小説『ちっぽけなバンドの物語』
作者:Dissonance★()

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そんなことを考えながらスタジオに入る。
2人はすでに入っていて、アンプをいじっていた。
「こんにちはー」
「おう龍児、課題の曲もうできた?」
「終わりましたよ」
新しい2曲をコピーしておいてと言われていた。
「そっか!雄大がオリジナル持って来たぞ!」
「ホントっすか!?」
海斗と龍児がかなり盛り上がっている。
「めちゃくちゃやばいらしいぞ」
「おい、海斗、ハードルあげんなよ」
雄大がペグをまわしながら言った。
「じゃ早速聞かせてもらおうか」
「いや、まずは目前のライブに集中しようぜ。今からやっても間に合わないだろ」
「まじすかあ」
確かに雄大の言っていることは正論だった。
「そうそう、詳しい日程きたよ。4時からリハで5時半OPEN6時STARTだって。」
「つか、バンド名。決めないとまずいよな」
雄大がぽつんと言った。
「そういえばそうっすね」
「練習終わったら決めようぜ」
海斗はそう言ってベースを弾き始めた。
雄大もギターを弾きだす。
龍児はセッティングを始めた。

その日の練習は新しい2曲もしっかり合い、内容の濃い練習で終わった。
「さて、バンド名だな」
「いざ決めようってなると悩むな」
龍児も真剣に模索するが、なかなかいい名前が思いつかない。

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