小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

41 走馬灯

「おい!!厚すぎるぞ!!」

・・・何だこれは・・・?

「ええっ!?またですか!?」

・・・誰だ?こいつは・・・俺はこいつを知っている・・・
そもそも俺はみたらし団子に襲われて・・・ここは何処だ?
さっきまでの場所じゃない・・・何所かのレストラン?
・・・!?何だ!?俺はここを知っている!!ここは何処だ!?

ポテトチップ「おい!!ここは何処だ!?」
「とにかく作り直せ!!」
「はい・・・分りました」

俺の声が聞こえないのか?・・・糞一体何がどうなっている?
・・・あの二人はレストランの客とシェフか?
・・・何でこんなに懐かしいと思うんだ?

客「厚い!!やり直し!!」
シェフ「はぁ・・・分りました」

さっきから何をやっているんだ?シェフの方に付いて行ってみるか

シェフ「あの野郎・・・ふざけやがって・・・」

何作ってんだ?

シェフ「そんなに薄いのがお望みなら薄くしてやる!!」

ジャガイモ・・・?

シェフ「良し!!揚がった!!持って行くか!!」

・・・・・ああ、あれは

シェフ「できましたよ!!かなり薄くしました!!」
客「ふむ、中々良いじゃないか!!」
シェフ「へっ!?」

あれは俺だ・・・なるほどな、懐かしい訳だこれは走馬灯って奴か
1853年8月24日のレストラン『Moon Lake Lodge』の俺が生まれた顛末か
所詮俺は悪戯によって作られし悪の菓子という事か

シェフ「そいつはどうかな」

!?

シェフ「確かにお前は俺の悪意の産物だ、だがなこうして喜んでいる人も居る」
ポテトチップス「ジョージ・・・」
シェフ「馬鹿者、親の事ぐらい父さんと呼べ」
ポテトチップ「父さん・・・」
シェフ「さぁ行け!!お菓子として料理としての義務を果たせ!!」
ポテトチップ「義務・・・そうだった、俺はお菓子なんだから
誰かに食われなけらばならない
その為にはバトルロワイアルから脱出しなければ!!」

8:00 ろの4

ポテトチップ「はっ!!ここは・・・」

さっきの場所か・・・傷は・・・酷いが少しは治っている
辛うじて動ける・・・薬局へ行って治療するか
俺は道を横切ろうと立って歩いた

ショートケーキ「そこを退きなさい!!」
ポテトチップ「えっ?っ!!」

ガンッ!!

俺は咄嗟にカバンで防御した、中に入っていた物が辺りに散乱する
俺は落ちたモーニングスターを拾い構える
敵はボロボロの服を身に纏った女、手には短剣を構える
ぐっ!!傷が・・・このまま戦ったら負ける!!
だが女は俺の理解を超える台詞を吐いた

ショートケーキ「そこを退きなさい!!」
ポテトチップ「・・・は?」

・・・何を言っている?

ポテトチップ「退くだけで良いのか?」
ショートケーキ「ええ!!」
ポテトチップ「・・・どこに行く気だ?」
ショートケーキ「ブティック!!服を変えないと恥ずかしいでしょ!!」
ポテトチップ「・・・ブティックってそれじゃ無いか?」

俺は指さす

ショートケーキ「終わり際にあるって聞いていたのに
・・・まぁ良いですわ、ありがとうございます
では御機嫌よう」

そう言ってブティックに入る女、服を選んでいる
あの女のせいでバックが一つ使い物にならなくなった
この傷では・・・荷物全てを持つ事は無理だろう
取捨選択をする必要があるな・・・それにしても白餡の奴め
コンバットナイフとマスターキーを持って行ったな・・・
・・・当然か、俺はさっきまで許されない事をしてしまった
自分を信頼した者を騙したのだ、何時かは報いが来るだろう
だが!!その前にこのバトルロワイアルをぶっ潰す!!

ポテトチップ「グハッ!!」

血を吐く俺、少々興奮しすぎたな・・・とりあえず薬局に行くか
重いモーニングスターと役に立たない誕生日用蝋燭100本と水鉄砲を捨て
俺は薬局に向かった

残り56名

ポテトチップ(塩)
状態:健康、疲労、左目失明、腹部に重傷(ただし動ける)
道具:支給品一式、懐中電灯の電池×5
武器:竹槍
思考
1.バトルロワイアルをぶっ潰す!!
2.薬局に行き、治療をする
3.何時かは自分の罪を償わなければならない時が来る・・・

ショートケーキ
状態:服ボロボロ、全身に軽度の火傷、視力低下
道具:無し
武器:ソードブレイカー
思考
1.戦いに勝ち自分以外の菓子を消去する
2.レアチーズケーキを探す
3.服を選ぶ

※ろの4のブティックの前にモーニングスターと誕生日用蝋燭100本と水鉄砲が放置されています

-45-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える