小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ー体育館ー

リアス「さて、まずはポーンを倒すわ。8人共プロモーションしたら厄介だしね」

零誠「同感ですね」

リアス「レーティングゲームは戦場を使い込むことに意義がある。大抵は川とか山だけど今回の舞台は学校ね。佑斗」

木場「はい」

木場はチェスボードのように区切った学校の地図を広げた。

零誠「だからどこで仕入れてきたんだよ?」

リアス「旧校舎の周りには森があるわ。これは私達の領土だと思っていいわ。新校舎はライザーの領土ね。校庭は新校舎から丸見えだからただ通るのは危険ね」

零誠「ライザーがそこの森を燃やしたら不味くないすか?」

リアス「確かにそうね。よし。ゲーム中盤の途中に入ったら本陣を捨てちゃいましょ」

零誠「俺が言ったのが切っ掛けですが、思いっきりがいいですね」

リアス「ライザー相手にセオリー通りに戦ったところで勝てないしね。奇策で不意討ちした方が勝率は上がるわ」

序盤の為に白音と木場は森林に罠を仕掛けに行った。

零誠「そんじゃ俺は何をしますか?」

リアス「レーセーは一刻も早くプロモーションすることね」

零誠「まぁ、やっぱりそうなりますね」

リアス「夕麻の時はビショップしか使わなかったみたいだけど今回はクイーンを使いなさい」

零誠「それくらいしないと勝てませんしね」

リアス「実はまだあなたはクイーンにプロモーション出来ないのよ」

零誠「そうですね。出来ないですね?………えっ?出来ないんですか?」

リアス「普通の人間から悪魔になった場合身体が保たないから、身体を作ってからと考えていたんだけど、レーセーにはその心配は必要無かったみたいね」

零誠「じゃあとっとと出来るようにしてください」

リアス「じゃあ、こっちに座って」

俺は部長に言われた通りに部長の横に座る。

リアス「はい。横になって」

零誠「部長がいるから無理です」

リアス「頭を私のももの上に乗せるのよ」

零誠「今すぐですか?」

リアス「何のために白音を部室から遠ざけたと思ってるのよ」
零誠「そんな理由があったのかよ!?でも、アーシアがいます」

リアス「アーシア。終わったら変わってあげるわ。だからいいわよね?」

アー「はい!」

零誠「あれ?なんか買収されてる?」

リアス「さ、早く」

零誠「いや、でも」

リアス「早くしないと膝枕することを黒歌にバラすわ」

零誠「分かりました。やらせていただきます」

リアス「どれだけ黒歌が嫌いなのよ」

零誠「嫌いってわけじゃないですよ。むしろ好きです。けど部長に救いを求めた俺に黒歌の好意を受ける資格なんて無いですよ」

リアス「ふーん。そう考えていたんだ」

零誠「それよりやるなら早く済ませましょう」

部長に膝枕してもらう。

無心。そう無心になれ。俺は何も感じない。

リアス「レーセー。リラックスしていいのよ」

無理!そんなことしたらこの無心が切れる。

リアス「レーセー。終わったわ」

頭を上げ楽にする。

リアス「結局最後まで気を張ってたわね」

零誠「悪魔って凄いすね。頑張れば聴覚以外を遮断出来るんですから」

リアス「いや、普通無理でしょ」

零誠「まぁ、これで楽に「次はあたしの番ですね」ならないようだ」

アー「はい。レーセーさん来てください」

零誠「………はい」

また、無心にならないと。

ーーーーーーーーーーーー

零誠「はぁ」

あの後白音と木場が帰ってきてアーシアに膝枕をされてるところを見られ、白音も膝枕されることになり、無心が延長戦に突入した。

リアス「レーセー、白音。体育館に入ったら戦闘は避けられないわ。予定通りに頼むわね。あそこは重要な拠点だから」

零誠「了解」

白音「こく」

木場「では、僕も動きますね」

リアス「さて、私の可愛い下撲達。準備は出来たかしら?もう後戻りは出来ないわ!相手はフェニックス家で有望視されてる才児ライザー・フェニックスよ。さぁ、消し飛ばすわよ!」

全員『はい!』

ーーーーーーーーーーーー

体育館

俺と白音は体育館の中に入った。

白音「………敵の気配」

???「グレモリーの下撲さん。ここにいるのは分かっているわ!あなた達が入って行くところを監視させてもらったんだからね」

体育館の壇上から雪欄、和服を着た女子、猫耳の少女が二匹、瓜二つの少女達が現れた。

雪欄「レーセーさんでしたか。お相手してください」

???「ダメですよ。雪欄さん。ライザー様に止められてるでしょう」

雪欄「うぅ。でもミラ」

ミラ「はぁ、私たちが彼を倒す前にあのルークを倒したらこちらに参加しても構いませんよ」

雪欄「よし!レーセーさん。あたしが勝つまで負けないでくださいね!」

零誠「え、ああ、うん」

ギュー

零誠「イッテ!?白音なんでつねんだよ!」

白音「………私が負けると思ってるんですか?」

零誠「いんや。早く倒して加勢してくれ」

白音「………じゃあポーンを頼みます」

白音と雪欄と戦闘を開始する。

零誠「任されたと言いたいんだが、数が多くないか?」

ミラ「ライザー様からあなたは袋叩きにしろと命じられていますから」

零誠「えげつねえな。まぁ頑張りますか」

ブーステッド・ギアを一段階上げた状態で強化と投影をした。

投影したのは釘バット

ウゥン!ウゥン!ウゥン!

