小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ーケロベロスー

駒王学園前

匙「リアス先輩。大きな結界で覆っています。これで余程のことが無い限り外に被害が出ません」

零誠「コカビエルがいる時点で余程のこと何だがな」

校門の前に木場を除いたグレモリー眷属とシトリー眷属と黒歌が集まっていた。

ツンツン

匙「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

零誠「あ、悪い」

匙の立ち姿がぎこちなかったので尻をつついてみたら絶叫した。

ソーナ「この結界は最小限に抑えるための物です。先程レーセーくんが言った通り、コカビエルが本気を出したら学園どころかこの地方都市が崩壊します。さらにその準備にもう入ってるようなのです。コカビエルは力の解放を行っている姿を確認してます。攻撃を少しでも抑えるために私と眷属は配置につき結界を張ります。校舎が傷つくのは耐え難いですが、堕天使幹部が出てきた以上仕方ないでしょう」

零誠「白音。その結界を手伝ってやってくれ」

白音「………私も戦います」

零誠「魔力では気を防ぎずらい。俺と黒歌が暴れるために頼むよ」

白音「………仕方ないですね。その代わりに私と添い寝してくださいね」

零誠「全く。服は着てくれよ」

ソーナ「では白音さんにも結界を手伝ってもらいます。リアス、相手は桁違いの化物ですよ。今からでもお兄様を呼んだ方が」

リアス「あなただってお姉様を呼ばなかったじゃない」

ソーナ「私のところは………。あなたのお兄様ならあなたを愛してますから、きっと来て「すでにサーゼクス様に報告しています」」

リアス「ちょっと朱乃!」

零誠「今回は朱乃さんが正しいですよ」

朱乃さんは少し恐い顔で

朱乃「リアス。サーゼクス様に迷惑をかけたくないのは分かるわ。自分の縄張りでしかも御家騒動の後ですものね。でも幹部クラスが出てきたなら別よ。魔王の力を借りましょう」

リアス「ふぅ、分かったわ」

部長が納得したのを見てまたニコニコな顔に戻った。

朱乃「部長、ソーナ様。サーゼクス様が来るのは1時間後です」

ソーナ「1時間。分かりました。その間、私達生徒会がシトリー眷属の名において結界を張り切ってみせるわ」

白音「………私も頑張ります」

リアス「私達はオフェンスよ。結界の中に入ってコカビエル達の注意を引くわ!これはフェニックス戦と違い死戦よ!でも死ぬことは許さないわ!みんな揃って学園に登校するわよ!」

全員『はい!』

気合いの入った返事をする。

リアス「それとレーセー。あなたにまた頼ってしまうかもしれないわ。下撲に頼るなんて主失格ね」

零誠「そんなこと言わないでください。俺はみんなが幸せになるために頑張ってるんです。だから笑ってください」

俺がそう言うと部長は綺麗な笑顔を見せてくれた。

匙「レーセー!あとは頼んだ!」

零誠「ああ。そっちも結界の維持を任せた」

匙「中で何が起きようと外に少しも被害は出さないから安心しろ」

零誠「もし俺に何かあったら白音を頼む」

白音「断る。だから死ぬな!」

零誠「匙。やっぱお前良い奴だな」

匙「いきなり変なこと言うなよ!それで木場の奴は?」

零誠「見た通りだ。だがあいつは来るよ」

匙「うん。俺もそう思う」

零誠・匙「「行くぞ!」」

パチン

零誠と匙はハイタッチをして自分の戦場に向かう。

ドラ『なぁ相棒。聖剣使いとやりあった昨日の今日で堕天使幹部が相手って多忙過ぎないか?』

零誠「え?いつものことだぞ」

ドラ『………お前早死にするぞ』

ーーーーーーーーーーーー

校庭

注意を引くということもあり、正面からどうどう入っていく。

校庭の中央には四本の聖剣が光を発して宙に浮いている。その聖剣を中心に巨大な魔方陣が描かれている。

魔方陣の真ん中にバルパーが立っている。

零誠「この馬鹿でかい魔方陣は何に使うんだ?」

バル「5本のエクスカリバーを一本にするのだよ」

その程度のことにこんな物用意したのか。

コカ「バルパー。後どれくらいで完成する?」

バル「5分かからんよ」

コカ「そうか」

コカビエルは宙に浮いた椅子に座っている。

零誠「そこまでして椅子に座りたいんかい!やっぱその羽無意味だろ!」

俺の声を聞きこっちを見た。

コカ「ならこの椅子から引き摺り下ろしてみろ」

零誠「その邪魔な羽をむしって地べたを這いずり回せてやるよ」

コカ「ふん。リアス・グレモリー。サーゼクスはどれくらいで来る?」

リアス「お兄様の代わりに私達が」

ズドーン!

