小説『とある世界の主人公達(ヒーローズ)』
作者:くろにゃー()

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夏休みに入り、市元非波はゲームをしていた。
 
 先日、友人三人の熱烈な勧めで仕方なく買ったものだが、一日二日で大嵌りしていまい、挙句の果てにはキャラストーリをすべてSランクで終わらせ、好きなキャラまで出来た。
 
 元気いっぱいな性格だが、それが空回りする事もある子で、金髪に赤い帽子をかぶったキャラ。……因みに言葉だけで説明すると夜春の好きな金髪魔女っ子キャラと少し似ているが、彼女は魔女っ子キャラの様なツリ目では無く、丸目なので、実際見ると印象が全然違う。
 
 今は友人三人の実力者に、見っとも無い対戦をしない様に、練習に勤しんでいる。……因みにストーリをすべてSランクにした市元が慢心で3人に勝負を挑んでボロ負けした。しかも不幸な上条にまで

 しかし、干天の慈雨とはこの事かと思えるように、上条&土御門は補修なのでこの時間を有効活用しない手など無い。

 そんな努力あってか、今の非波は、最高で5連鎖まで積み上げれるようになった。

 (よし! この積み方を応用して、今日までに7連鎖行くぞ!)

 朝飯、昼飯と抜いてゲームばかりの非波、夏休み初日からすでに廃人の様な生活を送っている。

 そして日が暮れ、空が赤くなった夕方、既に補修を行っていた何人かは帰宅したであろうこの時間帯に待ちに臨んでいた奇跡は起きた。

 「うおーー! すげーー! 7連鎖行きそうだ!!」

 うつ伏せで寝ながら足をバタバタと音を立て、興奮する市元。そしてそのゲーム機から、金髪の少女の意気軒昂とした声が聞こえてくる。
   
 そして、遂に6連鎖目、このゲームは3連鎖目から(勿論モードによっては違うが)一連鎖ごとにキャラ一体一体が個性的な呪文を唱えだすので5連鎖までしか呪文を聞いてない非波は6連鎖目と、7連鎖目の呪文が楽しみだったのだ。

 しかし、世の中とは非常なもので………


「フェアリ―チェ「紅十字!! 」ドガ――ーン!!!!

「………!!!!?」

 少年の叫び声と同時に外から爆発音がする。

 外が五月蠅いと正直思っていたが、上条の不幸が原因ならば余り関わらない方良いかと思い、ボリュームを上げて黙っていたが、ここまでされては神が許そうが、仏が許そうが、この市元非波が許さんと、言わんばかりの俊足でドアに着いた。

「だぁぁぁあああああ〜〜〜れぇぇぇぇええええええ〜〜〜〜だぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!! 俺の夢を壊した奴はあああああああああああああ」

 そう叫び、市元がドアを開けると、赤髪の大男が居た。全身2メーターにもなる長身に黒い修道服。肩までかかった赤髪は女性とも見れそうだが、目付の悪い目と目の下のバーコド? の様なのもを見る限り、男と見える。そして、その周りには何故か火が至る所に落ちている。

 そしてもう一つ、火以上に気になる物があった。
 
 白い修道服に青い髪の少女。しかし、少女の白い修道服は血で汚れている。

 「発火能力 (パイロキネシス)か? しかも少女趣味。」

 非波は怒りを交えた声でそう挑発すると、赤髪が眉をひそめた。

 「やれやれ、面倒な事ばかりだ。」

 「それはこっちのセリフだ。俺とアミ○ィーの時間を邪魔しやがって、只で済むとは思うなよ!」

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