小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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俺、こんなに更新して、受験生なのに大丈夫か?

ー覇龍ー

零誠「そんじゃ、終わったことだし我が家に帰ろう」

アー「はい!あ、でもちょっと待ってください」

そういうとアーシアは天に向かって何かを祈った。

ミカエルさんに頼んでグレモリー眷属は祈りを捧げてもダメージを受けないことになっている。

零誠「で、何を祈ったんだ?」

アー「内緒です」

ニコッ

アーシアは微笑んだ。

その笑顔のまま光の柱に飲み込まれた。

そして光の柱が消えると何も無くなっていた。

零誠「………アーシア?」
主よ。お願いを聞いてくださいますか?

どうか、レーセーさんをずっとお守りください。

そして

どうか、これからもずっとレーセーさんと一緒に楽しく暮らせますように。

ーーーーーーーーーーーー

木場サイド

アーシアさんが光の柱によって消えた。

一体、何が起きた?

???「神滅具で創りし物、神滅具の攻撃で散るか。霧使いめ、手を抜いたな」

聞き覚えのない声がした方向を見ると軽鎧とマントを身につけた男が浮いていた。

部長「誰?」

シャル「お初にお目にかかる。忌々しき偽りの魔王の妹よ。私はシャルバ・ベルゼブブ。偉大なる真の魔王ベルゼブブの血を引く正統な後継者だ。そこの赤龍帝が倒した偽りの血族とは違う」

旧ベルゼブブ!?

シャル「全く、あの娘のセイクリッド・ギアを教え、蛇、神滅具の応用技までくれてやったのに情けない」

リアス「応用技?」

シャル「あの娘につけていた手枷は『ブーステッド・ギア』よりも高ランクの『絶霧(ディメンション・ロスト)』の応用技なのだが、まさかこの程度の強度で作られていたとは」

つまりこいつが今回の本当の黒幕。

シャル「さて、サーゼクスの妹君。いきなりだが死んでいただく。私達の真の血統が貴公らに『旧』などと言われるのが耐えられんからな」

恨みの籠もった魔力が滲み出ている。

そして、凄い殺気が蔓延している。

シャル「今回の作戦は私達の負けだ。まぁ、クルゼレイが死んだが問題無い。私がいれば十分動けるからな。さて、去りぎわついでに死んでくれたまえ」

リアス「お兄様に血統も申し込まず私を狙うなんて卑劣だわ!」

シャル「悪魔というのはそういう物だろう?」

リアス「外道が!私達の大切なアーシアを!絶対に許さないわ!」

先程のように部長の髪が光る。

僕も許せない。せっかくアーシアさんは過去を全て精算出来たのに……。

その罪を死で精算出来るはずがない。だが死んでもらう。

ゼノ「私の友達をっ!許さないっ!斬るっ!斬り殺すっ!」

ゼノヴィアさんは聖剣を放つが、魔法障壁で簡単に弾かれる。

シャル「下劣なる転生悪魔。全く持ってグレモリーの姫君は全く趣味が悪い。そこの赤い汚物は先程の娘と同じように消してやろう」

シャルバはレーセーを見る。

そこで僕は違和感を覚えた。

この場で一番怒りそうなレーセーくんが静かだ。静か過ぎる。

零誠「ククッ。くすくすくすくすくすくすくすくす」

レーセーくんが光の無い目で笑う。

シャル「なんだ。壊れたか」

ドラ『リアス・グレモリー。今すぐこの場を離れろ。いや、出来ればこの空間から死にたくなければ退去した方がいい』

女の子っぽい声だが今は気にしていられない。

そこで僕は勘違いに気付く。この充満した殺気は誰の物なのか。

ドラ『そこの悪魔。シャルバと言ったな?シャルバ、お前は選択を間違えた』

レーセーの殺気を纏った空気が膨大な魔力に変わっていく。

レーセーは呪咀のような呪文を老若男女の入り交じる声で詠唱する。

零誠『我、目覚めは』

〈始まったよ〉〈始まったね〉

零誠『覇の理を奪いし二天龍なり』

〈いつだってそうでした〉〈そうじゃな。いつだってそうだった〉

零誠『無限を嗤い。夢幻を憂う』

〈世界が求めるのは〉〈世界が否定するのは〉

零誠『我、赤き龍の覇王と成りて』

〈いつだって、力でした〉〈いつだって、愛でした〉

(何度でもお前達は滅びの道を選択するのだな)

