小説『真剣で僕に命じなさい!〜S〜』
作者:時雨葵()

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〜第二十三話 一人と二人の戦い〜


「俺はここで見学させてもらおう」

「某が相手をいたす」

「時間かけてられないのに・・・」


「このマッスルコンビに死角はない!」

「俺様たちがおチビ達に負けねー」

「言わせておけば…チビチビと…」

「大友が塵としてくれる」


凪対三郎&右近

焔&一子対宗男&岳人

戦いは始まった


凪VS右近
三郎は見物をしていた

「は!!」

右近は無数の突きを凪に雨の様に放っていた
それを凪は紙一重で避けていた

(ほう…島の攻撃を必要最低限の動きで回避しているな・・・だが…)

突きは急に速度を上げた

「!!」

凪は急速な変化に驚いたが何とか避け続けた
右近は槍を回転させたのだ
銃の弾丸のように

「これでも避けるだと!!」

「こっちからも!!」

凪は右近から距離を取り構えた

「御守流・風神の型 壱式“旋風(つむじ)”!」

凪は正拳突きを放った
すると風が凄い勢いで回転し右近に向かっていった
右近も槍でガードするが
風には効果は無い
槍を破壊して右近に当たり右近は気を失った

「正拳突きを放つときに高速で拳、腕を回転させ腕の周りに
竜巻を発生させそれを放つとは・・・倒し甲斐がある」

三郎は刀を抜き凪の前に出てきた

「時間が無いからさっさと終わらすよ・・・・」

「そう焦るな…時間は掛からないさ…俺の勝ちだがな!

光 龍 覚 醒 ! !
 
寿命を縮めてしまうこの奥義だが使うに値する相手だ!!
さぁ!始めよう!!」

三郎は髪が金髪になりもの凄い気を纏った
簡単に言うと某七つの石を集めて龍を召喚し願い事を叶えてもらう
スーパーサ○ヤ人のようになっている・・・

「・・・・・」

凪はその様子を見て黙っていた

「どうした?驚いて声も出なくなったか?」

凪はさっきとは違う構えをとった

「御守流・雷神の型…」

すると凪の体は電気を纏った

「この型は身体に電気を纏わせるが自分の身体に負荷が掛かるのが難点
使えたとしても自分で感電し死ぬ事もある・・・
風神のほうは風を纏っていた…それを放ったのが旋風…」

「それでは雷を放つ事ができると言う事か」

「それもあるが…」

!!

凪は瞬時に三郎との間合いを詰めた

「雷の様に動きが速くなる…そして」

凪は三郎に攻撃を仕掛けたが防がれてしまった
が、三郎は吹っ飛ばされ後ろに後退した

「攻撃の威力も上がる・・・」

「一発でこの威力か…だが俺は!!」

「もう…終わり…」

「!!」

凪の鋭い蹴り上げが決まっていた
それは刀で斬ったような蹴り

三郎はガクリと膝から崩れ倒れた

「弐式“雷切(らいきり)”」

凪はその場を離れ二人の下に向かった…


一方
一子&焔VS岳人&宗男は

「ちょこまかと逃げやがって」

一子と焔は身体を活かし逃げ回っていた
だが、限界はある
逃げるだけでは倒せない
凪がいつ戻ってくるかわからない
一子は体力があっても
一子ほど焔は無い

(このままだと大友さんがやられちゃうわ・・・)

(大友が足を引っ張ってしまう…どうしたものか…)

逃げ回る二人に痺れを切らし宗男と岳人は

「島津!あれをやれるぞ!!」

「わかったぜ!!」
宗男は体に油をかけて
焔に向け突貫してきたが
焔は横に避けた…しかし

「突っ込んできても避ければ…!?」

「虎牙波拳!」

宗男の後ろに隠れていた岳人が攻撃をしてきたのだ
焔も間一髪大筒で防いだものの吹っ飛ばされてしまった

「大友さん大丈夫!?」

「人の心配より」

「自分の心配しろワン子!!」

宗男と岳人は一子に向け突貫した
一子はジャンプし避けたが

「ダンクシュート!!」

岳人の拳が上から振り下ろされた
一子もガードしたが
力では岳人は強い地面に叩きつけられてしまった

「ガハッ!」

「川神の!!」

「フハハハ俺達のこの攻撃は強いだろ
俺に攻撃しようにも油で効かぬしな!」

一子は必死に攻略法を考えていた

(どの方向に逃げても攻撃が飛んでくる…
後ろに回り込めれば良いんだけど
上だとガクトより高く飛ばないといけないし
でも、ジャンプしてもばれてたら…あ!!)

「凪!!今よ!!」

一子は岳人達より後ろの方を見て叫んだ
他の者は一瞬その方向を向いた
その隙に一子は焔の所に素早く移動した

「脅かすんじゃねーよ!ワン子いねーじゃねぇか!」

実際凪は居ない
隙を作る一子の嘘である

「さて…これで終わらそう!」

宗男は一子達に向かって突撃して来た
一子も宗男に向かって突撃した
だが、一子は寸前でジャンプした
それと同時に一子のいた位置に焔が国崩しを放った

「何!?」

爆風と砂煙で前が見えなくなったが宗男は
そのまま突撃した

「上にワン子が逃げたんだダンクすれば!!」

岳人もジャンプし一子を叩こうと思ったが一子が出てこない
ジャンプしたのは確実なのに…

「上には上があるのよ!!」

一子は岳人よりも高く飛んでいた
身体の軽い一子は爆風を利用し高く飛んだのだ

「なんだと!!」

一子は岳人に一撃を入れ気絶させた

「大丈夫か?川神の!」

近くで爆発が起きているので一子にもダメージは多少ある
だが、これくらい一子は平気である

焔も砂煙で視界が悪くなっている宗男を避けていた

「くそ!島津がやられたか…だが、終わりではない!いくぞ!!」

宗男が叫び、突撃しようとしたが
倒れた…

倒れた宗男の後ろには息を切らした凪が立っていた

「すまない…大丈夫か…」

「「凪!!」」


凪は二人に飛び付かれていた



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