小説『とある世界の主人公達(ヒーローズ)』
作者:くろにゃー()

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市元視線。


「そういや、お前名前まだ聞いてなかったな」

「俺は市元非波。と言っても誰が付けてくれたのか分かんねーけどな」

「親は居ないのか?」

「いや? どっかで生きてんじゃねーの? それよりお前は?」

「俺は上条当麻。よろしくな。」

「こっちこそ。また迷惑かけるかも」

「意味不明な闘いは不幸だけで十分ですよ〜」

 そう言って、二人は歩きながら笑った。あのマッドサイエンティストについては、置き去りとして醜くも、必死に生きてきた俺を誘拐し、思春期の体を弄った屑野郎。っと上条に簡単に説明したら何だが同情してもらったらしく(話を聞く限りどうやら彼もそこそこ不幸な人間だそうだ。……自称かよ)あんな戦いが数分前に繰り広げられていたなんてウソみたいに語り合い、笑いあっている。因みに蒼鹿はアンチスキルに。多分指名手配犯とかだから。多分……。だってアイツ前自分でマッドサイエンティストとか言ってたもん。俺らはピエロより怖いぜぇぇとか言ってたもん。

「んで? お前はこれからどうすんだ?」

「これからか〜」

「住む場所とか食いぶちとかあんのか?」

住む場所……ん〜俺の能力で家作れば…いや、その前に土地買わなくちゃ。食いもんは大丈夫だな。

「旅にでも出ようかな………」

「旅? まぁお前は食いもんには困らないから良いかもしれねーが……」

「何だよ。なんか問題あるか?」

「いや? でもお前結構面白い奴だったからさ、友達になれると思ったからさ、」

 上条は名残惜しそうに言う。が、俺はそんな事、1+1の回答を言うようにあっさりと

「今も昔も、少年漫画では離れていても友達だとかで、そう言うのは済ませるんだよ。」

 その答えに上条は笑った。そして俺も笑った。その時だった。

「あ! 上条当麻!!」

 上条は苦渋の表情で振り返るとそこには茶色い短髪の女が居た。見た目は中学生。が、何故か上条はその少女を見て面倒な奴に捕まった……見たいな表情になっている。

「予定変更よ、私と勝負しなさい!」

その声に、上条は
「待ちなさい。ビリビリ。いま上条さん達は少年漫画で恒例の感動の決別を行っている最中なのですよ。」

「残念ね。私は少年漫画は読んでないのよっっ!」

『おわッッ』

 ビリビリと呼ばれた中学生は、突然電撃を投げつけた。が、上条はお決まりのように右手で打ち消す。
 
 待て待て、俺とビリビリ中学生は初対面だろ? もし俺が能力者でもなく、只の無能力者だったらどうすんだ。もしもの事もあるだろう???

「と、とにかくですよ。市元さん。」

「わ、分かってるよ。何となくだが。」

「じゃあ、い、行くぞ?」

『逃げろォォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお』

「あ、逃げた!? 逃がさないわよ上条当麻!!……と、わけわからん奴!」

 そんな馬鹿やって、ふざけて、笑った。こんな経験初めてだ。

 外の空気吸ったのも何ヶ月振りだろう。思いっ切り走ったのも何年ぶりだろう。大気汚染以外の名前を呼ばれたのも十何年振りだろう。

 そして、俺は……………………

「上条。お別れだ。」

「は? 何でだよ?」

「俺はあのT路地を左に曲がる。お前は右に曲がれ。」

「良いんだな?」

「良いよ。俺はそれがベストだと思う」

「んじゃ……」

「ああ……」

そう言って、俺たちは別れた。

「じゃあな、親友。」
その声は……誰にも聞こえない。どちらが言ったかもわからない

ただし、別れて数秒後、市元の耳には「不幸だぁぁぁぁぁぁぁ」という悲鳴にも似た叫び声は聞こえた。




                 ★おまけ★

非「うわっ!犬の糞踏んだ!!」

非「飯食ったら腹壊した……。」

アクセロ(ry「はっはァ! んだァその逃げ腰は。愉快にケツ振りやがって誘ってんのかァ!?」

非「なんか殺戮現場を目撃しちゃった……どうしよ??」

上条の不幸がうつっていた。
                        

  因みに御坂クローンはきちんと助けました。アクセロ(ryが帰った後。

-4-
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