小説『飛ばない寄生虫』
作者:厨房娘()

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アルバイト先が星の数あるように、バカ野郎も星の数いる。

「アルバイト先」という星の上にそういうやつが必ず配布されているとは限らないが、
星の数ほどいる。


バカ野郎と表記したようにそれは「男」であり、時々、志村けんの変なおじさんみたいなセクハラ発言をかますやつがいる。私の経験では1/2の確率である。

私はもともと真面目な性格だから、どんなにクールで格好良くタイプの男であったとして非道は許せない。そんな私がそんな男と対峙したらどうなるか。

その男を、爆弾を仕掛けた室内に閉じ込めて爆破したい気分になる。


そういう人間が現れたら、それはすなわち「職場を変えろ」というサインである。嫌がらせをした結果、こっちがとっちめられることになる。こういう男はプライドもへったくれもないから、自分の気分で簡単に不道理を働くし、地べたを這いつくばって汚いことをやってのける。


そうして仕事を止めた日はとりわけ、この飼っている寄生虫女瀬戸の存在が私の心を軽くしてくれるのである。


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