小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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コメ待ち

ーVSレーセーー

木場サイド

圧倒的だった。

レーセーくんの覇龍はシャルバをいともたやすく殺害した。

次元が違う。あれはもう世界を滅ぼすこと出来るレベル。

リアス「………これからどうなるの?」

部長がここにいるみんなが思っていることを代表して呟いた。

城内と思われる奥の玉座に鎮座しているレーセーくん。

アーシアさんと似た格好をしている彼は何を望むのだろう?

夕麻「多分。今は少し休んでいるだけです。主様はアーシアさんを理不尽な目に合わせた世界を滅ぼします」

みんなの疑問に夕麻さんが答えた。

リアス「夕麻!?レーセーの考えてることが分かるの?」

夕麻「はい。怒りによって思考が単純化されている今なら、エーテライトによって思考が直接繋がっているので読み取れます」

ヴァー「世界征服とは穏やかじゃないな」

全員『ヴァーリー!?』

会話に割り込んで来たのは白龍皇だった。

ヴァー「安心しろ。今からおっ始めるつもりはない。手土産もある」

リアス「手土産?」

ヴァー「ああ。美侯!」

ヴァーリーが呼ぶと美侯が現れ、そして美侯が背負っていたのは、

アー「皆さん!」

全員『アーシア(さん)!』

アーシアさんが生きていた。

ヴァー「空間の狭間を探索が趣味でな。偶々、放り出されたのを見つけたから拾ってきたんだ」

リアス「本当にありがとう。後で改めてお礼をするわ」

ヴァー「偶々だから気にするな」

降ろされたアーシアさんにゼノヴィアとイリナが抱きついた。

ゼノ「良かった。本当に良かった」

イリナ「もう勝手にいなくなったら許さないんだから!」

アー「ふふっ。2人とも苦しいですよ。ところでレーセーさんはどこですか?」

アーシアさんの質問に喜びから現実の問題に引き戻らされる。

ヴァー「あれが亜種化した覇龍か。一発で完全体になるとは」

木場「レーセーくんはこれからどうなるんだい?アーシアさんの無事な姿を見せれば戻るんじゃ」

ヴァー「無理だな。不完全体なら歌も用意すればなんとかなったかもしれないが、暴れまくった後に死ぬだろうな」

全身『!?』

部員のみんなが驚く。

夕麻「それはあり得ません」

使い魔の夕麻さんを除いては

ヴァー「何?死が覇龍に手を出した者の末路だぞ」

夕麻「少し語弊がありました。もう一度死んでます。しかし、その死因を学び克服しました」

ヴァー「そんなことがあるのか!?」

夕麻「はい。私達は一度他の死因を学ぶところを見てます」

シャルバの最初の攻撃の時か。

ヴァー「ならばこの世界を捨てて脱出するしか」

オーフ「それ、無意味。レーセー、世界、殺せる」

ヴァー「………死に直結する能力もあるのか」

夕麻「はい。なのでこの世界を殺し、他の世界にも行くことが出来るので時間の問題でしょう」

リアス「私がやるわ。私の滅びの魔力なら殺せるわ」

朱乃「リアス!」

リアス「下撲の後始末は主の役目よ」

部長が他のみんなにこの辛い役目をやらせない為の言葉でした。

夕麻「多分それも無理です。主様は一京のスキルでバックアップをとっています。主様を倒しても第二、第三の主様が現れます」

………それは、どこの魔王だい?

ヴァー「万策尽きたな。最後は戦って散るか」

みんなの顔が暗くなる。

せっかくアーシアさんが帰ってきたのに。

夕麻「1つだけ方法がありますよ」

全員『先にそれを言え!』

ーーーーーーーーーーーー

リアス「それじゃあ、行くわよ!誰1人と欠けちゃダメ!みんなで一緒に帰るんだから!」

夕麻さんの言った攻略法を成功する為に作戦を立て、今、その作戦を開始する。

ヴァー「はぁっ!」

『Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!Divide!』

美侯「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」

ヴァーリーと美侯がレーセーが創りだした世界を破壊していく。

作戦会議中

リアス『ヴァーリーと美侯には無制限でいられる世界を破壊してもらうわ』

ヴァー『俺は覇龍の力を感じてみたいんだが』

美侯『俺っちもー』

リアス『あら?出来ないならいいわ。レーセーなら簡単にやって見せたのに。対の白龍皇は大したこと無いのね』

ヴァー・美侯『『誰が出来ないって?』』

リアス(2人が単純で良かったわ)

