小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

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12 間も無く

2:30 にの1

社内放送「間も無く〜にの1〜にの1ですお忘れ物に注意してお降り下さい」

俺(アンパン(こしあん))はこの時点で初めて乗り間違いに気がついた
というか電車遅くないか?一つの駅の間移動するまで1時間以上かかっているぞ?
ん?上に飾ってる広告に何か書いてある・・・駅の到着時刻は一定ではありません?
つまりこの電車のスピードも一定では無いという事か?
何だよそれ、まぁ良い取りあえずホテルの近くの駅まで乗り続け・・・
俺は電車から降りた、本来なら、にの7,8の駅に行く予定だったが
俺を射抜くこの眼光を前に戦わずにはいられなかった
俺と瓜二つの外見しかし中身は別格だった

「こしあんか?」

奴が俺に問う

こしあん「ああ、そうだ、貴様は何だ?」
「我は白餡なり、この戦いに勝利し生意気なガレット・デ・ロアに神罰を下す者なり」
こしあん「神罰か・・・神の名を語るとは身の程を知れ!!」

俺は餡拳を放った、しかし避けられる

白餡「受けよ『餡パン十字(アンパン・クロイツ)』」

とっさに避ける、避けた所に十字の傷が付いた

こしあん「何をした?」
白餡「レイピアで斬っただけだ」
こしあん「レイピアって・・・」

よく見るとさっきまで何も持っていなかった白餡の手にレイピアが握られていた
何という抜刀の速さ、抜刀だけでなく剣技の威力もスピードも並では無い
これは菓子としての格の差か!?いや何故白餡が格上に扱われる?何かトリックが・・・

白餡「狼狽している様だな」
こしあん「・・・」
白餡「菓子として基本的な事を貴様は忘れている」
こしあん「何だと!?」
白餡「分からんのか、生まれが違うのだよ」
こしあん「生まれ?生まれだと?」
白餡「貴様の生まれが何処だか知らんが我は遥か北の大地から舞い降りたのだ」

何を言っているんだ?こいつは?北?北だと・・・・・まさか!!

こしあん「原材料の差か!!」
白餡「その通り、我が餡は最高級大手亡豆(オオテボマメ)無論北海道産だ」
こしあん「北海道か・・・こいつは不味いな」
白餡「我は美味なるぞ?」
こしあん「・・・こんなとこで脱落か・・・」

俺はバックを置いた

白餡「諦めが良いな、気に入ったぞ、我が下僕となるなら生かしておいてやるぞ」
こしあん「無理だな」
白餡「無理?」
こしあん「お前はここで脱落だ」
白餡「貴様の拳は見切っておる、我には勝てぬぞ」
こしあん「一口餡拳5個入り!!!」

避けられる

白餡「連打か、なら此方も連撃で行こう『アンパン十字軍(アンパン・クルセイダー)』」

さっきの十字の斬撃が無数に飛んで来た、身体を切り刻まれる感覚意識が朦朧として来た

白餡「愚かな」

目が霞む、白餡が見える、俺は・・・

こしあん「餡黒・・・」
白餡「ん?」

渾身の力を込め・・・

こしあん「拳波!!」

餡黒拳波を放った!!この技は餡拳の衝撃波を遠方に当てる技だ
いわゆるかめはめ波の様な物と考えて貰って良い

白餡「良く狙って撃て、全然見当外れの場所に撃っているぞ?」

最初からお前なんざ狙ってねえ、俺の的は・・・

ドガッ

白餡「バックを狙っていたのはお見通しだ」

・・・バックの取っ手をレイピアの先に引っかけて笑う白餡

こしあん「何・・・故・・・」
白餡「簡単だ、貴様がこっちを見ていたからだ」
こしあん「糞・・・」

俺は意識を手放した・・・

我はこしあんの頭を剣で貫いた、一応死の確認の為だ
こしあんは死んでいるな、さて問題はこのバックの中身だ
十中八九中身は爆発物だろう、このバックを最後に狙い
我と相討ちするような台詞から特攻をかける気だったのだろう
まぁ良い、バックの中身を頂くとするか・・・いや待てよ
これはもしかしたら開けたら爆破する可能性がある
自分でわざと死に油断した我に開けさせ我を殺す可能性もある
困ったな、これでは迂闊に開けられないではないか
誰かに開けてもらうか?いやそんな面倒な事をせずとも我は無敵だ
線路に放置して行くとしよう、中身が爆発物なら大惨事は確実
さてとでは私はとりあえず西の方にでも行くか

同時刻 にの7

社内放送「間も無く〜にの7,8〜にの7,8ですお忘れ物に注意してお降り下さい」

んー?もうついたのかーって今何時だ?ゲッー!!もう2時過ぎてんの!?
これじゃあ歩いた方が速いじゃん!!これからは歩きで行こう!!

プルルルルルルル!!

あ!!電車発車する!!降りなきゃ!!
私は急いで降りた、あー良かったぁもう何時間位いたらどうしようかと・・・

「そこの貴女」

・・・誰だ?このドレス女

レアチーズケーキ「誰?」
「人の名前を尋ねる時は自分の名前を言うべきでは?」
レアチーズケーキ「私はレアチーズケーキ、貴女は?」
「私はショートケーキ、その命貰い受けましょう」
レアチーズケーキ「断る」

私はナイフを投げた、1本、2本、3本
奴は手に持っていた妙な短剣で弾き落とす
ショートケーキか・・・やはり強いな菓子としての格の差か・・・
だが!!私は奴の上の照明に向けてナイフを投げた!!照明は奴の頭に落ちてきた
奴はそれすら叩き落としたが問題無い!!逃げる時間は稼げた!!
このままホテルとやらへ向かい体勢を立て直そう!!

アンパン(こしあん) 脱落

残り72名

レアチーズケーキ
状態:健康
道具:支給品一式
武器:投げナイフ26本
思考
1.戦いに勝って人間のアイドルになる
2.自分を強化する
3.アンパンとはなるべく会いたくない
4.何かジャムパンの意識を感じる
5.ホテルとやらへ向かい体勢を立て直す
※電車の速度が一定でない事に気が付いていません

ショートケーキ
状態:健康
道具:支給品一式
武器:ソードブレイカー
刀剣の一種、櫛状の峰で敵の剣を折る剣
敵を突く為先端が尖っている、本来は盾替わりに使用する
思考
1.戦いに勝ち自分以外の菓子を消去する
2.レアチーズケーキの投げたナイフを回収する
3.レアチーズケーキを追いかける

アンパン(白餡)
状態:健康
道具:支給品一式
武器:レイピア
思考
1.この戦いに勝利し生意気なガレット・デ・ロアに神罰を下す
2.西に向かう

※にの1の上り(アンパン(こしあん)が乗ってきた電車)線路に
時限爆弾の入ったバックが放置されています

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