?よかった。どこにいるんだ?』

声を聞くだけで嫌になる。電話を切りたくなる。だがやめるわけにはいかない。一言、一言だけ言わなければいけない。

「あぁ、おじさん。・・・・・・それじゃ、さようなら」

そう言って俺は電話を切り、電源を落とした。

これでOKだな。後はあっちでどうなるかだ。

「ふぅ・・・・・・汗かいたな。風呂入るか」

電話をベッドに放り投げて部屋を後にした。

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