小説『dog days not勇者』
作者:maguro328()

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まず、半年前レオ様はさっき歌っていた歌姫ことミルヒオーレの様子を気にし出したらしい。そして最近、ミルヒオーレの国、ビスコッティを完全に掌握しようとしている。戦を興業とするガレットが戦をするのは当たり前らしいのだがここ最近は度を越しているらしい。
さてここまで聞いてみて出てくる仮定は幾つかある。だがどれも信憑性がいまいち、あまり話したくない品物ばかりだ。だがこの雰囲気で話さないのもあれなので・・・・・・
「えっとな、まずレオ様は何かに悩んでいる。それでいいな」
「あぁ、そうだな」
ガウルが答えてくれた。
「それはミルヒオーレまたはその周辺のことについてである」
「そう、だと思う」
これにはノワールが答えてくれる。
俺は1つずつ言葉に出していきまとめていく。
「そして、悩みきった結果、レオ様はビスコッティに攻撃をし始めた」
「そうでござるな」
ここまで話をしてみたものの、俺はこの世界の常識って物を知らない。もちろん、ファンタジー小説は読んでいるので頭の中でイメージはある。その中でどこまでいけるか。
「まずミルヒオーレさんに注意をし始めた理由、これはミルヒオーレさんの危険察知したからだ」
「そうなるやろな」
ジョーヌは関西弁なのか。と無駄な思考を巡らせた。
「悩みはたぶんそれだろう。そして次に何故ビスコッティを攻撃するか」
ここは少し曖昧だが話そう。
「危険察知した原因がビスコッティにあるからと推測出来なくも無い。そこで何かそれっぽい物はないか?」
「そうですねぇ、何かあるかな?ガウル殿下」
ベールがそう言った。いや、分からないなら喋らなくてもいいのに。それに訊かれたガウルも考えていたが分からないらしい。
「ビスコッティに姫様を裏切る騎士は絶対にいないであります」
「それにいくら危険察知しても姫様は死なないでござるよ」
「え?」
「そうだ、俺達は攻撃を受けてもけものだまになるだけだぞ」
あぁ、そう言えばユキカゼさんに助けられた時や戦中は敵が丸いのに変わったな。
「なら、どんな時に人が死ぬんだ?」
「大地にあるフロニャ力が少ない場所で魔物に襲われた時、でござるかな」
フロニャ力、ダルキアンさんがいうにはここフロニャルドにある力らしく戦をする場所や町にはそれが多くて魔物は滅多に来ない、さらにそこではけものだまになって怪我もしないらしい。つまりビスコッティには原因がないということになる。
「ならミルヒオーレさんは魔物に殺される。そしてその原因がビスコッティ内にある」
簡単に簡潔に俺はそう結論づけた。
「ちょっと待てよ!なんでそうなる!?」
「落ち着けガウル。すまん、結論づけすぎた。でもレオ様は何かしらで未来を知った。それはミルヒオーレさんが死ぬ未来で、止める為にまず注意をした。だが未来は動かなかった」
そこで一旦息づきする。
「そして必然か偶然か、ヒントを見つけた。それがビスコッティにある物だった。いやビスコッティにしか無い物だろう。そしてそれを手に入れる為にビスコッティを掌握しようとした」
そう言うと全員が黙った。
「まぁ、どうやって未来も知ったか分からないし、ビスコッティにしか無い物も分からない。もっと言うなら何故それが魔物に襲われる原因になるのか分からない。我ながら穴だらけの仮定だよ」
「未来を読むなら星詠みという方法がある」
「それにビスコッティにしか無い物なら、宝剣があるであります」
ノワールとリコッタが補足をしてくれた。宝剣という単語が気になったが今は空気をよんで黙った。
「でもまだ原因がな・・・・・・」
「そうでござるな。それが一番の所でござるな」
こうして俺の推理大会が終わった。結論はレオ様が何か行動を起こすまではこの話には触れないこととなった。ブーイングもあったが屁理屈で何とか納得させた。

-5-
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