小説『ちっぽけなバンドの物語』
作者:Dissonance★()

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今日はライブに向けての最後の練習。
問題なくばっちり決まった。
「ライブじゃスタジオの実力の6割出るか出ないかくらいだからな」
そんなにライブは違うのか。

リハで流す曲などを一通り決め、最後のミーティングが終わった。
いよいよ明日だ。

メールが2件届いていた。
来てくれる奴らからだ。
力になる、本当にありがたい。

対バンの人たちは結構名が知れている。
人も恐らく100人近くは入るだろうとのことだった。
100人の前で轟音を鳴らす。
快感のような恐怖のような。

ライブでやる曲は7曲で全てコピー。
オリジナルは雄大が製作中。

コピーだけでお客さんには申し訳ないが、全力を尽くそう。
中学の頃からの夢だったライブがとうとうできる。

家に帰ってもまったく眠れなかった。
何度もライブでやる曲を聴いた。
気づいたら夜中の2時を回っていた。
目を閉じ、布団に丸まり強引に眠りについた。

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