レーセーは城を破壊する2人に対し、無数の剣を発射する。

リアス「させないわ!」

朱乃「全て撃ち落とします」

剣に対しては二大お姉様が対処する。

遠距離からの攻撃を邪魔されたレーセーは『心渡り』を握る。

木場「行かせないよ」

ゼノ「目を覚ましてもらおうか」

ギャス「レーセー先輩」

オーフ「レーセー、グレードレッド、殺せる。でも、今のレーセー、楽しくない」

近接戦を任されたのはスピードのナイトの木場とゼノヴィア。『美麗刹那・序曲』を発動したギャスパー。無限の龍神オーフィス。

そして、彼等が戦えるようにするのがレーセーと思考が繋がれた夕麻。

作戦会議中

リアス『夕麻。あなた、逆に操ること出来ないの?』

夕麻『そんなのいくらなんでも無理ですよ!』

リアス『ならレーセーの能力を少し抑えることは?』

夕麻『出来なくもないですが、私の実力じゃ数秒ですよ』

リアス『なら白音と黒歌が補助したらどうかしら?』

夕麻『………それなら最強の1つを抑えることが出来るかもしれません』

こうして3人はレーセーの失敗することを望んだ人外の約一京のスキルを抑えている。

夕麻「ゲフッ」

夕麻が血を吐いた。

アー「夕麻さん!」

アーシアが慌てて夕麻を治す。

この方法はプラグの役目をしている夕麻に大きな負担をかけていた。

つまり、

木場「短期決戦だ」

レーセーくんに向かって4人同時に飛ぶ。

レーセーくんは真っ先にゼノヴィアさんの方向へ進み、『心渡り』を振る。

ゼノヴィアさんは狙われていると分かったらすぐに後ろへ引き、攻撃を躱す。

レーセーくんの最強の中で特に恐れないといけない物が2つ。

1つは無機物だろうがなんだろうがその物の死の綻びを見ることの出来る『直死の魔眼』

二つ目が怪異に対してならば絶対の力を持つ妖刀『心渡り』

つまり、レーセーくんの武器を使った攻撃は受けることは愚か、触れてもいけない。

レーセーが狙いを変え、ギャスパーくんに振る。

キンッ!

ギャスパーくんは妖刀をギロチンで弾き、距離を取る。

ただし、ギャスパーくんの『美麗刹那・序曲』を除く。

もし、レーセーくんの『心渡り』が本物だったら不可能だったが、振るっているのは自殺志願の美しき鬼が作り出した物。

眷属が使っていた本物ならシャルバは刀身に触れた瞬間に消えていた。

ギャスパーくんがレーセーくんの攻撃を弾いた瞬間にオーフィスさんが巨大な大蛇と成り、レーセーくんを襲う。

レーセーくんはオーフィスさんを一刀両断する。

オーフ「それ、我の、分身」

大蛇はオーフィスさんが所持している蛇を4分の1使って作った偽物。

その大蛇の後ろからゼノヴィアさんが飛び出す。

ゼノ「いくら恐ろしい目を持とうと遮られたら意味が無いだろう?」

オーフィスさんの力で作った傑作とも言える大蛇をブラインドとして簡単に捨てる。

ゼノ「『破戒すべき全ての符(ルール・ブレイカー)』!!」

『破戒すべき全ての符』
儀式用の短剣で戦う為の物ではない。だが、刺した者の契約の破棄を行う。

ルールブレイカーはレーセーくんが正気を失う直前に夕麻さんとの使い魔の契約を破棄させる為に送った物。

だが僕達はレーセーくんに向かって使うことを選んだ。

覇龍になる要因のドライグ。

ならばレーセーくんとドライグの契約を破棄する。

レーセーはまだ刀を振り落としている最中なのでゼノヴィアの攻撃に『心渡り』が間に合わない。

しかし、片手のみなら間に合った。

レーセーの右手はゼノヴィアの胸を触った。

そしてゼノヴィアの服が弾け飛ぶ。

レーセーはこのタイミングで最後の最強、本当の主人公の力を使った。

洋服と共に『ルールブレイカー』も破壊される。

ゼノ「なっ!?」

レーセーはそのまま刀をゼノヴィアに向ける。

ギャスパーがゼノヴィアを引き、距離を取る。

追わせない為に木場がレーセーに向かう。

レーセーは木場の魔力を感知し、振り替える。

零誠「ッ!?」

レーセーくんが驚いた。

それもそのはず。僕がいる10メートル程前、レーセーくんとの距離1、2メートルの位置に黒歌さんと白音ちゃんの力で気配を薄めたイリナさんがいるのだから。

そして、イリナさんの持つ剣は僕の作った魔剣。

木場「僕の能力の本質は君と同じその場に最も必要な武器を出すことだ。見本があるなら僕にも君の剣が創れる」

契約破棄の魔剣

この距離で対処するのは不可能。だが、レーセーの技術がここで終わらせるのを許さない。

レーセーは瞬間的にイリナの死に『心渡り』をたたき込む。

『心渡り』は怪異に対し絶対的な力を持つ。ならば生身の人間に対しては?

イリナ「ルール・ブレイカーで私は現在天使じゃないわ」

『心渡り』は擦り抜ける。死の綻びを通ろうが擦り抜けてしまうば意味が無い。

もしイリナさんが天使のままだったら気配を消されてもレーセーくんに気付かれていただろう。だが悪魔やドラゴンの中での人間の気配は察知しずらい。

イリナ「レーセーくん。キツいの行くから歯を食い縛りなさい!」

イリナさんがレーセーくんの腹を貫いた。

イリナ「ルール・ブレイカーVER魔剣創造!!」

僕達の勝ちだ!

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