「お、ぷ○ぷよじゃん。学園都市にもあるんだな。これお勧めだよ」
「へ〜てかどんなゲームだよ。」
「簡単にいえば積みゲーだにゃー。落ちてきたぷよの色を四つ繋げて消すゲームだにゃー。」
「面白いのか? それ、クソゲー臭が半端ねえぞ。」
「な、何言ってんですか! 市元さん! このゲームはですね! 神と呼ぶにふさわしいゲームなのですよ!!」
上条の目付が変わる。市元以外は皆、歴戦のぷ○ら―の様だ。しかし、不幸な上条の自宅に、ゲーム機の原型が残っているのか、それについては謎である。
ついでに言えば、土御門辺りは、キャラ目当てでプレイしていそうだ。
「ちょ、僕二つ買ってくわ。む……義妹もほしそうだし、」
「な! 流石同志だ。限定版を二つ持っていくとは……」
「すげ〜。俺なんか、金なくて3○Sさえ買うお金が無い……」
「………なんか凄いって事は分かった。」
そして夜春はレジへと向かう。しかも、明らかに他のカセットより数倍でかい箱を二つ持って、明らかに店員から引かれている。そして隣の上条と土御門は何故か、その夜春の行動に、魅かれている。これが、知るか知らないかの差というものなのかもしれない。
「おいすげえぞ! 3○S版の限定版はピンズだぞ! D○版と違う!!」
「おいおい、同志よ、見損なったぜい。それ知っていてホントのぷ○ら―だにゃー。な、かみやん」
「俺は知らんかった。……てか俺んちの情報源はテレビだけなんだよ! インターネットさえあれば!」
「おー、てことはこの中で一番のぷ○ら―は俺って事ですたい」
「………」
市元がゲームを買いに行く時間だった筈なのに、何故かマニアだけの会話になってしまい、話に入り込めない市元。だが非常にも、マニアの話はエスカレートを続ける。
「やっぱ、一番はル○ー様だよな!」
「何言ってんだにゃー! やっぱ二十周年のストーリで妹キャラと言う属性が出来たリ○ル一択ぜよ。」
「ウ○ッチも最高だろ? 金髪魔女っ子キャラは萌死にまっせ!」
(やべえ。絶対この会話に入りたくねえ。あとこの洗脳染みたゲームは買いたくねえ。)
「手前ら、何でル○ー様の素晴らしさが分からん!!」
「逆に聞こう。何で妹キャラの良さを知ろうとしない!」
「日本人は金髪に憧れるもんだよ! そんなんも分かんないのか?」
「何だと、同志! ブレ○ツァ」
「風○拳!」
「ブラッ○ホール!!」
こんなやり取りも、無知な非波から見れば、最早、暴走以外の何物でもない。て言うか、周りの人の視線が痛い。変な呪文を唱える宗教集団みたいだ。
「から〜〜〜〜の」
土「アル○バレーノ!!」
上「鉄拳○裁!!」
夜「ビッ○バン!!」
「……………」
大きな口で、異口同音と何やら必殺技の様な呪文を唱える馬鹿3人。これが普通の高校生と言うのなら、今すぐにでも高校生は辞めたい。
(このゲームには、学園都市の科学力を集結し、作り上げた洗脳兵器なんだ。 ゲーム一つで、人間がここまで狂う筈がない。)
「いや〜。流石ぷよ○よぜよ。いい汗かいたにゃー」
(手前は周りの冷たい空気を感じとれないのか!! 冷や汗? 冷や汗の事なのか!!?)
「そうだな。3人の心が一つとなったな。」
(いや、明らかに違う呪文唱えていたし!)
「んじゃ……市元もぷよやれよ」
「はぁ!? なんで?」
「話の流れ的にそうだろ」
「絶対いやd」
市元は気付いた3人の只ならぬ殺気に……体が巨大化し(勿論、非波視点で)鉄の様な体。その姿、まるで阿修羅。
「分かった。やる。買わせて下さいぃぃぃぃぃぃぃぃ」
死期を悟り、若干震えながら、箱を取る、非波だった。
★おまけ★
非「あれ? この子何気に可愛い。」
早速洗脳された非波。これが学園都市の科学力のである。(嘘です。)何だこれ? と書きお終えた瞬間、呟いた僕。