瓜二つの少女はチェーンソーを唸らせ、向かってきた。

イル「見てネル、まるでチンピラみたいね」

ネル「そうね。イル。あんなチンピラはバラバラに解体しちゃおう」

イルとネルは零誠にチェーンソーを振り上げる。

零誠「全く猟奇的だな。手加減してやるから全力できな!」

ブォン!

ガシャン!

零誠が釘バットを一振りしてチェーンソーをぐちゃぐちゃに破壊する。

零誠「自分より強い相手かどうか見極められるようになってから、さっきみたいな発言をしろ」

イル・ネル「「ご、ごめんなさい!」」

零誠「よし、許す。戦闘手段を無くしたお前らはゲームから退場しろ」

やられたら強制的に退場する時のようにイルとネルは消えた。

零誠「さて、後は3人か」

ミラ「ニィ、リィ。まだ3対1ですが、油断してはいけませんよ」

白音「………にゃあ。3対2です」

白音は雪欄を倒したようで俺に並ぶ。

零誠「早かったな」

白音「………先輩ももう2人倒したようで」

零誠「あの2人は真っ正面から突っ込んできたから楽だった」

白音「………そうですか。先輩はミラという方をお願いします。ニィとリィは私が倒します」

零誠「2人もいいのか?」

白音「………伊達にルークをやってませんにゃあ」

零誠「そんじゃ任せた」

白音「………はい」

俺はミラと向かい合う。

ミラ「その釘バットは何か詰まってますね?」

零誠「おっ気付いたんだ。その通り。鉛が詰まってるよ」

ミラ「つまりその武器は振り回すだけで凶器になるのですね」
零誠「俺も一つだけ気付いたんだが、あんたって焼き鳥の眷属の中で一番弱いだろ?」

ミラ「なっ!?」

零誠はミラが驚いている間に間合いを詰めて釘バットを振りかざす。

ミラ「くっ」

ミラは持っていた武器で防ごうとするが、その武器を壊して釘バットは直撃した。

零誠「やっぱり弱いな。あんたの観察眼は凄いがこの釘バットの攻撃を受けるのは間違いだ」

ミラはぶっ飛び、壁に叩きつけられ気絶する。

白音の方向を見ると白音はリィとニィを追い詰めていた。

ーーーーーーーーーーーー

白音サイド

白音「………雪欄さん。私が相手です」

雪欄「あなたを倒してレーセーさんに拳で思いをぶつけるわ!」
白音「………あなたのそれはただの暴力です」

雪欄「レーセーさんってどんな子が好きか分かる?」

白音「………普通に暴力に訴える子は嫌いだと思いますよ」

雪欄「いやぁお姫様抱っこなんて初めてだったな」

ダメだ。この人と言葉のキャッチボールが成立しない。投げた球全部スルーされてる。

白音「………私もしてもらいましたけどね」

雪欄「えっ!?」

白音「………しかも今日は膝枕してあげました」

雪欄「えぇ!?」

白音「………そして一つ屋根の下に住んでます」

雪欄「えぇーーーーー!」

やっと言葉のキャッチボールが成立したみたいですね。

雪欄「駒のトレードであなた私と代わりなさい!駒のトレードで」

白音「………嫌に決まってるじゃないですか」

雪欄「レーセーさんも私の方がいいと思うわよ。胸だってペッタンコじゃないし」

ペッタンコ?この人今なんて言いましたか?

雪欄「その胸を好きになるのってロリコンくらいでしょ」

ピキッ!

白音「………ふふふふ。あなたは私の苦しみを知らないみたいですね?牛乳を毎日毎日毎日毎日飲んでいるのに変わらない苦しみを!毎年ある身体検査に期待よりも不安が大きい苦しみを!」

雪欄「なんか地雷踏んだっぽいんだけど。くっ、やられる前に。先手必勝!」雪欄は全身を炎で纏い、突っ込んでくる。

白音「………鍛えたみたいですにゃあ。後手必殺!」

雪欄「かはっ」

白音は気で手を覆って綺麗な背負い投げで雪欄を叩きつけた。

白音「………にゃあ。あなたの胸が垂れるように気を操りました。1ヶ月程で元に戻るから安心してくださいにゃあ」

雪欄「ひ、酷い!」

雪欄はその言葉を残し気絶した。

先輩のところに向かわないと。

ーーーーーーーーーーーー

私は先輩と合流し、ニィとリィを倒すためにまた別れた。

ニィ「私達を2人まとめて相手なんて舐めてるにゃあ」

リィ「あっちの男性は無理でもあなただけでも倒すにゃあ」

白音「………にゃあ。キャラが被ってるにゃあ」

猫耳に尻尾。そしてにゃあという語尾。

白音「………あなた達2人に退場してもらわないと需要が減ってしまいそうですね」

ニィ「あなたを倒して出番を増やしてもらうにゃ」

リィ「ニィ、メタ発言は禁止にゃあ」

白音は話してる2人を殴るが、ニィには避けられてしまった。

ニィ「リィ!」

リィ「大丈夫にゃ。ダメージを逃がすのは得意にゃあ」

ニィ「だけど酷いにゃ!いきなり仕掛けてくるなんて」

白音「………そんなの知りませんにゃあ」

白音は2人を追い詰めていく。

零誠「白音!そろそろ時間だ!一旦戻るぞ!」

白音「………はい!」

そして先輩と体育館を出ると雷の雨が体育館を遅い、体育館を瓦礫の山に変えた。

-19-
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