部長が話してる途中に極太の光の槍が体育館を貫いた。

コカ「まぁ、余興にはなるだろう」

零誠「その余興で退場してもらうぜ」

コカ「期待せずに待つとしよう。お前らにはこいつの相手をして貰おう」

コカビエルが指を鳴らすと暗闇から10メートルを超える三つ首の黒い犬が現れた。

リアス「ケロベロス………」

地獄の番犬と呼ばれる魔獣。

でもケロベロスって常時頭一つは寝てるんじゃなかったけ?

あれって迷信だったのか?

リアス「地獄の入り口に生息しているのを人間界に持ち込むなんて………。あんなのに暴れられたら街が滅ぶわ」

零誠「じゃあ、さっさと潰しますか」

リアス「レーセーは共鳴でみんなを強化して」

零誠「そう言われると思って貯めときました」

『Boost!』

これで8度目の倍加。

零誠「アーシア。アオチビを呼び出せ」

アー「はい」

アーシアは言われた通りにスプライトドラゴンが召喚する。

零誠「『ブーステッド・ギア・レゾナンス』×『強化開始』!」

『Transfer!』

共鳴によって部長、朱乃さん、黒歌、夕麻、アオチビを三段階目の強化を行った。

零誠「アオチビ。アーシアに傷一つ無いように守りきれ」

スプ「キュー!」

通じたのか、スプライトドラゴンは返事をする。

朱乃「………レーセーくん。その羽」

朱乃さんが指摘した羽は片方が悪魔、もう片方が堕天使の左右非対象になっていた。

零誠「夕麻と共鳴したからですかね」

朱乃「醜いと思わないんですか?」

零誠「酷いこと言わないでくださいよ。それに綺麗でしょ?」

朱乃「綺麗?」

零誠「はい。それに最近じゃアシンメトリーって流行ってるそうですよ」

朱乃「………ふふ。相変わらずあなたは面白いですね」

朱乃(あなたの前なら堕天使の力にも向きあえるかもしれませんわね)

リアス「朱乃!行くわよ!」

部長と朱乃さんは飛び上がり、ケロベロスに向かって滅びの魔力と雷を放つ。

グオオオオ!

いきなり後ろからケロベロスが一頭現れた。

黒歌「任せるにゃ」

夕麻「私も行きます」

光の矢と巨大な気の塊がケロベロスを飲み込む。

コカ「赤龍帝の力を使えばこれほどの力に犬の力でさえなるのか」

コカビエルはバカにした顔で夕麻に向かって言う。

夕麻「ええ。そうよ!私は犬!レーセーくんみたいな主なら私は犬でも構わない!」

夕麻はさっきのように気負いすることなく、コカビエルに言い放った。

リアス「くらえ!コカビエル!」

俺を除いた四人はコカビエルに向かって滅びの魔力、雷、光の矢、魔力の塊を放った。

コカビエルは片手をこちらに向けると払って、流してしまった。

コカ「面白い!やはり面白いぞ!ここまでの力と相対するのは心地よい!」

片手だけで済ました奴が言うセリフかよ。

バル「完了だ」

先程と比べものにならない光をエクスカリバーは発する。

コカビエルは拍手をし、

コカ「五本のエクスカリバーが一つになる」

光が止んだ時に5本は一本になっていた。

バル「エクスカリバーが一本になった時に発した光によって魔方陣も完成した!後20分でこの街は崩壊する!止めるにはコカビエルを倒すしかないぞ!」

その為の馬鹿でかい魔方陣か。

コカ「フリード」

フリ「はいな。ボス!」

コカ「最後の余興だ。魔方陣のエクスカリバーを使え、5本の力を集結したエクスカリバーの力を見せてみろ」

フリ「了解しやしたー!まーったくうちのボスは人使いが荒くて困るねー!でもでもでもーこんなスペシャル使用のエクスカリバー使えるなんて公営の極み!悪魔くんチョンパするのに使わせていただきやーす!そんじゃーレーセーいっくぜー!」

木場「その相手僕にやらせてよ」

ゼノ「加勢に来たぞ」

木場とゼノヴィアが駆け付けた。

木場「聖剣とバルパーは僕がやらしてもらうよ」

零誠「お前は何の為に戦うんだ?」

木場「復讐の為だよ」

零誠「なら幸せになるという理由を加えとけ」

木場は驚いたが、すぐに笑って。

木場「考えておくよ。それと酷いこと言っちゃっごめんね」

零誠「気にしてないから安心しろ」

零誠・木場「「さっさと片付けるぞ(終わらせよう)!」」

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