赤龍帝『汝を紅蓮の煉獄に沈めよう』

『Juggernaut Drive!!!!!!!!!!!!!!』

レーセーの周囲が赤いオーラの柱が破壊する。

リアス「これがアザゼルの言っていた『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』」

赤いオーラが消え、見えた姿は血のような赤に白い線が幾何学的な模様が入ったシスター服に変わっていた。

変化を求めた女装趣味は死んだ姉の制服を着ていた。

シャル「なんだその格好は?全く趣味が悪い。目障りだ。私の最高の一撃で死ね!」

シャルバは魔法弾をレーセーに打ち込む。

零誠「………」

レーセーは微動だにせずそれをまともに受け、半身がふっ飛ぶ。

全員『!?』

シャル「ふ、ふはははははは!!大口を叩いてこの程度か?伝説の二天龍が聞いて呆れ…る…わ?」

レーセーの消滅した部分が再生しきっていた。

零誠『くすっ』

シャル「な、ならば毛一本も残さん!」

先程の一撃をレーセーの全身に当てた。

しかし、レーセーは全くの無傷で立っている。

死を学習する悪魔憑きは死んでも生き返る。そして、同じ死因では死なない。

零誠「くすくすっ」

レーセーはシャルバが先程放った魔法弾と全く同じ物を放つ。

シャル「何っ!?」

シャルバは驚きながらも避けるが片腕を持ってかれた。

生きる為に弱くなろうとした刀は二度見た技を自分の物にする。

シャル「私の技を簡単に………」

零誠「くすくすくすっ」

無数の剣が天を覆う。

正義の味方を目指した弓兵は心の中に存在する無限の剣を具現化する。

零誠「くすくすくすくすっ」

無数の剣は放たれ、地面、空、空間に刺さり、世界が割れ、空間の狭間にシャルバは放り出される。

半身を無くした殺人姫は世界が死に満ちあふれ、とても不安定だという事を知っている。

シャル(………桁違いだ。ジャガーノート・ドライブは命を削る物。時間を稼ぐしか)

零誠「くすくすくすくすくすっ」

割れた世界があった場所に城が新設される。

シャル「………ここはnッグハ!?」

レーセーはシャルバと間合いを一瞬に詰められ、城の奥の方へ殴り飛ばす。

そしてそれを何度も繰り返す。

回数が増すごとに力が増していく。

眷属を殺す為に目覚める真祖は眠る城では一切の制限が無くなる。

シャル(確かにキツいがこのままなら蛇があれば死なずに済む)

零誠「くすくすくすくすくすくすっ」

レーセーは刀を取出し、シャルバを斬り付ける。

シャル「グゥオオオーーーーーーーーーーーー!?」

シャルバの傷が回復しないどころか広がっていく。

シャル(斬られたところだけでなく全身に激痛が!蛇が死んだ!?)

自殺志願の美しい鬼の最初の眷属の持つ『心渡り』は怪異ならば神でさえ殺す。

シャル「クソッ!こうなったら」

シャルバは封印の術式によって、レーセーを拘束する。

シャル「い、今の内に脱出を」

転移術式で逃亡をはかる。

零誠「くすくすくすくすくすくすくすっ」

パリン!

拘束術式と転移術式が簡単に破壊される。

ガシッ

シャルバは拘束される。

失敗することを望んだ人外は封印に慣れ、この程度の封印なら一京のスキルを使えば物足りないし、封印することも容易い。

シャル「た、頼む…許してくれ…」

零誠「くすくすくすくすくすくすくすくすっ」

レーセーは音も無く、みじん切りにした。

人類最強の請負人は身内に手を出した者には容赦をしない。

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