小説『dog days not勇者』
作者:maguro328()

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駿side

自己紹介も終わって、やっと俺も戦に参加出来た。実のところ、ビスッコティとの戦はまだ一桁代しか行っていない。ユッキーともエクレともダルキアンさんともまだしっかりと戦えてない。シンクも帰ってきているし、今日は楽しもうと思ったのだが・・・・・・・・・・・・。

「ユキカゼ式忍術!閃華双連舞!」

ユッキーが黄色い輝力を大きな手裏剣のようにして投げる。それをレオ様は盾とグランヴェールで防ぐ。それを俺は見ている。

その近くでは七海とシンクが戦っている。それにしても七海の適応力たるや、まぁ凄まじいことこの上ない。それを俺は見ている。

そう、俺は見ているだけ。シンクと七海、レオ様とユッキー、エクレで戦っており完全に孤独だった。いじめか?国2つでの大掛かりないじめか?

「はぁ、こんなことなら別行動n「獅子王烈火爆炎斬!!」・・・・・・・・・・・・もう嫌」

前半戦は諦めよう。そう思って映像に目を向けるとシンクと七海の戦いがさらに白熱していた。てか、シンクもだけど七海もなんでピョンピョン跳べるんだ?というか、あいつら周り巻き込み過ぎだろ!?あぁ、紋章砲まで撃った。これまた周りを巻き込んだ。あれだけで3桁いくぞ、けもの玉の数。

その後、リコとベルの妨害により2人の攻防は中断、2人とも防具破壊された。シンクはマントとかだけで済んだのだが七海はスポーツブラというのだろうか、まぁ、それだけになってしまった。まぁ、当の本人七海は一切気にしていなかったが・・・・・・。



昼休み、戦に何故そんなものがあるのかという質問は既に愚問だろう。まぁ、その昼休みに俺と七海はレオ様に連れられてビスコッティに来ていた。領主2人の計らいにより勇者勢揃い(魔神1名)のお話会が開かれていた。

「もぉ、本当にびっくりしたんだから」

お話会の筈だったのだが、現在はレベッカによるお説教会になっていた。主にシンクが何も言わずに連れてきたことだ。

「せめて、もうちょっと事前に説明しといてくれれば・・・・・・・・・・・・」

「あはは、だからごめんって」

「まぁまぁ、ベッキー」

まぁ、シンクの自業自得だ。怒られるのもしょうがないだろう。

俺は怒られるシンクを見ながらビスコッティの美味しい紅茶を飲んだ。まぁ、レベッカとはあまり接点がないしここはゆっくり傍観者に徹しよう。

「それに天理さん!」

「・・・・・・・・・・・・え?」

傍観者になろうとした矢先、いきなり矛先がこっちに向いた。

「天理さんもいきなり死んだってニュースがきてびっくりしたんですから!」

「あ!それ私も〜!」

まさかの七海も参戦。

「いやいや、お前と俺の接点からして聞き流すニュースだろ、そんなの」

「そんな訳ないでしょ!駿も私たち幼馴染なんだから」

「そうだよ」

「そういうもんか?まぁ、ごめんなさい」

七海とレベッカの真剣な表情に気圧されて謝っってしまった。幼馴染ねぇ、でも正直3人と違って俺は長期休暇だけしか会ってなかった上に中学時代はそれもなかったしな。

「ははは、駿は女子に弱いようだな」

「レオ様、そんな訳ないじゃないですか」

「確かに駿さんって嫌々言っても言うとおりにしてくれますよね」

ミルヒさんからのまさかの援護攻撃。

「えっと、それは当たり前でしょ?」

一応こっちに来てから、正確には魔神騒動が終わってからは約束はなるべく聞き入れてきた。

「そういえば駿、お主はここ最近随分と予定が詰まっておったな」

あれ?そうだっけ?

俺は携帯(色々弄ったのでそう呼べるのか不明)を取り出して予定を確かめる。シンクたちが帰ってくるから今日はこの戦だけだな。その後もそこまで予定が詰まっている訳ではない。

そんなことを考えていたら横からひょいと携帯が奪われた。

「どれどれ?」

「あ、七海!」

「うわ、ぎっしりじゃん。ほら」

「本当だ〜」

七海が開いていたのは少し前の予定だった。内容はガウルとの朝練から始まってドルチェとの会合、ノワとの魔物退治の訓練、その後のダルキアンさんとの実習、ビスコッティへ向かってエクレとの訓練、リコとの研究、パスティヤージュに行って研究員たちと一緒に徹夜で研究。あぁ、確かこの時は1時間睡眠ですぐにガウルとの朝練に戻ったんだったな。

「これが?」

「お主下手したらワシより多忙かも知れんぞ?」

「そうですよ。駿さん、寝れてないんじゃないんですか?」

「小学校の頃から30分睡眠は当たり前だったからな・・・・・・・・・・・・おかしいですか?」

「「「おかしいよ!」」」

幼馴染3人につっこまれた。なんとまぁ、息のあったことか。

「お主もしかして願われれば断れるのか?」

「そんな訳・・・・・・・・・・・・あれ?そういえば断ったためしが・・・・・・」

「えぇ!天理さんって私たちのお誘い全部断ってましたよね?」

そりゃ、その時は人と関わるのを絶っていたからな。

「なるほど、その反動で断らないと」

「なんですか、反動って。俺が人の願いを叶えたくてしょうがないみたいじゃないですか」

「そうじゃないの?」

うぅ、言い返せない。というかいい加減俺の話題を終わってほしい。最近いじられる方になってきた気がする。

そんな願いが通じたのか何かが羽ばたく音がした。上を見ると空から鳥がこっちに飛んできている。。あれはブランシールか?ということは・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「お〜〜〜い!レオ姉〜ミルヒ姉〜!」

聞こえてきた声はふわふわなリスの尻尾をお持ちのパスティヤージュ第一公女のクーベル・エンシェンバッハ・パスティヤージュ、その人だった。後お付のキャラウェイさんもいる。

「クーベル!キャラウェイ!」

「お二人ともどうしたんですか〜?」

突然のことで驚くレオ様、突然のことなのに平然と対応するミルヒさん。これが姫と閣下の違いだというのか。ていうかクー様降りてこないのか?さっきから旋回しっぱなしだけど・・・・・・・・・・・・。

「この戦〜!うちも〜!パスティヤージュも〜!参加したいのじゃ〜!」

降りて話そうよクー様。叫ぶの疲れるだろ。

「でもって、うちはその子を貰いにきたのじゃ〜!」

『えっ?』

その子、とは?というのは一瞬の疑問だった。だってこの場で指名される、というか残っているのはただ1人だから。全員それを分かったのか示し合せた様にレベッカを見た。

「そうじゃ!お主じゃレベッカ!」

「え?えぇぇぇぇええええええ!!?」

どうやら今年の夏は楽しいことになりそうだ。軽く現実逃避してそう思った。

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maguro328です。さてマルチ投稿しないのか、ご意見をいただきました。そのときにも言ったのですが2期前のもののデータが無くなってしまいました。一応ここに文章はあるのでその気になれば出来るのですがやはり今のところは考えてません、すいません。でももし気が変わって投稿することになったら「あ、投稿してる」と暖かい目で見守ってください。ちなみにマルチ投稿するならハーメルンです。
ご意見ご感想お待ちしております。

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